商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2017/01/01 |
JAN | 9784004316404 |
- 書籍
- 新書
対話する社会へ
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対話する社会へ
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「改憲」が日程に上りつつある現在、氏は平和新聞10月25日号において、憲法カフェなどの市民の中での対話の実践こそが、急がば回れ、それを阻止する力になると述べている。 その号を読んで、私はもっと具体的なことを知りたくて本書を紐解いた。久しぶりの暉峻淑子氏の本、実践的で、分かり...
「改憲」が日程に上りつつある現在、氏は平和新聞10月25日号において、憲法カフェなどの市民の中での対話の実践こそが、急がば回れ、それを阻止する力になると述べている。 その号を読んで、私はもっと具体的なことを知りたくて本書を紐解いた。久しぶりの暉峻淑子氏の本、実践的で、分かりやすく、示唆に富む内容だった。 西欧諸国と比べて、日本は対話の力が育ってはいない。その理由を、私は「会社にはホウレンソウなどの言葉しかない。YKでは対話は生まれない」と感じていた。氏も、様々な言葉で同じことを書いていた。曰く。「戦後の自由な言論の中で、なぜ対話がほとんど何の役割も果たしていないのだろうか。自主的な議論を許さなかった独裁権力の代わりに、効率性と利潤追求が対話を奪ってしまったのか。あるいは、あいかわらず上意下達の一方的な命令の仕方しか知らない日本の社会が、空気を読んで決めてしまう事なかれ主義をいまだによしとしているのだろうか」(31p) もう7年も続いているという氏の近所の「対話的研究会」の詳細な紹介は、たいへん参考になった。何かを立ち上げたい。と切実に思った。 「空気を読んでいては空気は変わらない」とは、SEALDsの大学生の言葉らしい。氏は今年1月発行の本書であるにもかかわらず、今年の流行語大賞にノミネートされている「忖度」という言葉を、何回も何回も使って、忖度が重視される社会を批判している。 徹底的な教育委員会の学校管理「学校経営の適正化」に愕然とする一方で、市民と行政が徹底的に話し合った「調布保谷線道路拡張工事」の経験が、私を熱くする。読んで良かった一冊だった。 2017年11月読了
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第2章で紹介されている「対話的研究会」が素晴らしい.対話することに飢えている人たちは,対話できるような設定があれば,水を得た魚のように話を始めることが,多くの事例で紹介されている.対話をする基礎になる素養を,小学生の段階からしっかり教えていく必要があると感じた.理論的な背景を紹介...
第2章で紹介されている「対話的研究会」が素晴らしい.対話することに飢えている人たちは,対話できるような設定があれば,水を得た魚のように話を始めることが,多くの事例で紹介されている.対話をする基礎になる素養を,小学生の段階からしっかり教えていく必要があると感じた.理論的な背景を紹介している第3章はやや退屈だが,多くの研究者が対話の重要性を指摘しているという学問的なエビデンスは,お堅い考えの役所などを説得する資料となろう.ファシリテーターの存在は知っていたが,伊藤さんの役割は非常に重要で対話を実のあるものにすることのできる素晴らしい人材だと思う.
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「戦争・暴力の反対語は、平和ではなく対話です」。 平和というと、ただ戦争がない状態という漠然としたイメージになりがち。 「対話」となると、そこには目の前の一人の人が存在する具体的な出来事になる。 「対話が続いている間は殴り合いは起こらない」とも。 学生時代の恩師との対話。 難民...
「戦争・暴力の反対語は、平和ではなく対話です」。 平和というと、ただ戦争がない状態という漠然としたイメージになりがち。 「対話」となると、そこには目の前の一人の人が存在する具体的な出来事になる。 「対話が続いている間は殴り合いは起こらない」とも。 学生時代の恩師との対話。 難民支援の現場での対話。 教育現場での対話。 精神医療の現場での対話。 様々な実例をあげ、対話の持つダイナミズムを具体化している。 対話とは、話すことではなく聞くこと、とも。 対話こそ、人が人である証拠なのだ。
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