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百年の散歩
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百年の散歩

多和田葉子(著者)

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百年の散歩

1,870

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2017/03/01
JAN 9784104361052

百年の散歩

¥1,870

商品レビュー

3.5

18件のお客様レビュー

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2022/09/08

最初は彼女の硬い文体が苦手だと思った。感情を排除して、頭の中の連想ゲームを覗き込んでいるような。しかし、読み進めていくうちに引き込まれていく。まるでドイツの硬いパンを味わっているかのようだった。顎は疲れるのに、なにくそと引きちぎって齧り付いて噛み砕く。

Posted by ブクログ

2022/05/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

散歩をしながら頭の中をそのまま書き出してるかのような不思議な文章だった。表現が素晴らしく大理石のことを『ミルクが汚れを巻き込んで固まってできたような石』と表現したり、『若葉がきれいなのは数日間だけだ、すぐに色がくすんでしまう。必ずくすんで、それから先の時間はずっとうしなった色の事が気になっている』と恋愛も似ていると言う。面白い言葉遊びが散りばめられている。

Posted by ブクログ

2020/02/17

 言葉から言葉へ、「音」を介して広がるイメージの面白さこそ多和田葉子、そんなふうに「洒落た」読み手たちはいうのだ。そうなのだろうか、一章「カント通り」から二章「カール・マルクス通り」にかけて散歩しながら居眠りを始めた奇特な方はいらっしゃらなかったでしょうか?  面白さなど、人それ...

 言葉から言葉へ、「音」を介して広がるイメージの面白さこそ多和田葉子、そんなふうに「洒落た」読み手たちはいうのだ。そうなのだろうか、一章「カント通り」から二章「カール・マルクス通り」にかけて散歩しながら居眠りを始めた奇特な方はいらっしゃらなかったでしょうか?  面白さなど、人それぞれなのですが、ぼくにとって、多和田の面白さといえば、文章の中に多層化して畳み込まれた意識、そこから目の前の風景の底に流れる、多層化した時間を見抜く確固とした眼の力、あるいは、意志と呼ぶべきものが現れてくる瞬間に出会うことなのです。  「そうだったのか」という納得が何となくやってきて、再び消えてゆく。とても居眠りなどしていられない。たとえば、「コルビッツ通り」にあふれ出す子どもたちを見つけた多和田の喜びの深さ、これは、なかなか出会えない多和田葉子の素顔がのぞいた瞬間かもしれかもしれませんね。そこが面白い。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202002170000/

Posted by ブクログ

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