暮らしのなかのニセ科学 平凡社新書847
  • 新品
  • 書籍
  • 新書

暮らしのなかのニセ科学 平凡社新書847

左巻健男(著者)

追加する に追加する

暮らしのなかのニセ科学 平凡社新書847

880

獲得ポイント8P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社
発売年月日 2017/06/17
JAN 9784582858471

暮らしのなかのニセ科学

¥880

商品レビュー

3.8

13件のお客様レビュー

レビューを投稿

2023/04/13

以前左巻健男さんの「陰謀論とニセ科学」を読み、とても興味を引いたが、本書も「目から鱗」の内容が多かった。 水とEM菌に関しては、かぶって紹介しているので、かなり気にされていることが分かる。確かに毎日飲む水であり、水道水よりミネラルウォーターの方が美味しく(と錯覚してる?)、安全で...

以前左巻健男さんの「陰謀論とニセ科学」を読み、とても興味を引いたが、本書も「目から鱗」の内容が多かった。 水とEM菌に関しては、かぶって紹介しているので、かなり気にされていることが分かる。確かに毎日飲む水であり、水道水よりミネラルウォーターの方が美味しく(と錯覚してる?)、安全でミネラルが入っているのだろうと思ってしまうが、実は違うと言うこと。EM菌の開発者はEM菌の効能を放射能を除染できるとか、1200度の高温にも耐えられるとか、使用することで幸せが訪れるなど、科学信奉者でなくても、普通に考えればつい引いてしまうようなことを主張している方らしいが、政治家と結びつき(統一教会の如く)、日本の学校等で使用を推奨されているところがあるようだ。う~ん・・・ その他、一般的に信じられている或いはそう主張する医師がいる、気合で治療するようながん対処法や食事療法(スティーブジョブズ氏もこれにはまった)。さも健康に良いと宣伝されるサプリ、マイナスイオン発生装置。ホメオパシー、血液サラサラ食品、経皮毒、足裏デトックスのウソ。さも恐ろしいと一部書籍で指摘される食品添加物と、逆に背反がないように語られる無農薬野菜のウソと本当。ダイエットは本当に必要か?など、認識を新たにする内容が多かった。

Posted by ブクログ

2022/02/15

健康や医療の分野に絞って、科学的根拠がないものについて論じている。健康食品やサプリメントも取り上げられているので興味を持った。 塩分濃度の高い食事は胃がんと関連があり、動物性脂肪と大腸がん、乳がん、子宮体がんなどと関連がある。がんの2割近くは、細菌感染やウイルス感染が原因。 ...

健康や医療の分野に絞って、科学的根拠がないものについて論じている。健康食品やサプリメントも取り上げられているので興味を持った。 塩分濃度の高い食事は胃がんと関連があり、動物性脂肪と大腸がん、乳がん、子宮体がんなどと関連がある。がんの2割近くは、細菌感染やウイルス感染が原因。 アガリスクの抗がん作用は仮説にすぎず、肝機能障害などの健康被害が多い。フコイダンやプロポリスの抗がん作用は、人を対象にした臨床試験の根拠がない。βカロテンは、むしろ肺がんの発生率を高める。焦げの発がん作用は、サンマ2万尾を毎日10年くらい食べてできる程度で、「がんを防ぐための新12か条」からも削除された。 1994年にアメリカでダイエタリー・サプリメントの法律が制定され、その市場開放圧力によって、日本でも1997年以降にサプリメントが認められた。健康食品に法的な区別はなく、有効性と安全性の科学的根拠がなくても販売できるが、効能や効果を表示することはできない。クロレラやウコンは健康被害報告が最も多い。グルコサミンとコンドロイチンは、口から摂っても体内で分解される。ひざなどの軟骨部にはあまり血管がなく、大規模研究では関節の痛みに効く結果は得られていない。ヒアルロン酸、コラーゲンも体内で分解される。コエンザイムQ10、シジミエキス、ローヤルゼリー、ブルーベリー、黒酢なども科学的根拠は得られていない。 脂肪は主に筋肉で使われ、有酸素運動で筋肉を動かすことによって減る。 ホメオパシーとは、植物、動物組織、鉱物などを水で100倍に希釈して振蕩する作業を10~30回繰り返したものを砂糖玉に浸み込ませたレメディーを用いる。 食品添加物は、動物実験で得られた最大無作用量の100分の1に設定した1日摂取許容量(ADI)を十分下回るように使用基準を定めている。 ミネラルウォーターの水質基準は水道水よりも項目が少なく、基準値も甘い。 水滴が分割されると、大きい方の水滴はプラスの電気を帯び、小さい方はマイナスの電気を帯びるため、滝のしぶきの微小な水滴はマイナスに帯電している(レナルト効果)。これを負イオンと呼ぶが、健康にいいとは言われていない。フジテレビ系の「発掘!あるある大事典」が2000年前後にマイナスイオンを特集した後、さまざまな商品が出現した。2003年に景品表示法が改正され、商品・サービスの効果・性能の合理的な根拠を示す資料が要求されるようになった。 シャープのプラズマクラスター発生装置を組み込んだ掃除機は、消費者庁から景品表示法違反の措置命令を受けた。シャープは、空気清浄機のような常時動かすものではプラズマクラスターの性能はあると説明しているが、否定的な研究結果も発表されている。 EMとは有用微生物群で、世界救世教という信仰宗教が関係する組織が製造している。土を改良する農業資材だが、効果は証明されていない。琉球大学の比嘉照夫が「地球を救う大変革」で書き、経営コンサルタントの船井幸雄が応援して話題になった。船井幸雄は、ニセ科学の普及に貢献した人物。マーケティング論を活用して、人を4つのタイプに分け、先覚者を動かし、素直な人を同調させ、普通の人が追随することでブームを起こす手法を用いた。 ホメオパシー、水ビジネス、マイナスイオンなどはいわゆる「トンデモ」の類だが、健康食品やサプリメントも科学的に証明されていないことを知らない人は少なくないだろう。特に、タンパク質や炭水化物は経口摂取しても分解されてしまうのに、テレビCMでも宣伝されているのは詐欺の野放し状態だと思う。 国立健康・栄養研究所:健康食品の安全性、有効性情報 https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/indiv.html

Posted by ブクログ

2022/02/10

単なる「騙された人が購入する商品」という話だけでなく、EM菌が政権にまで食い込んでトンデモを学校で教えていたということがおそろしかった。 科学の「いい・悪い」は、あくまで使う人が判断しているだけのものであり、全てにおいて「都合のいい」科学などは存在しないのだという疑いは持っておき...

単なる「騙された人が購入する商品」という話だけでなく、EM菌が政権にまで食い込んでトンデモを学校で教えていたということがおそろしかった。 科学の「いい・悪い」は、あくまで使う人が判断しているだけのものであり、全てにおいて「都合のいい」科学などは存在しないのだという疑いは持っておきたい。

Posted by ブクログ

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品