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指の骨 新潮文庫
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指の骨 新潮文庫

高橋弘希(著者)

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指の骨 新潮文庫

440

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2017/07/28
JAN 9784101209913

指の骨

¥440

商品レビュー

4

20件のお客様レビュー

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2024/11/08

細やかな描写が戦争の酷さ、惨めさを鮮烈に描き出している。まるで見てきたかのような、人が腐り落ちる描写は読む者を酩酊させるよう。 野戦病院という安全地帯で、マラリヤなどで周囲の人間が死んでいくというのに、どこか長閑ささえ感じさせる前半。 そしてひとたび物語が爛熟し腐り始めれば、急...

細やかな描写が戦争の酷さ、惨めさを鮮烈に描き出している。まるで見てきたかのような、人が腐り落ちる描写は読む者を酩酊させるよう。 野戦病院という安全地帯で、マラリヤなどで周囲の人間が死んでいくというのに、どこか長閑ささえ感じさせる前半。 そしてひとたび物語が爛熟し腐り始めれば、急転直下のように死と腐臭の凄惨さが広がっていく。 戦争の最小単位である一人の兵士に焦点を当て、そこに渦巻く悲壮さがリアルに表現されている。もし戦争が起こればこうした無価値な死に包まれ、尊厳なく消滅していくのだと思うと、憤りや恐れ以上に悲しみを感じてならない。

Posted by ブクログ

2022/12/17

戦争があり、戦いがあり、病があり、生と死が背中合わせにあった。 情景が淡々と浮かんでは消え、また現れ、消え、の繰り返し。なにかが特別な訳でもない文章が、なぜに心に残るのか。 無声映画をみているような感覚。

Posted by ブクログ

2022/11/01

南島の戦場を描いた本書は、戦争文学と分類して間違いない。しかし、戦線の最前であろうと、緊張状態が延々と続くわけではなく、弛緩した空白の時も存在する。食べなければ生きていけない。人と交わらなければ生きていけない。人が人らしく生きるための世界を、暴力的な方法で裏側から描き出している。

Posted by ブクログ

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