商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2017/03/09 |
JAN | 9784309025513 |
- 書籍
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成功者K
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成功者K
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商品レビュー
3.3
46件のお客様レビュー
芥川賞を受賞し、有名になった成功者K 成功者然とした振る舞いをし、テレビなどにも多数出演。その行く末は… はじめ成功者Kが没落していく物語かと思っていたが違うのか?ハニートラップやドッキリか?はたまた密着取材か?なんて考えていたが、ちょっと方向性が違った?いや違ったのかもよくわか...
芥川賞を受賞し、有名になった成功者K 成功者然とした振る舞いをし、テレビなどにも多数出演。その行く末は… はじめ成功者Kが没落していく物語かと思っていたが違うのか?ハニートラップやドッキリか?はたまた密着取材か?なんて考えていたが、ちょっと方向性が違った?いや違ったのかもよくわからない。成功なんて泡沫の幻のようなものなのかも。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
※以下ネタバレ注意※ ⚫︎受け取ったメッセージ 芥川賞受賞作家である羽田圭介氏が 芥川賞受賞で成功した「成功者K」を書くKを書く。 ⚫︎あらすじ(本概要より転載) 芥川賞受賞後、TV出演190本。 すべてはこの作品のためだった。───羽田圭介 これは実話かフィクションか!? 芥川賞を受賞したKは、いきなりTVに出まくり寄ってくるファンや友人女性と次々性交する。 突如人生が変わってしまったKの運命は? ⚫︎感想 Kは成功をおさめた。 それはもう、多大なる成功だった。 最初から嘘くさい(笑)ので、 デビュー作の「黒冷水」同様、メタ構造なのだなと思いつつも、現実?!と思わせてくれるほど、リアルな心境の描写、テレビ業界の裏側、ファンとのやりとり、身バレしないように配慮などなど、羽田さんが羽田さんをモデルにした虚構なので、芥川賞受賞後経験したこと、または経験できるかもしれなかったことを、最大限に振り切って書かれている。所々細かなところでフッと鼻で笑える(終盤「丁寧な生活」とたまに声に出して言ってみた。とか)。何人もの女性と「成功」をするので、タイトルが成功者Kなのね…とか。 最後はこの「成功者K」のなかに小説「成功者K」を書いたKが出てくる。「黒冷水」では、はっきりと最後「完」というメタ構造になっていたが、こちらの作品ははっきりとは書かず、でも小説です、虚構ですよ…と匂わせて終わる。この工夫はやはり、「成功者K」が、読者にはどの程度まで本当なのか分からないようにする技巧なのだなぁと思った。 創作者は自分の何かを削って生み出す事をしている人たちだと思う。が、この作品は、読む人によっては、羽田さんのこと嫌いにならないか、心配になるくらい非常に危険な一冊であり、腹括ってらっしゃるなぁ〜と思った。「成功者K」の成功者Kも、終盤洗いざらい自分を曝け出すことで不安を解消しようとするし、ものすごくよく考えられたメタメタ作品だと思った。 ちなみに羽田圭介さんの作品のレビューで、比較的評価が低めのこの作品。でも私は嫌いじゃないです笑。性描写が生々しすぎるとか、モテすぎるとか、わざとらしすぎるとか、この小説において「〜しすぎている」部分は全て羽田さんの計算ずくの虚構なのだから、読者は「ここは本当だな」…とか妄想しながら、好き勝手に楽しんでる読めばいいのだと思う。
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今まさに読んでるこの本はどのKが書いたのか、実話なのかという「虚構と現実が入り混じる感覚」と、物語は作中のKに本当に起きたことなのか、Kの妄想なのかという「物語の中の虚構と現実とが分からない感覚」とで終始不穏な空気の中手探りで進む… 成功者Kのカオスな脳内を追体験した
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