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黄色い雨 河出文庫
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黄色い雨 河出文庫

フリオ・リャマサーレス(著者), 木村榮一(訳者)

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黄色い雨 河出文庫

968

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2017/02/07
JAN 9784309464350

黄色い雨

¥968

商品レビュー

4.6

26件のお客様レビュー

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2026/02/15

 物語を語っているのは何者なのか?  生きた者なのかそれとも死んだ者の記憶が語っているのだろうか?    物語はピレネーの山にある小さな廃村の話だ。  しかし、はじめのうちは何が書かれているのかを手探りのように読み進めていくことになる。  必然的にじっくりと辛抱強く読むことにな...

 物語を語っているのは何者なのか?  生きた者なのかそれとも死んだ者の記憶が語っているのだろうか?    物語はピレネーの山にある小さな廃村の話だ。  しかし、はじめのうちは何が書かれているのかを手探りのように読み進めていくことになる。  必然的にじっくりと辛抱強く読むことになるのだが、やがてその内に少しずつその背景が、全貌が明らかになってくる。  村からは人々が消え去り、自らの子どもや妻さえも。そこで、老人はただひとり、唯一の友である雌犬とともに記憶と時間の中をさまよいながら過ごすのだ。  圧倒的な哀しみのテンションで書き綴られ、ラテン文学の特徴なのか、時間が行ったり来たりして迷宮をさまよっているような感覚にもなる。  冬には雪が果てしなく降り積もり、秋にはポプラの雨が降り注ぐ。常に死の予感とともに。  強さと弱さ、深い愛情が自ずと感じ取れる、哀しくも美しい物語だった。  

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2026/01/01

スペインに実在し、廃村となった消滅集落に1人最後まで残り、崩壊していく村、去っていく人や死んでいく人や家族、自分の死を回想し、詩情溢れる文章で綴られた小説。黄色い雨は、秋の落ち葉の色であり、時間の経過であり、村の淀んだ空気の色でもある。救いのない暗い話だが、美しい詩的な文章が際立...

スペインに実在し、廃村となった消滅集落に1人最後まで残り、崩壊していく村、去っていく人や死んでいく人や家族、自分の死を回想し、詩情溢れる文章で綴られた小説。黄色い雨は、秋の落ち葉の色であり、時間の経過であり、村の淀んだ空気の色でもある。救いのない暗い話だが、美しい詩的な文章が際立っていて憂鬱な気分にはならない。現実の問題だけに考えさせられる小説である。

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2025/12/29

表題作を読み進めると季節的に今がぴったりだなと思いながら読んでいた。孤独や過去、亡霊と向き合い、側にいる雌犬と黄色い雨が降るこの村で死を待つお話。一人語りが続き、声帯を震わせた言葉は出てこない。静まり返り、朽ちていく村で言葉を発したところで誰かに(読んでいる自分のところにも)届く...

表題作を読み進めると季節的に今がぴったりだなと思いながら読んでいた。孤独や過去、亡霊と向き合い、側にいる雌犬と黄色い雨が降るこの村で死を待つお話。一人語りが続き、声帯を震わせた言葉は出てこない。静まり返り、朽ちていく村で言葉を発したところで誰かに(読んでいる自分のところにも)届くわけではないのだから。というような感じでずっと地の文が続きます。 終盤では私(父)が語り手だと思っていたのに、急に息子のアンドレスが語り手かのようにふるまう所でかなり混乱した(妻はサビーナってまだ言っているし)。語り手の私の命が尽きようとして全てが混沌としていく中で色んな境界が曖昧になっていき、このような語り口になったのかななんて考えてみたり。あとは訳者あとがきで驚いたのは舞台となるアイニェーリェ村は実在していたこと(すでに廃村)。他に短編が2つあるのだけどどちらも面白かった。

Posted by ブクログ