商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 雷鳥社 |
発売年月日 | 2018/04/01 |
JAN | 9784844137429 |
- 書籍
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フォトジャーナリストの視点
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フォトジャーナリストの視点
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商品レビュー
3.5
3件のお客様レビュー
取材者と取材対象者の関係のあり方について、ものごとの伝え方について、表現者のあり方についてのひとつの誠実な姿勢
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この著者は、相当繊細な目で物事を見ているのだなと思った。ジャーナリズムにおいては、写真を撮るということが、その人と関わりその人を物語る、それと同時にその国の背景を物語る。自分の中ではこういう解釈になった。取材し写真を撮ることの前にそこにいる人たちの気持ちを想像して思いやる。これは...
この著者は、相当繊細な目で物事を見ているのだなと思った。ジャーナリズムにおいては、写真を撮るということが、その人と関わりその人を物語る、それと同時にその国の背景を物語る。自分の中ではこういう解釈になった。取材し写真を撮ることの前にそこにいる人たちの気持ちを想像して思いやる。これはとても繊細なことだと思う。こういう繊細なこころが欠落しているら今のような優しさのない社会になっているのかもしれないと思った。 この本から今欠落してる人と人の繋がり、それは国が裕福かどうかはあまり関係ないのかもしれないと感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
著者は、キルギスの誘拐婚を取材した写真集で世界的な評価を得たフォトジャーナリスト。彼女なりのフォトジャーナリズム論。・・・ってほどお固くない。生い立ちから語り始める冒頭は、逆に、「ゆるっ!」と拍子抜けする。 エッセイ的なものと思って読んだ方がいいかな。 フォトジャーナリストに限らないが、写真活動を以って生業とすることが容易でないご時世であるということは、素人目にも十分感じられる昨今。 「日本ではフォトジャーナリズムが不在であるように思う。世界のフォトジャーナリズムから孤立していると言わざるを得ないのが現状だ。」 と、日本の斯界の理解度のなさを嘆いたり、最後には、 「「写真で食べていく」ということを期待せず、ある意味で開き直っていないと続けていくことができない仕事なのかもしれない。」 と語り、なんとも現状の厳しさを素直に書き記している。表現者として携わるには確かに、時代に寄り添っている感や、やりがいもあるとは思うが、 「続けていくこと。それこそがフリーランスがもっとも必要とする能力だ」 という同僚の発言からも、覚悟が必要な仕事なのだなと思った(著者の言うよう、”開き直ってないと”ってことやね)。 なので、変な憧れや妄想も抱かず淡々と読み進めつつ、 ・写真は撮ることだけが大切なのではなく、選ぶこと、並べることも大切なのだ ・いかにもカメラマン然としていることを避けたい(中略)できるだけ自然体でいることを心がけている ・いかにもカメラマンのバッグみたいなものは使わない。最近良く使うのは大きめのトートバッグ。リュックよりもカメラを取り出しやすいから ・基本的に撮影は35mm(F1.4)、17-35mm(F2.8)、24-70m(F2.8)の3本のレンズでおこなっている など、実務的に参考になるところをメモメモメモ。 そうそう、撮影は単焦点35㎜、しかも開放で撮ることが多いらしい。彼女の写真、画角やら背景のボケ具合が妙に好みに合うなと思ったのは、自分の普段使いのレンズのスペックと同じという点も理由の一つなんだろな。 「写真がいつの時代も人と社会を繋ぐツールである限り、フォトジャーナリズムも進化しながら存続しつづけていくと思っている。」 と著者は記す。いや、願っていると言っていいだろう。 おそらくツールの進化は今後いっそうめざましく進んでいくだろう。”フォト=撮影”の部分は、どんどん進化し、人としてのフォトジャーナリストの存在は薄らいでいくのではないだろうか。本人ではなく、そこに居る誰かが、極端なことを言えば、無人の監視カメラ、ドローンが絵は押さえればいいということになる。 残された、”人と社会を繋ぐ”という機能に、人としてのジャーナリストの存在に比重は移っていくのだろう。 著者も、 「事件現場で衝撃的な一瞬を切り取る報道写真から、フォトジャーナリスト自身の視点から物語が紡ぎだされるようなフォトジャーナリズムへと向かっているのも確かだ。」 と記す。求められる能力はテーマの選び、ストーリー・コンセプト作り、訴えたいメッセージを補完する編集能力か。そうしたことを十分に理解した上で、伝えられる写真を見るとき、見る側が強く意識しなくてはいけないことは、 「できあがった写真集は真実を語ってなどいない。」 ということだ。真実ではないが、ウソを言っているという意味では、勿論ない。上記のように、取捨選択、編集が施されているという意味で、真実”そのもの”ではない、ということである。 フォトジャーナリストである著者自らが、そう語り情報を発信している。要Take Noteだ。
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