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孤独の科学 人はなぜ寂しくなるのか 河出文庫
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孤独の科学 人はなぜ寂しくなるのか 河出文庫

ジョン・T.カシオポ(著者), ウィリアム・パトリック(著者), 柴田裕之(訳者)

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孤独の科学 人はなぜ寂しくなるのか 河出文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2018/02/06
JAN 9784309464657

孤独の科学

¥1,485

商品レビュー

3.8

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2025/01/01

SDGsに絡め社会問題である”孤独“や”孤立“について学びたいと思い、手に取った一冊。 人はなぜ孤独に悩むのか、必ずしも孤立していない(と周りからは見える)にもかかわらず、人を苦しませる”それ“は何か?という問題の検証である。 私は社会心理学をこれからも勉強したいと思っているのだ...

SDGsに絡め社会問題である”孤独“や”孤立“について学びたいと思い、手に取った一冊。 人はなぜ孤独に悩むのか、必ずしも孤立していない(と周りからは見える)にもかかわらず、人を苦しませる”それ“は何か?という問題の検証である。 私は社会心理学をこれからも勉強したいと思っているのだが、この本でまず示されたのは、タイトルの通り、”科学“であった。 大胆に要約すると、人間の生体は太古の時代から受継ぐ遺伝子に今なお縛られている。西洋風に大きく変化した食生活に、日本人の臓器がついていけていないのと同じ理屈かと思うが、現代の複雑で生きづらい社会にあって、人として備えられた認知能力がまだまだ効果的に変容しきれていないそうだ。(まあ、百年単位の話ではないのでしょうね 笑) そのことを、たくさんの心理実験や脳科学の知見をもとに300ページ以上かけて丁寧に解説されている。これらの基礎があって、初めて“個”の問題に移れるのである。 (読み方は自由だが、結論だけ得たい人はかなり端折って読むことも可) この本は確かに名著である。 まずは学術的、生物学的に“孤独”の原理を解説し、健康面との関連性を示唆する。”孤独感“は空腹感と同じ生理的作用なのだそうだ。それを解消することは可能なのだと語り、しかも必ずしもたいそうな治療は必要ではなく、孤独を感じたら少しでも、そしてゆっくと社会に踏み出す努力ー孤独を感じるならばこそ、他者に手を差し伸べることーをすればよいと説いている。 もともと“個”のライフスタイルが主流でありながらもボランティアなど外向性の高い欧米人の気質をもってしても、孤独は世界的な社会問題なのだということに驚く。現代の日本人が抱える(そしてこれからさらに加速するであろう)孤立問題は文化的な違いもあり、もっと湿っぽさを感じるが、解決策はそれこそこの著に示されている通り、”小さなつながり“の積み重ねなのだろう。

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2024/09/14

旅先で読んだのだが、とても面白い本だった。本書の内容に異論はないのだが、自分なりに考えるのは、なぜ、孤独が健康を害すような、生命にネガティブな影響を齎すのか、だ。 最初私は、これは集団の中のアポトーシスのような機能で、種の維持の為の自浄作用かと考えた。しかし、孤独といっても、フ...

旅先で読んだのだが、とても面白い本だった。本書の内容に異論はないのだが、自分なりに考えるのは、なぜ、孤独が健康を害すような、生命にネガティブな影響を齎すのか、だ。 最初私は、これは集団の中のアポトーシスのような機能で、種の維持の為の自浄作用かと考えた。しかし、孤独といっても、ファーストペンギンのような逸脱や群れから離れた探索行動を行う個体は、集団には有益なはずだ。リスクを取って孤立して探索する事で集団に役立つ情報を得られるのに、それが生命にネガティブな作用を齎すならば進化の選択圧として矛盾する仕組みに思える。 悪いのは孤独ではなく、集団にいようがいまいが、存在が認められない「孤立」なのだ。だから一人ぼっちでも〝本人が孤独を感じないなら“健康に悪作用する事はないという論とも符合する。 ー 冠状動脈性心想を持つ患者は、怒りを思い起こすと、心室機能が急に悪化することもわかっている。こうした発見を説明するために考えられた一つの仮説は、敵意を持っている人はストレスに対して心臓血管が過度に反応し、この過剰な反応がアテローム性動脈硬化を発症させたり、心臓発作の引き金になったりする、というものだ。だが社会的文脈で見ると、敵意は社会・経済的地位の低さとも関連しており、同様に喫煙傾向の増加や禁煙傾向の減少、さらに前章までで見てきたように孤独感とも相関がある。 敵意や疎外感が良くないのであり、一人が好きなタイプには問題ある話ではない。私も一人が好きだ。大丈夫。孤独と孤独感は違う。

Posted by ブクログ

2022/11/19

その孤独感には理由がある!脳と心のしくみから、遺伝と環境、進化のプロセス、病との関係、社会・経済的背景まで…「つながり」を求める動物としての人間―第一人者がさまざまな角度からその本性に迫る。少子高齢化が進み、コミュニティーの重要性が見直されている現代社会において、よりいっそう示唆...

その孤独感には理由がある!脳と心のしくみから、遺伝と環境、進化のプロセス、病との関係、社会・経済的背景まで…「つながり」を求める動物としての人間―第一人者がさまざまな角度からその本性に迫る。少子高齢化が進み、コミュニティーの重要性が見直されている現代社会において、よりいっそう示唆に富む一冊である。 第1部 孤独な人たち(対人関係の中で寂しさを覚える;遺伝の力、環境の力;自己制御力が失われていく;利己的な遺伝子と社会的な動物;普遍的な要素と個別的な要素;孤独感による心身の磨耗) 第2部 人間という社会的な生き物(人と人を結ぶ交感の糸;断つべからざるつながり;誰よりも汝自身を知ること;生まれ持った葛藤;起きて当然の葛藤) 第3部 社会的つながりに意味を見出す(三種類の適応;適切な社会的つながりを築くために;社会的なつながりの力) 231116-1

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