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星か獣になる季節 ちくま文庫
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星か獣になる季節 ちくま文庫

最果タヒ(著者)

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星か獣になる季節 ちくま文庫

638

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2018/02/06
JAN 9784480435019

星か獣になる季節

¥638

商品レビュー

3.5

24件のお客様レビュー

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2025/10/13

最果タヒさんの名前は、「夜空はいつでも最高密度の青色だ」という詩集タイトルと共に知った。 なんて素敵なタイトルだろうと思った。 自由律の詩集を嗜むリテラシーはあまりないのだが、いつか読みたいな、とは今でも思っている。 さて、そんなポジティブな印象を持っていた最果タヒさんの小説を...

最果タヒさんの名前は、「夜空はいつでも最高密度の青色だ」という詩集タイトルと共に知った。 なんて素敵なタイトルだろうと思った。 自由律の詩集を嗜むリテラシーはあまりないのだが、いつか読みたいな、とは今でも思っている。 さて、そんなポジティブな印象を持っていた最果タヒさんの小説を、いつもの工夫舎さんで見つけた。 ここのところ、読書傾向に偏りがあったから、足りてない小説成分を摂取しようとお店を訪れたので、著者名だけで手に取って、作品の前情報なしに連れて帰ることにした。 推しの地下アイドルが殺人罪で逮捕された。 歌も踊りもイマイチ、かわいいけれど、頑張るだけが取り柄のあんな平凡な女の子が殺人みたいな非凡なことが出来るわけがない。 応援してるし好きだけどその一方で軽蔑していた彼女の冤罪をはらそうと、なぜかその地下アイドルの同担らしいクラスのカースト上位イケメンと共に行動することになる主人公。 第一部は、クラスで自他ともに空気みたいに浮いているこの主人公、山城の徹底した一人称視点から物語は進んでいく。 痛々しくも感じる17歳の自意識。 詩人でもある最果タヒさんの、彼らの描き方がまた、なんともヒリついた印象を残す。 第二部は星か獣になる季節を過ぎ、自分なりの正しさに揺らぎながらこれからをまだ生きていく若い人たちの物語。 全体を通して、わりと肝心なシーンを時系列を飛ばしてみたり、カメラを切り替えるかのように違うアングルから描いてみたり、微妙に読みにくく感じるところはあれ、10代後半の一人称視点ならではな不安定な感じがとても良く表現されている。 ストーリーは破天荒ながら、一気に読める疾走感もあり、 詩集になるとどんな感じになるんだろうな、とますます「夜空はいつでも-」に興味がわいた。 私の思っていた王道の小説ではなかったけど、おもしろかったな。

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2025/06/23

最果タヒさん初読 さいはてさんとお読みするらしい 詩人で小説家 最年少中原中也賞受賞等早くから詩への評価が高い方のようです 2014年初出 2部構成 「星か獣になる季節」 17歳という危うさの表現 推しのアイドルが殺人を犯したらしい その罪を自分が負うために連続殺人を犯す高校生...

最果タヒさん初読 さいはてさんとお読みするらしい 詩人で小説家 最年少中原中也賞受賞等早くから詩への評価が高い方のようです 2014年初出 2部構成 「星か獣になる季節」 17歳という危うさの表現 推しのアイドルが殺人を犯したらしい その罪を自分が負うために連続殺人を犯す高校生 10年前の作品と思えない斬新さ 同じアイドルを推す同級生と推しへの純粋な愛情に歪んでいく感情とその行為 最期自らを殺してもらう選択をした友人に共犯的な懺悔を読む 「正しさの季節」 殺人犯として捕まった男子高校生の元同級生の女子と彼の幼なじみの男子の1年後 星にも獣にもならなかった彼らは 正しさに囚われているのか 獣に振り回されているのか きちんと小説であるけれど、詩的な“星と獣”というメタファーが効いている

Posted by ブクログ

2025/05/12

◼️最果タヒ「星か獣になる季節」 初読みの詩人・作家さん。衝撃的な事件と、あわいに漂う、尽きない感情と。 最果タヒ、さいはて、と読むのだそうだ。詩集で注目されて中原中也賞、萩原朔太郎賞を受賞している。作品をもとにした映画もあるんだそうだ。書評がよく上がっていて興味を持っていた...

◼️最果タヒ「星か獣になる季節」 初読みの詩人・作家さん。衝撃的な事件と、あわいに漂う、尽きない感情と。 最果タヒ、さいはて、と読むのだそうだ。詩集で注目されて中原中也賞、萩原朔太郎賞を受賞している。作品をもとにした映画もあるんだそうだ。書評がよく上がっていて興味を持っていた。小説もものしており、今作はその第一作。 愛野真実というアイドルがバラバラ殺人容疑で取り調べられている。目立たず友達もいない優等生・山城は真実に歪んだ愛情を抱いていて、真美の実家に出掛けて行き、誰かが仕掛けた盗聴器の音を拾って聴いたりしている。ある日その盗聴器で真実が連行される音を聴いた後、山城はライブで何度も見かけていた同じクラスの人気者、森下と会う。森下は妹だという小さな女の子を連れていた。翌日、女の子は行方不明だとニュースで流れた。学校で、山城は森下に声をかけるー。 ファンとしてのたがが外れた行動。誰からも好かれ、モテる彼と行動をともにしつづける山城はクラスの女子から忌避されている。一方、そんな山城を気にかける才女・渡瀬と、クラスの誰もに、森下の金魚のフン的存在とみなされている青山。 やがて森下の行動に切羽詰まっていく山城、衝撃的な結末とその後のことー。 まず違和感満載のまま、まるで止まれないジェットコースターのように息つく間もなく進んでいく物語に引き込まれる。対比と何気ない言動、シラケと高校時特有の薄っぺらな感情、傷。事件の中の青春群像劇。エピローグ的な2話も含め、異常な中で湧いてくる思い、戸惑い、なんらかの実感とぐるぐる回る思考を文章で表そうとしているのかな、と。2人の時はいいつきあい、でも集団になると関係性が変わる、というのはよくあるが、リアルだ。 怒涛のように言葉を連ねる舞城王太郎に少し似てるかな、どうかなと思わせた。少なくとも筋道だっていて常識通りに人が行動する正攻法の小説ではない。青山と渡瀬、被害者の少女の兄との後編は、みながみな、ぶつけどころのない傷の深い想いを発している。 ふうむ。小説的にほどよい未解決感が残る。極端な前提でありつつ、直接的な打撃のある場面はないことが効果を増幅している。 集中できるストーリー立て、何かモヤモヤとした、解決できないもの、を際立たせる作品だった。

Posted by ブクログ