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源氏物語の教え もし紫式部があなたの家庭教師だったら ちくまプリマー新書294
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源氏物語の教え もし紫式部があなたの家庭教師だったら ちくまプリマー新書294

大塚ひかり(著者)

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源氏物語の教え もし紫式部があなたの家庭教師だったら ちくまプリマー新書294

968

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2018/03/01
JAN 9784480689993

源氏物語の教え

¥968

商品レビュー

4.5

13件のお客様レビュー

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2024/04/06

紫式部が源氏物語を通して伝えたかったことをわかりやすく解説している本。 今年の大河ドラマ「光る君へ」の影響で気になって読み始めたが、当時の文化(通い婚など)を踏まえて源氏物語の描写がどういう意味を持つのか、が描かれており、大河を観ているとより楽しめる。 紫式部は彰子の教育係とい...

紫式部が源氏物語を通して伝えたかったことをわかりやすく解説している本。 今年の大河ドラマ「光る君へ」の影響で気になって読み始めたが、当時の文化(通い婚など)を踏まえて源氏物語の描写がどういう意味を持つのか、が描かれており、大河を観ているとより楽しめる。 紫式部は彰子の教育係という立場ではあったものの、それは決して立場が強いということではなく、人数(ひとかず)にも数えられないようなものと知り、私が思っていた以上に当時のヒエラルキーがあったことに驚いた。 またパワハラだけでなくセクハラもかなりあったことにも驚き。何となく平安時代は雅で煌びやかなイメージしかなかったが、源氏物語には女性を”まわす””誰かの代わりに犯す”といった表現が堂々とセリフとして描かれているなど、女性にとって生きづらい時代だったと思う。社会的運動として改善され始めている現代に生まれた私よりもずっと苦しかったはず。 「そんな時代、源氏物語では女性自身が強く、自立する必要性を「男は女の往生を妨げる罪深い生き物」として書かれている」という著者の表現はかなり興味深かった(「女は男の往生を妨げる罪深い生き物」として描かれる仏教説法との対比) 「パワーカップル」や「キャリアウーマン」などの言葉が流行ってきたのは最近。これらの言葉は経済的な自立に近い意味だとは思うが、女性の自立という観点では1000年も前から同じことが言われていた。 精神的な面で言えば、「親や男に決断を委ねるな」「他人から見てダメでも落ちぶれて見えても、自分自身がダメなわけでは決してない」という教えは今にも通ずる。紫式部自身もそんな考えを持ちつつ、「不倫」をテーマにした源氏物語を書いている。 平安時代は一夫多妻制で、誰かの身代わりとして愛されることからも、「結局他人にとってあなたは代わりある存在である。でも、あなたにとってあなたの代わりはいない、かけがえのない存在である」ということは源氏物語からの大切なメッセージである。 源氏物語において、なぜあんなに光源氏が関係を持つのか不思議だったが、そういうメッセージがあったのか、と考えると腑に落ちる。 “わりなしや人こそ人と言はざらめみづから身をや思ひ捨つべき"(理不感ね。他人が私を人間扱いしないとしても、自分で自分を見捨てていいものか。いいはずがないよね)(『紫式部集』)” ーーー 紫式部に関連するものだけでなく、古文にも関心を持つことができた。昔読んだ「あさきゆめみし」もまた違った読み方ができるかも。 今まで古典は苦手意識があり、どこか遠い物語のような感覚だったが、いい意味でも悪い意味でも同じ人間。根本は1000年前から変わらないのだと思い、親近感が湧いた。大河も後押しして色がついて来た感覚が得られておもしろかった。 自分が学生の時に出会えていたら、もう少し古典も頑張りたいと思えたかもしれない。 若干同じ内容の繰り返しに感じるページもあったものの、全体的にはかなり興味深く読むことができた。

Posted by ブクログ

2024/02/01

刊行されたタイミングで買って、ずっと積読になっていた(当時高校生だった長女はたぶん読んでる)。大河ドラマで「源氏物語」ブームなので、思い出して発掘してきた。大塚ひかりさんは、学生時代に『源氏の男はみんなサイテー 親子小説としての源氏物語』を読み個人全訳(現代語訳)も読んでいたので...

刊行されたタイミングで買って、ずっと積読になっていた(当時高校生だった長女はたぶん読んでる)。大河ドラマで「源氏物語」ブームなので、思い出して発掘してきた。大塚ひかりさんは、学生時代に『源氏の男はみんなサイテー 親子小説としての源氏物語』を読み個人全訳(現代語訳)も読んでいたので、大体の路線の想像はついていたが、この本はそのなかではかなりマイルドで、当時の読者(貴族たち)にとっての「物語」の立ち位置、女性たちへの教育の実態、この物語に託された紫式部の考え(自らの体験と広い見聞から得た女性が幸せに生きるための教訓)がわかりやすくまとまっているし、それ(自己肯定感や自己決定の大切さなど)が案外いまもまったく古びていないことがわかる。 「光る君へ」は「紫式部日記」や当時の史実に基づきつつ「源氏物語」のさまざまな要素をまひろと道長の物語にちりばめたような構成になっているので、こういう知識があるのもドラマを楽しむ助けになるかも。

Posted by ブクログ

2023/09/17

紫式部は最高の家庭教師でしたね。 だからこそ、彰子はあんなに成長した。 昔から知っている『源氏物語』ですが、深い。 研究していくと、どんどん深みにはまっていきますね。

Posted by ブクログ

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