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地球にちりばめられて
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地球にちりばめられて

多和田葉子(著者)

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地球にちりばめられて

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2018/04/26
JAN 9784062210225

地球にちりばめられて

¥1,870

商品レビュー

4.1

68件のお客様レビュー

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2026/03/01

欧州に留学中に自分の国が消失してしまった女性Hirukoは、出演したテレビ番組をきっかけに言語学の研究生である青年クヌートと出会う。二人はHirukoと同じ母語の話者を探す旅に出るが、トランス女性のインド人アカッシュ、突然連絡が途絶えた恋人を探す女性ノラ、イヌイットでありながらも...

欧州に留学中に自分の国が消失してしまった女性Hirukoは、出演したテレビ番組をきっかけに言語学の研究生である青年クヌートと出会う。二人はHirukoと同じ母語の話者を探す旅に出るが、トランス女性のインド人アカッシュ、突然連絡が途絶えた恋人を探す女性ノラ、イヌイットでありながらも日本人とその身を偽るナヌークなど、思いがけず様々な人と旅路を共にする事になり…。著者の『献灯使』同様、恐らく原発事故により日本が日本ではなくなってしまった近未来。言語が持つ越境性と政治性について考えさせられた。 共通の言語を話す者同士であれば、例えどこの国の人間であっても、互いに意思疎通を図る事が出来る。ただ、普段は意識に上らないが、言葉を交わすという時点で話者同士に何かしらの力関係が生まれてしまう。分かり易いところでいうと敬語。それが使われる言語であれば、「目上」の者と「目下」の者の上下関係が瞬時に明確になってしまう。次にその言語の習熟度。母語としてその言語を完璧に操れる者と、第二言語としてただたどしく話す者では、明らかに前者の方が力を持つ。そしてその理由が「支配」「被支配」の歴史によるものであれば尚更だ。デンマークを母語とするデンマーク人と、第二言語とするグリーンランドのイヌイットがデンマーク語を使って話していた場合、両者のパワーバランスは平等ではない。日本では馴染み深い「共通語」「標準語」と「方言」の違いも意識させられる。 自分がトルコ駐在時にトルコ人とシリア難民の同僚と仕事をしていた時の事を思い出した。その組織の中では国籍にかかわらず、自分を含め英語を話せる者が最も特権的な地位を持っていた。ただし、トルコ語話者やアラビア語話者しかいないシチュエーションでは、どちらの言語も話せない自分は圧倒的な弱者であり、通訳の方に介助してもらう必要があった。そして職員は基本的にはトルコ語を話すトルコ人同士、アラビア語を話すシリア人同士でつるむ事が多い中、国籍は違えどもアラビア語やクルド語を話す者同士で連帯が生まれる事も多くあった。 何かしらの言語を話す時点で中立にはなり得ない中、Hirukoが自身で創った(スカンジナビア圏の人間であれば理解が出来る)言語、<パンスカ>がより魅力的に思える。相手に意図は伝わるが、何にも染まらない言語。その単語があるからこそ表現できる気持ちや事象は沢山あるので、それらの言葉を取り込んだ独自言語で会話が出来たら面白いだろうなぁ。例えば日本語の「いただきます」とか、アラビア語の「インシャーアッラー」(「神が望むなら」)とか本当に便利なので。 エンタメ性があるという意味での面白さは全くないが、気付きが多いという意味での面白さは多くある本作、貴種流離譚のようなものなのか?シリーズの続きも楽しみ。

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2025/12/30

言語の違いや国境という見えない壁を、するすると越えていく人たちの話。登場人物がいくつか名前を持っていたり、複数の言語を話したり、国を転々としていったりする。 最初のほうは面白く読み進められたが、登場人物が増えていくにつれて、誰がどんな風貌をしていて、本名が何で、どの国のどの都市...

言語の違いや国境という見えない壁を、するすると越えていく人たちの話。登場人物がいくつか名前を持っていたり、複数の言語を話したり、国を転々としていったりする。 最初のほうは面白く読み進められたが、登場人物が増えていくにつれて、誰がどんな風貌をしていて、本名が何で、どの国のどの都市で、何語で話しているのか、よく読まないと分かりにくくて正直居心地が悪かった。

Posted by ブクログ

2025/12/16

最初はあまり共感できなかったけど、途中からは、言葉による表現の仕方が、癖になってきた。 「無臭の言葉は面白くない」自分では表現できない文がたくさんあった。 途中誰のことかわからなくなるところがあったので、もう一度確認したい。

Posted by ブクログ