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藤沢周平句集 文春文庫
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藤沢周平句集 文春文庫

藤沢周平(著者)

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藤沢周平句集 文春文庫

770

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2017/09/01
JAN 9784167909307

藤沢周平句集

¥770

商品レビュー

4.5

3件のお客様レビュー

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2024/06/03

20代後半に発症した肺結核の治療中に句作を開始した藤沢周平の百余りの句が収録されていて、中には単行本刊行の後に発見された俳句も文庫版には付されている。特に同じようで異なる句が複数あると、一つのモチーフを丁寧に俳句にしていく過程が作品を通じてわかるので読者としては大変興味深い。

Posted by ブクログ

2017/10/04

藤沢周平が俳句をするのは知っていた。「一茶」も読んだ。しかしそれでも(ファンであるにも関わらず)氏の句を積極的に読もうという気にはならなかった。私は俳句にコンプレックスがある。私にとって難解な句が名句だと言われ、大好きな句が平凡だと言われる。いっとき、日記の最初にずっと即興の俳句...

藤沢周平が俳句をするのは知っていた。「一茶」も読んだ。しかしそれでも(ファンであるにも関わらず)氏の句を積極的に読もうという気にはならなかった。私は俳句にコンプレックスがある。私にとって難解な句が名句だと言われ、大好きな句が平凡だと言われる。いっとき、日記の最初にずっと即興の俳句を書き、2年ほど続けたあとに、それをまとめて知り合いの俳句の先生に見せたことがある。酷評された。もちろん、季語の重複、無視、いらない言葉等々の的確なものだったとは思う。それでも幾つかは意味がわからなかった。それで一挙に醒めた。‥‥そういうコンプレックスがあるものだから、実はここに載っている氏の句の半分くらいはよくわからない。 今回初めて句集が文庫本になった。しかも、単行本未収録の句が多く収められていると言う。この機会を逃してはいけないと思った。 「海坂」時代、つまり氏が結核療養していた時に初めて俳句を作り始めた頃の俳句の全貌を、私は初めて観た。私と次元が違うということだけはわかった。選ばれる語句、自由律の使い方、季語の選び方、その中に隠しようがない氏の思い、藤沢周平は藤沢周平になる前から藤沢周平だったのである。 恥ずかしながら、大好きな句を以下に載せる。 ・葬列に桐の花の香かむさりぬ ・死火山の朱の山肌冬日照る ・冬の夜の軒を獣巡るらし ・軒を出て狗寒月に照らされる ・メーデーは過ぎて貧しきもの貧し ・厚き雲割れ紫陽花に夕日射す (以上「海坂」より) ・秋の川芥も石もあらはれて ・ひたひたと秋の海鳴る磯の日に ・落葉無心に降るチエホフ讀む窓に ・黒南風の潮ビキニの日より病む ・抗はず極暑の人とならんとす (以上「のびどめ」より) ・花合歓や畦を溢るゝ雨後の水 ・舊友の髪の薄さよ天高し (以上色紙・短冊より) ・黄昏に枯木を遺し市没す ・菜の花や受話器に若き母の声 ・いぬふぐりかの尖塔は耶蘇住まふ ・わが虚飾砕かれて咳飛び出づる ・踏切を息白き群渡りけり ・うぐいすや野火止小さき村を過ぐ ・花の下神父巨いなる犬馴らす ・植え終へし庄内の野に虹ふとし ・冬河にビル煌々とともしをり (以上「馬酔木」より) ・梅雨雲や遅く戸あける金魚店 ・春昼や人あらずして電話鳴る ・雪女風寒き夜は泣きにけり ・星凍てて鬼立ち上がる山の上 (以上俳句手帳より) 2017年9月読了

Posted by ブクログ

2017/09/01

【新たに発見された句を収録!】二十代の療養生活に始めた俳句。その明澄な世界は藤沢文学の源泉であり続けた。記者時代に俳句雑誌に投稿された句などを新たに追加。

Posted by ブクログ

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