商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2017/04/25 |
JAN | 9784041055038 |
- 書籍
- 文庫
ミッション建国
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ミッション建国
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商品レビュー
3.9
10件のお客様レビュー
『ミッション建国』楡周平 ーーーーーーーー 【総評】 テーマ ☆☆☆☆☆ 政治・経済 ☆☆☆☆☆ シミュレーション ☆☆☆☆☆ ーーーーーーーー 【購読動機】 2014年、今から10年前の執筆です。 いま2024年、自民党総裁選が行われています。 この小説「ミッション建国」は...
『ミッション建国』楡周平 ーーーーーーーー 【総評】 テーマ ☆☆☆☆☆ 政治・経済 ☆☆☆☆☆ シミュレーション ☆☆☆☆☆ ーーーーーーーー 【購読動機】 2014年、今から10年前の執筆です。 いま2024年、自民党総裁選が行われています。 この小説「ミッション建国」は、2世議員で与党青年局長を務める40歳の政治家が、しがらみ多い与党(派閥)と官僚に真っ向から挑む物語です。 テーマは、過去も今も変わらない「少子高齢化」にどのような政策を展開するか?です。 楡さんを好きな理由が、統計数値を引用しながら、小説を展開し、物語を太くしてくれることです。 ーーーーーーーー 【ここが面白い!】 ①テーマ 出生率が1.5であったのは1990年も同様です。もう30年近く前のことです。 では、少子高齢化がわかってなぜ政治は変わらなかったのか? 私たちは、小説を読みながら、その回答をシミュレーションの世界ではありますが、学習できます。 ②政治・経済 人口が少なくなれば、企業は労働力も消費力も確保できなくなります。 結果、法人税、消費税共に低迷すること は明らかです。 直近、アメリカのシリコンバレー経営者が英語で「日本沈没」なるメッセージを発信しました。 国力の衰退は、海外からの投融資が衰退するという流れにもなるということです。 ーーーーーーーー 【論点「出生率」を高めるには?】 人口を増やしていくことは必要であり、重要です。なぜならば、国を維持できなくなるからです。 この前提にたって、小説は展開されています。 小説では、若き2世議員が、どのように実現していくのか?周囲の助言も受けながら、政策を取りまとめていきます。 彼の論点の流れは以下のとおりです。 ①出産・育児にかかるコスト 如何に政策として支援、負担を減らしていけるのか? ②出生率1.4を2.1へ 引き上げなければ人口は減り続ける。 ※東京の出生率は1を切る可能性がある。 ③過去の公共事業 景気は持続的に上向いたのか?所得はあがったのか?従前型の公共工事への検証が必要ではないか? ーーーーーーーー 【出生率を高める政策とは?】 彼は、大きく2つの提言を行います。 ①国が、育児世帯用に専門住居施設を建設し、運営すること。 ②女性側の育児がひと段落したあと、学び・資格・就業という機会を公的に支援するということ。 ①は、都心から通勤1時間以内に取得したバブルの塩漬け土地の有効活用です。保育施設を併設し、一番下のお子様が15歳になるまで家賃優遇し、入居が可能です。 これも、公共事業です。 ②は、育児後に安心して正社員として登用できる環境を整備するということです。第2新卒マーケットと同様の考え方での市場形成です。 ------------ 【さいごに】 この小説の斬新さは、2014年10年も前に執筆されていることです。著者が、日本の政治、経済にどのような視点をもっているのか?を伺いしることができます。 ずばり、面白いです。 ------------ 【参考 統計数値】 総務省、厚生労働省、財務省の統計情報からは下記を把握することができます。 この数値を観察するだけで、構造上の課題が明確に理解できます。 1;労働人口 1990年6200万人→2018年6700万人。 2;1世帯可処分所得 1990年430万円→2018年418万円。 3;未婚割合 1990年男48%女性32%→2018年男70%女性60% 4;出生率 1990年1.5→2018年1.4 5;;初婚年齢 1990年男28歳女26歳→2018年男31歳女30歳 6;国債 1990年200兆円→2018年1000兆円。
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言われてみれば当然の事だけれど、 まったく気づいてなかったことがこわい。 本中にあった通り、箱は改築から作り直すときが 来たんだろうなぁ。
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これがフィクションでなければ良いのに… 日本の様々な危機に挑む政策案を読み進めつつそう思った。 主人公は、2世議員。父親は元総理で、彼は次男。 若いながらも世間から注目を集めている。 …と聞くと、あの人をモデルにしているのでは、と思ったが、中身はかなり違った。 産業との連携の仕方...
これがフィクションでなければ良いのに… 日本の様々な危機に挑む政策案を読み進めつつそう思った。 主人公は、2世議員。父親は元総理で、彼は次男。 若いながらも世間から注目を集めている。 …と聞くと、あの人をモデルにしているのでは、と思ったが、中身はかなり違った。 産業との連携の仕方も素晴らしく、政治家はやはり人脈を作るのも仕事の一つなんだろうなあと感じた。 日本の危機に関して自分が疎すぎたことを反省しつつ、小説だから多少絵空事の部分もあるだろうけれど、ここに出てきた政策がいつか実現しますように、と心から願った。
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