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「生活保護なめんな」ジャンパー事件から考える 絶望から生まれつつある希望
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「生活保護なめんな」ジャンパー事件から考える 絶望から生まれつつある希望

尾藤廣喜(著者), 小久保哲郎(著者), 田川英信(著者), 藤藪貴治(著者), 生活保護問題対策全国会議(編者)

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「生活保護なめんな」ジャンパー事件から考える 絶望から生まれつつある希望

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 あけび書房
発売年月日 2017/07/01
JAN 9784871541527

「生活保護なめんな」ジャンパー事件から考える

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2024/02/04

小田原市で発覚した衝撃の事件…。問題の核心はなにか? 全国の福祉現場に「見えないジャンパー」は蔓延していないか? 小田原市ジャンパー事件発覚を契機に、生活保護行政の問題点と改善の道筋を、生活保護利用者、弁護士、研究者、福祉職員、ジャーナリストが考え合い、提起する注目の労作。 その...

小田原市で発覚した衝撃の事件…。問題の核心はなにか? 全国の福祉現場に「見えないジャンパー」は蔓延していないか? 小田原市ジャンパー事件発覚を契機に、生活保護行政の問題点と改善の道筋を、生活保護利用者、弁護士、研究者、福祉職員、ジャーナリストが考え合い、提起する注目の労作。 その後、小田原市では画期的な検証作業によって、生活保護行政が大きく改善されようとしている。 それは、「絶望から生まれつつある希望」でもある。 小田原市の検証作業、そして生活保護行政の改善されつつある詳細を本書は網羅する。 2017年1月17日付け読売新聞の報道をきっかけに、小田原市の生活保護担当部署職員が「生活保護なめんな」「不正を罰する」などと生活保護受給者を威圧する言葉が書かれたジャンパーを着て、生活保護受給者世帯を訪問していたという事件が表面化した。 2012年5月、生活保護など社会保障費縮小を政策に掲げていた安倍晋三首相のスポークスマンとしてテレビ番組などで「本来生活保護の受給者条件に当てはまらないのに、生活保護受給している方が多い」と片山さつきは主張し、あるお笑い芸人の母が生活保護受給しているという特殊なケースを過大にやり玉にあげ生活保護バッシングを煽り、片山さつきの言い分を鵜呑みにしてSNS上では生活保護受給者を「ナマポ」と中傷し片山さつきの主張「生活保護は、生きるか死ぬかの場合にのみ、許可すべき」という明らかに間違った認識が事実であるかのように国民意識に定着し、生活保護受給者に「負のスティグマ」を与え偏見を助長する動きや地方自治体による生活保護費の使用目的を監視するなど不正受給を取り締まる動きが強くなっていた。 だがこの動きは、生活保護という制度の根幹である生存権の保障を無視して財政改善のみを考えたものであり、生活保護受給者を犯罪者のように扱い保護を打ち切らせる北九州の生活保護受給者に対しての運用方法が他の地方都市でも追随する危惧があった。 そんな時に起こった「小田原ジャンパー事件」は、生活保護担当部署職員の差別意識を浮き彫りにするものがあり、生活保護問題対策会議は小田原市に2017年1月20日に公開質問状を送り具体的な問題点を問いただした。 小田原市は、「小田原ジャンパー事件」の検証委員会を設置して、この事件の背後にある小田原市の生活保護運用の問題点を洗い出した。 問題のジャンパーが作成されるきっかけになったある事件から見えてきた小田原市の生活保護担当部署の不適切な対応、担当世帯数に即していないケースワーカーの人手不足、ケースワーカーの専門性の欠如などが明らかになり、生活保護受給者に適切な制度説明が出来るように職員の専門性の向上を目的にした研修とキャリアアップや様々な受給者に対応した様々な自立への支援などを対策として掲げて生活保護運用の改善がなされることになった。 生活保護運用担当部署の職員の専門性の欠如、担当件数に見合ったケースワーカーの割り当てなど、様々な地方都市でも同じ問題があるので、この小田原方式が地方都市でも追随して実行されるきっかけが出来たという意味では、「小田原ジャンパー事件」の小田原市の対応は希望になった。 ケースワーカーや生活保護受給者だけでなく、生活保護を他人事にしている人にも必読の本。

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2019/07/06

行政と近いところで働いているので、小田原市の迅速で真摯な対応があり得ないレベルだということがよく分かる。 これを生活保護行政の問題だと限定的に捉えず、生活上に起こる困難全てを社会的な問題として見ようとする視点をみんなが持つことが必要なんじゃないかと思う。

Posted by ブクログ

2017/10/20

2017年初頭に起こったジャンパー事件についての論考が早くも単行本化。あけび書房の素早さが光る。 この問題の根深さは、ただ特殊な事務所の特殊な人たちの仕業ではないこと、専門職を増やせば済むという単純な話ではないこと、本来枝葉の問題である不正受給対策が本目的化してしまったこと、ジャ...

2017年初頭に起こったジャンパー事件についての論考が早くも単行本化。あけび書房の素早さが光る。 この問題の根深さは、ただ特殊な事務所の特殊な人たちの仕業ではないこと、専門職を増やせば済むという単純な話ではないこと、本来枝葉の問題である不正受給対策が本目的化してしまったこと、ジャンパーを支持する世論があること、等など、枚挙に暇が無い。 つまり、話題的に飽きたからと言って簡単に終わらせてはいけない問題なのだと思う。その意味では、こうして形にして残すことは大事。 仕方ないけれど福祉事務所側にかなり厳しい意見が多いので、同業者としては厳しく指摘しつつも、希望を持って前向きに考えていきたい。 最近の全体主義的傾向ともリンクするような気がして、とにかく根深い。

Posted by ブクログ

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