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日本軍兵士 アジア・太平洋戦争の現実 中公新書2465
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2017/12/20 |
| JAN | 9784121024657 |
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日本軍兵士
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日本軍兵士
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商品レビュー
4.2
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戦争というものに一般市民が巻き込まれ参加せざるを得なくなった場合、どういう環境で戦わなくてはならなかったのかということを、豊富な証言とデータから紹介してくれる。 太平洋戦争における日本軍兵士の置かれた状況についてダイジェスト的に解説している。 人間としての兵士の身体を巡る諸問...
戦争というものに一般市民が巻き込まれ参加せざるを得なくなった場合、どういう環境で戦わなくてはならなかったのかということを、豊富な証言とデータから紹介してくれる。 太平洋戦争における日本軍兵士の置かれた状況についてダイジェスト的に解説している。 人間としての兵士の身体を巡る諸問題、被服、糧食、体格、メンタルな面も含めた健康や疾病の問題。 日本の死亡者、被害者はほとんど1944年の絶望的な戦局が陥落し、航空機による日本本土直接爆撃が容易になった、絶望的な状況下でその被害のほとんどが生じている。 航空機による日本本土爆撃が行われるようになった時点で、日本が勝利する見込みは全くなくなったにもかかわらず、戦争を止めることができなかった。 空襲などによる日本国内の戦災死没者は約50万人であるが、この50万人は基本的に1945年8月以降の絶望的な戦況における死傷者であり、マリアナ海戦に敗北し、沖縄等が陥落した場合で敗戦を受け入れていれば、ほとんど生じることがなかった。日本政府、日本の指導者の無能、天皇の無責任、無関心さには慄然とする。恐ろしいことに、日本政府、日本の指導者は、日本国民、日本市民の命をアメリカの空襲、航空攻撃にさらすことに何の良心も感じない、良心の呵責を全く感じない。 戦死者のうち、実際に戦って死亡したのは3割程度に過ぎず、残りの6割ぐらいは餓死や自殺、病死によるものである。 日本軍という組織は非合理的で科学的なデータを信じず、また兵隊をまるで駒のように、全くその人間の生きた有機的な配慮が必要な人間として扱わない。組織の非合理性、残酷さがよく現れている。 連合軍は兵士に一定期間ごとに本国への帰還と休暇、訓練を与えていたが、日本軍は1931年の満州事変以降、45年の壊滅的な無条件降伏まで全く兵士に休暇というものを与えていなかった。 慣性の法則といった基本的な物理法則さえ無視されたこと、国家レベルで大々的に行われ、最も国家にとって貴重な若い男性の命が、いたずらに無駄に数万人単位で使われた。 当時の日本の科学は一部のレベルでは、物理学であっても長岡半太郎のZ鋼など、一部のレベルでは世界レベルにあったにもかかわらず、中等教育の基本的な物理法則さえ無視されたような施策が、精神力やその場の雰囲気によって決定され、それによって何万人もの若者が死に至らしめられた。 航空機による通常の攻撃法では、落下する爆弾に加速度がつくため、破壊力や貫通力はより大きなものとなる。しかし、体当たり攻撃では、急降下する特攻機自体に揚力が生じ、機体自体がエアブレーキの役割を果たしてしまうため、機体に装着した爆弾の破壊力や貫通力は、爆弾を投下する通常の方法よりかなり小さなものになる。体当たり攻撃で大型艦を撃沈できないのは、この理由による。 体当たり攻撃による破壊力、打撃力の低下を実証して見せたのが、米海軍駆逐艦ラファエルである。ラファエルは、80分間の間に22回の特攻攻撃を受け、特攻機6機と爆弾4発が命中するという大きな被害を被った。しかし、沈没することなく、駆逐艦とタグボートに曳航されて泊地にたどり着き、そこで応急の修理を受けた後、自力で母港まで帰投している。 6機の特攻機が命中しても、駆逐艦という小型艦艇を沈没させることはできなかった。
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【感想要約】 日中戦争から太平洋戦争期の日本兵の悲惨な死の実態を、兵士の視点から克明に描いた書。分析より記録に重きを置き、美化された日本軍像への強いアンチテーゼとして、戦争が個人の命を消費する現実を突きつける。 【内容】 日中戦争から太平洋戦争(十五年戦争後半期、もしくは大東亜...
【感想要約】 日中戦争から太平洋戦争期の日本兵の悲惨な死の実態を、兵士の視点から克明に描いた書。分析より記録に重きを置き、美化された日本軍像への強いアンチテーゼとして、戦争が個人の命を消費する現実を突きつける。 【内容】 日中戦争から太平洋戦争(十五年戦争後半期、もしくは大東亜戦争)にかけての日本兵の凄惨な死に様を、兵士たちの目線から描き、その背後にある原因を紐解く。 全体の2/3以上のページを割いて、日本兵の絶望的環境のその実態を記述している。第1章では1940年以降の日本軍の餓死、栄養失調、病死、海没死、精神疾患、自殺、医師による「処置」(毒殺、もしくは自死の強要)といった実態を、克明に記している。第2章ではより兵士の身体に視線を向けて、徴兵環境の変遷、知的障碍者を取り巻く実態、結核対策、歯科衛生制度整備の遅れ、精神病の深刻化と組織的覚醒剤使用の進展、軍装の悪化といった実態とその背景にある日本軍の制度を描く。 第3章では上記を招いた歴史的背景として、短期決戦偏重主義、軍制の問題(統帥権、分権的組織、私的制裁の黙認、軍紀弛緩)、日本の基礎工業力不足の3点を筆者は指摘している。 【印象に残った点】 軍内の口腔衛生制度の整備の遅れ…第一次大戦以降欧米各国では歯科医将校の充実が進められていた一方で、日本では1940年になってようやく制度化されその絶対数も圧倒的に不足していた。そのため前線で歯痛に悩む兵士が多くいた。 歯科衛生が軍隊に与える影響は想像がつかず、私も軽視してしまうかもしれない。兵站は単に必要な物資を送るだけでなく、歯科衛生といった兵士の生活に必要なあらゆるものを用意する必要がある。そういう面でも、日本軍の兵站不足問題の一端がここにも垣間見える。しかしその根本にある当時の日本の圧倒的工業力、経済力不足とそれによる短期決戦主義が根本にあることを鑑みると、日本軍は兵站を軽視せざるを得ない構造的な問題を抱える軍隊であることが見えてくる。とはいえそのような環境で戦わさせられる前線の兵の心情を思うと、その悲惨さは想像を絶する。 【感想】 本書の意義は、あとがきの「無惨な死を遂げた兵士たちの死のありようを書き残しておきたい」という一文に凝縮されている。本書には美化されないありのままの日本兵の窮状が1、2章で克明に記載されている一方、3章の歴史的背景編は一般的な内容にとどまっており特筆すべき点はそれほどないように思われた。それは本書が、「失敗の本質」(戸部良一他)のように日本軍の数々の失敗からその本質的原因と現代にも通ずる普遍的問題を探ることよりかは、近年散見される過度に美化された虚構の日本軍像に対するアンチテーゼとして、一人一人の兵士の残酷な死のありようという真実を記述することに何よりも力点を置いているからだろう。そのため「失敗の本質」のような本を期待して読むと、その執拗な実態描写に疲れてしまうかもしれない。 当時の日本兵は、皇軍魂溢れる勇猛果敢な無敵の兵士でも皇国プロパガンダを盲信するファシズムの狂信者でもなく、現代の私たちと同じ感覚をもつ普通の人たちであった。そのような命が簡単に消費されてしまう戦争の恐ろしさを痛感した上で、一方で周辺国の対外膨張にも向き合わざるをえない国際環境下に生きるものとして、国際紛争の解決法としての戦争のありようと向き合わなければならない。
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年末のテレビ番組で村山由佳さんと善光寺住職の対談を観ていたとき、平安堂(長野県の書店グループ)で昨年よく売れていたと紹介されていたのをきっかけに読みました。 つくづく、戦争は人災であったのだと思う。 外交の失敗から戦争が始まり、場当たり的で浅はかな指揮と作戦、「国を守る」という...
年末のテレビ番組で村山由佳さんと善光寺住職の対談を観ていたとき、平安堂(長野県の書店グループ)で昨年よく売れていたと紹介されていたのをきっかけに読みました。 つくづく、戦争は人災であったのだと思う。 外交の失敗から戦争が始まり、場当たり的で浅はかな指揮と作戦、「国を守る」という為政者に都合の良い幻想に押し流されるように戦場に送られ、不必要な暴力にさらされた人がどれほど多かったのか、胸が痛みます。 にわかに「新しい戦前」といわれる時代になり、国内の急速な右傾化・世界情勢の悪化により、常にうっすら不安が付きまとう日々。 この本のように戦争の現実を伝え、想像力を補うことができる本が売れていることは希望に感じます。 内容は充実していますが、読んでいて辛いことも多く、個人的な所感により★4で記録しました。
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