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ザ・サークル(下) ハヤカワ文庫NV
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2017/10/17 |
JAN | 9784150414221 |
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ザ・サークル(下)
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商品レビュー
3.3
6件のお客様レビュー
上巻に続き下巻も読了しましたが、下巻は一気に読了できました。ネタバレになるのでストーリーには触れませんが、映画とは異なるストーリー展開ですので、映画をご覧になった方でも本は十分楽しめると思います。上巻のレビューにも書きましたが、本書は不気味さとユートピア感を同時に感じることができ...
上巻に続き下巻も読了しましたが、下巻は一気に読了できました。ネタバレになるのでストーリーには触れませんが、映画とは異なるストーリー展開ですので、映画をご覧になった方でも本は十分楽しめると思います。上巻のレビューにも書きましたが、本書は不気味さとユートピア感を同時に感じることができる不思議な本です。あるページでは不気味さが勝つけれども、別のページではユートピア世界が生まれる期待感を持ちます。おそらく読者の中には、ユートピア感が勝ち続けるような人がいるのかもしれません。つまり本書で書かれている世界の何が悪いのか(むしろ素晴らしいではないか)と本当に感じる読者もいるのだろうということです。そこが本書の面白い点です。 私は不気味さ、空恐ろしさの感覚が勝ちました。まさにデジタル時代の全体主義社会、マイノリティの意見は封殺される世界です。本書が面白かったもう1つの点は、このディストピア像を生み出す動機が、必ずしも権力欲だけではないことです。ネタバレになりますのであまり詳しく書きませんが、3人の「ワイズマン」の中には、「心の底から」サークル社が目指す社会像が素晴らしいと信じている人もいる、ということで、実はこのような人こそ最もたちが悪い存在でしょう。権力欲や金銭欲から自分の目指す社会を作ろうとする場合は、早晩その意図を見透かされますが、心から良かれと思っている人、強い信念で話す人は、かなりの影響力を社会に与えられるからです。デジタル時代のディストピア像は、オーウェルの描いた「1984年」のような国家監視主義社会だけではなく、本書で描かれているような、国民相互監視主義社会のシナリオもあるんだぞ、ということでしょう。前者のディストピア社会が実現するかもしれないのが中国だとすれば、後者のディストピア社会が実現するかもしれないのが米国なのかもしれません。
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サークルの目指す完全化は、完全化を望まない人のことを視野に入れていない不完全なものでした。 メイは自分で過ちを正す機会を、捨てました。 『愚かな』とただ思い、メイのランクが人間性をどんどん失っている数字に思えました。
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よき社会、よき会社のサービスにしようと思いが全体主義的なディストピアを築くというお話。1982年のように政府が主体なのではなく、私企業が主体になっているところが面白い。これを読んだ後はググるのも心配になってくる。
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