アズブカ

レフ・トルストイ(著者), ふみ子・デイヴィス(訳者), ナターリヤ・トルスタヤ

• 販売会社／発売会社: 未知谷
• 発売年月日: 2018/01/01
• JAN: 9784896425437

商品レビュー

2025/12/05

ユーモアある物語が多く、知恵が沢山詰まっている。
人間と動物が登場する物語の中には、動物が人間の行動について物申すような内容もあり、人間以外の立場について考えるきっかけになる。
思えば、日本の昔話（物語）の多くは勧善懲悪が多い。これは日本が集団生活を送る上で不可欠な要素だったのかもしれない（集団生活を逸脱する者を防ぐためのもの？）と思ったり。また、アイヌ神謡集に似た性格もあり、ロシアの昔話とアイヌのそれとの性格の類似性も見出したり。
そう思えば日本古来の昔話とは性格を異にするのも納得できる。

生まれた時から聞き慣れた昔話とは違った性格をもつ内容だからこそ、新たな視点から物事を見るきっかけをもらえる一冊。

2019/09/12

ロシアの文豪トルストイが作成した初等教科書「アズブカ」より、幾つかの小話を選出した一冊。
教訓が散らされていて、子供だけでなく大人にも有益に思えます。
トルストイの玄孫が描く挿絵も味があり、短くも楽しく読了できました。

2019/01/22

トルストイは子供を集めて勉強を教えていたそうで教科書も作ったらしく、その本。教科書というより、昔話のような感じかなあ。夜叉孫が挿し絵担当。可愛い。

動物やいろんな世代の人間達に起こった出来事を交え、読むこと、読んで自分だったらこうするんだという意見を持てるような作り方をしていて愛情を感じる。最近DMM.comの電子書籍のCMを見て違和感を感じた。「走れメロス」を読んですぐさま感動涙。何かこういう図式嫌だなあ。自分が何を感じるかが重要であり、感動でなくてもいいはずだ。感動をしたければ募金して感謝されろ。