![黒い睡蓮 集英社文庫](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001894/0018948598LL.jpg)
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2017/10/20 |
JAN | 9784087607406 |
- 書籍
- 文庫
黒い睡蓮
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黒い睡蓮
¥1,320
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商品レビュー
3.8
32件のお客様レビュー
以前に読んだ「恐るべき太陽」がものすごくトリッキーな作品だったので、こちらも絶対一筋縄ではいかないだろうと、最初っから”騙されないぞー!”という気持ち満々で読み始める。 ある村に三人の女がいた。 そこはモネの睡蓮で有名なジヴェルニー。 そこで起こる殺人事件は 過去の事件とつなが...
以前に読んだ「恐るべき太陽」がものすごくトリッキーな作品だったので、こちらも絶対一筋縄ではいかないだろうと、最初っから”騙されないぞー!”という気持ち満々で読み始める。 ある村に三人の女がいた。 そこはモネの睡蓮で有名なジヴェルニー。 そこで起こる殺人事件は 過去の事件とつながりがあるのか? 絶対何かある! でもそれが何かわからないまま、 悶々としながら読んだ。 その間のストレスはなかなかのもの。 中盤から徐々にパズルがはまり出すと ようやく落ち着いて楽しめた。 ただ、 「恐るべき太陽」ほどのだまされた感は得られず。
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展覧会も開催中で タイムリーだったモネ関連本。 話が あっちこっちの時代に飛ぶし ファンタジーも入っているので アタマ良くない私は ところどころ気を失いました。 しかしモネに関する記述は 興味深い点もあり、 それなりに楽しめました。
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ある村に、三人の女がいた。 ひとり目は意地悪で二人目は嘘つき、三人目はエゴイストだった。 という、なんとも魅力的な書き出しで始まるこの物語の舞台は、印象派を代表するクロード・モネが愛したジヴェルニーという小さな村だ。 並外れた絵の才能を持ち、何よりも描くことを愛している少女、フ...
ある村に、三人の女がいた。 ひとり目は意地悪で二人目は嘘つき、三人目はエゴイストだった。 という、なんとも魅力的な書き出しで始まるこの物語の舞台は、印象派を代表するクロード・モネが愛したジヴェルニーという小さな村だ。 並外れた絵の才能を持ち、何よりも描くことを愛している少女、ファネット。 見る者を魅了してやまない美しい女教師のステファニー。 己の存在を消しながら周囲の人々を観察している、語り手であり謎だらけの老女。 2010年の5月13日から25日まで、ジヴェルニーを囲む鉄柵の扉が、この三人のために開いたのだが、彼女たちの内のひとりだけが逃げることができ、残された二人は死ななければならないルールだそうだ。そのままの意味なのか、それとも何かの例えなのか、なんだかよく分からないなーと思いながら読み進めると、さっそく小川の近くで不可解な男性の他殺死体が発見される。 殺害されたのは、絵画の熱心なコレクターであり且つ女好きの医者で、警察は絵の売買取引と女性関係、隠し子の3つの線で捜査を開始する。 この本は分厚くて大そう長く、悶々とした話なので、読むのが苦痛になる人もいるだろう。ステファニーとローランス(捜査している刑事のうちの一人)とのロマンスのくだりは、警察がそんな感じで大丈夫なのか?と呆れてしまうかもしれないし、なんか語り手の老女に煙に巻かれている感がずっとつきまとっているのに、それが何なのか掴めない苛立ちに苦しめられるかもしれない。 だけど、犬のネプチューンが。。。辺りでそれらの気持ちともお別れ。あれ?何?ホラーなの?と首をかしげながら、やっと真実に気がついた瞬間! わたしは「そりゃないよー」と思わずつぶやいてしまった。山手線の中だったにも関わらず。だってある意味、著者がタブーを犯していると思ったからだ。 それでもこの本を読んで本当に良かった。モネに関する部分は事実に基づいているらしいから、そういう面でもとても楽しめる。モネの絵は『印象・日の出』と国会議事堂を描いた絵がいいなと思うけど、そもそも印象派の画家はあまり観てこなかったから、これを機に興味をもつのもいいかもしれない。 モネは睡蓮の絵を何枚も何枚も描いた。たくさんの睡蓮の絵が高価な額縁に中に納められて、世界中の多くの人を虜にする。今もこれからも多分ずっと。 そしてジヴェルニーに住むということは、その額縁の中に風景ごと閉じ込められるということなのかもしれない。
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