商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2018/04/01 |
JAN | 9784041060315 |
- 書籍
- 文庫
ウォーター&ビスケットのテーマ(2)
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ウォーター&ビスケットのテーマ(2)
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商品レビュー
4
6件のお客様レビュー
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香屋、トーマ、秋穂の3人の関係が大体わかってきた。 一巻はプロローグ的な、世界観の説明だったが、二巻からは本格的な大規模な戦争が行われ、トーマと香屋が頭脳と分析により戦争の行方をコントロールする展開は圧巻だった。異能バトルものなのに、安易に異能で無双しないのが他の典型的な異能バトル物と違うところだろう。 わかりやすい根っからの悪人みたいな敵が次から次へ登場して倒して終わりを繰り返すものとは一線を介する、展開が予測できないストーリーは読んでてただただ面白い。
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図書館に2巻が無かったので折角なので1、2巻購入。何故こうも対立構図にするのかよくわからない。最大の敵だから一番信頼してるって…うん、意味わからない。 多分作者的にはメガネ女子の方がポイント高いんだろうなぁ。過去の作品から分析するに。意見は言うし、意志はあるけれども基本的には主...
図書館に2巻が無かったので折角なので1、2巻購入。何故こうも対立構図にするのかよくわからない。最大の敵だから一番信頼してるって…うん、意味わからない。 多分作者的にはメガネ女子の方がポイント高いんだろうなぁ。過去の作品から分析するに。意見は言うし、意志はあるけれども基本的には主人公の考え方を崇拝するぐらいに貴ぶ存在。ちょっと怖い。 シロとクロの猫が良い感じだな~とか思いながら読みました。個人的にはトーマの方が好きなんだけどな~な~
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
謎の町、架見崎で繰り広げられる異能力バトルの第二巻。異能力バトル、といってもテイストは前作と変わらず、アクションがメインではなく臆病な少年がチーム同士による戦争の均衡を保とうと暗躍する物語である。それはやはり著者である河野裕が得意とするところの、独特の箱庭的世界観と壮大なつじつま合わせであり、今作はそれが戦略という形でしっかりと具体化されている。戦術は多くとも戦略の観点にまで踏み込んだ異能力バトルは珍しく、それが誰かを陥れたり出し抜くためのものではなく、全員にとっての幸福な結末とルールそのものに対する闘いというのが本作の見所の一つだろう。今までの著者の作品では動機がやや内省的で内輪めいた感覚があったのだが、今シリーズは登場人物の死が明確にクローズアップされており、それが主人公の臆病性と掛け合わさることで「生きろ」「なんのために?」「そんなこともわからないまま、死ぬんじゃない」というウォーターの言葉通りの生への渇望と繋がるのだ。また「信頼が試されている」という架見崎でのルールとの符号も素晴らしく、デスゲームなのにデスゲームという体裁そのものに真っ向から反逆する物語になっている。 今作で新たに登場したキャラクターである月生は非常に面白く、総ポイントは№1で文字通りの最強という存在なのに、実態は絶対に来ない電車を永遠に待ち続け、規則正しい生活を送るサラリーマン社畜キャラクターというのが実によかった。また、最強でありながらその実態は謎のベールに包まれており、今作では一切戦わないというのも思い切った感じがあって面白い。それを何とか利用するという周りも含めて、真の強さは見せる必要がないというのはとてもリアルである。 現実世界に対する認識のズレ、パラレルワールドの可能性、0番目のイドラという謎の言葉、なぜ運営に電車が来る時刻を訪ねてはいけないのか? 蘇生能力は一体誰が持っているのか(恐らくは月生で、次作は月生を倒す話になるのだろうか?)など、次回作への謎は伏線もバッチリである。前作も面白かったが、今作も素晴らしく、テーマとルールと著者のテイストが抜群に噛み合った傑作と言えるだろう。
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