「偶然」の統計学 「数理を愉しむ」シリーズ ハヤカワ文庫NF

デイヴィッド・J.ハンド(著者), 松井信彦(訳者)

• 販売会社／発売会社: 早川書房
• 発売年月日: 2017/10/06
• JAN: 9784150505103

商品レビュー

2024/02/27

私の統計学に対する印象、特にランダム性に関する感覚を永久に変えてしまった一冊。

これまでずっと「統計学はわからない」と思い続けてきたが、それは統計的感覚の無さ（統計の直感的でなさ）が原因だったと気づかされた。
とはいえ、気づいただけであって、正しい感覚を身につけることは人間には不可能だと思われるので、「偶然性に関する感覚が偏っている」ことを常に念頭に置きながら、気をつけて論理で押すしかない。
感覚としてはスッキリはしないが、理解が出来た。

2023/03/24

「cargo cult画像検索」を見ると、その壮大さが理解できる。やはり宗教は大掛かりな「祭り」を必要とするのだろう。
https://sessendo.hatenablog.jp/entry/2023/03/24/204525

2021/12/30

起こり得ないことが起こることはよく言われているが、それは実態とは異なるという話。
一つ一つの可能性が低くても、全人類が一生涯かけて出会う事柄はまさに無数であり、その中には確率の極めて低い出来事もごまんと出現できるようになる。また低い確率だとそもそも思われていること、例えば正規分布のはじの方の事象は実は正規分布ではなかったりする。この場合は勝手な思い込みからのサプライズが発生。似たような出来事は同じものだと考えられ、人の認知ではまたこんなことが起こったとカウントされるのもあり得ないことがよく起こることにつながる。