商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2017/01/25 |
JAN | 9784041019511 |
- 書籍
- 文庫
犯罪者(下)
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犯罪者(下)
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商品レビュー
4.4
274件のお客様レビュー
よく練られた構想、最後まで息もつかせぬ展開で、本当に読み手を惹きつける作品だなぁと思った。 通り魔事件から端を発し、大企業の不祥事隠蔽や食品による健康被害、不法投棄、政治家との癒着などなど、影響度の差こそあれ、社会の闇がてんこ盛りな本格社会派ミステリ。上下巻通じて大変読み応えの...
よく練られた構想、最後まで息もつかせぬ展開で、本当に読み手を惹きつける作品だなぁと思った。 通り魔事件から端を発し、大企業の不祥事隠蔽や食品による健康被害、不法投棄、政治家との癒着などなど、影響度の差こそあれ、社会の闇がてんこ盛りな本格社会派ミステリ。上下巻通じて大変読み応えのある作品だった。 メインキャラの修司、相馬、鑓水の3人。お互いを想う信頼感や段々と築かれていくチームワークが良かった。その一方で、中迫と真崎のコンビも良かった。彼らの友情、信念を貫く姿勢はとても好感が持てる。凍結臨のエピソードなんかエモいなぁ。 読後は、あぁ、読んだー!って感じのなんだか大きな充足感を感じた(語彙力無ぇ…)。 続編の幻夏、天上の葦も今後読んでみよう。
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- ネタバレ
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良かった。だらだらと日記感覚で書く。「決行」の半ばくらいまでは面白すぎて、他のことが集中できなくなるまであった。ちょうど大学が忙しく、読むのに数日かかったのもあり、もどかしかった。ただ、ラストが少し尻すぼみ感があって。まさに「ゴールデンスランバー」の派手版(え)って感じだよね。こんなことを言うのも何だが、この手の小説は読むと何か生活が豊かになるなどは全くない(教養要素はあまり無いし、同様のストーリーが溢れすぎているので)が、読んでいる瞬間は最高に楽しい。これは読み終えた時に虚無になりがちである。(特に、勉強をしなければいけないと言う強迫観念の下に最近は生きているので、時間を無駄にしてしまったなどと感じてしまっていて。特に、本を読むべきでは無い期間なんだろうが逆にこの本のおかげで耐えてくれたまである。)また、これも一応書いておくが、少し嫌だと思ったことがある。それは、章のタイトルで、下巻を開いた時や登場人物を見るときに、目に入るのだが、ストーリー概要が章タイトルから容易に想像できてしまうことが少し嫌だった。これは、自分は特に目次を見る人間(章単位で休憩を挟むため、休憩までの時間を予測するために章のページ数との差分を計算してしまうのが癖になっている)だからというのもある。それを考えると「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」の章タイトルやっぱすごいなぁという謎のコメントをして...。あともう少しお気持ちを書いておくと、要素を詰め込みすぎて消化不良になっている。特に、主人公の背景や恋愛(亜蓮など)についてがかなり雑だと言う印象を受けた。散々いっておいて、回収部分が物足りない。という。また、言うまでもなくご都合主義ではあるんだよね。(ご都合主義が許されないような小説だとは思っていて、なぜなら群像劇的な小説は都合が良くなったから小説という形態になっているんだよという思い込み(?)ができなくて脳内で抵抗が起きてしまうので)まぁ良いんだけど。それをいうと、フィクションが明確に示唆された瞬間にも興醒めるのはあって、自分は特にストーリーに入り込める時と入り込めなくて冷笑してしまう時の差が大きく、今回は若干上の終わりにかんじたのはある。こんなこと書いたけど、面白いのは間違いないし、人に勧めたい作品であることは間違いない。もちろん、「正体」よりは何倍も好きだし濃い。ところで、ブクログの評価をみると、上の方が少し高いのは割と珍しいのだが、これは自分と同じように尻すぼみを感じた人が多いのかなとか思った。というか、この小説、上が面白すぎる。やばい、考えれば考えるほどラストへの不満点が募る。やっぱりあそこまで「その後」を書いて欲しくなかったという気持ちはある。あとからこの話を思い返した時に裁判所前の風景とかが想起されたら普通に嫌で、されるならフロリダキーズ(では無いんだが)のようなシーンが想起されたかった。ゴールデンスランバーでは、ネタバレになるが、ラストの排水溝のシーンが頭にこびりついているが、本作は恐らくラストのところになるのだろうね。あぁかなしい。駄文を生成せずに今すぐ寝る(3:34)
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スリルのある相手との対峙とラストの収集のテンポよさ。脳内での推理だけでなく身体を使った直接対決にここまで小説ながらも映像が頭に浮き出てくることがあるだろうか。それが読みやすさを助長していた。語り手が変わることによって、場面を俯瞰してみることが出来る、それなのに味方に感情移入してし...
スリルのある相手との対峙とラストの収集のテンポよさ。脳内での推理だけでなく身体を使った直接対決にここまで小説ながらも映像が頭に浮き出てくることがあるだろうか。それが読みやすさを助長していた。語り手が変わることによって、場面を俯瞰してみることが出来る、それなのに味方に感情移入してしまうこの主人公達の圧倒的存在感。うわぁそうなっちゃうかぁ、あっきたきた運が回ってきたチャンスだ!!!がものすごく多くてこれぞエンタメ小説だ。とても楽しかった。
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