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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 春秋社 |
発売年月日 | 2016/12/01 |
JAN | 9784393365434 |
- 書籍
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カフカはなぜ自殺しなかったのか?
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カフカはなぜ自殺しなかったのか?
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商品レビュー
3.5
18件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
おなじみ頭木さんのカフカについての話。前から読もうと思ってて、ようやく読めたわ。カフカの手紙や日記については頭木さんの別の本で読んでいるので、重なる部分も多く、特に目新しいところはなかったけど、ほんと「カフカー」と突っ込みたくなるところが満載。本を出したいけど出したくない、結婚したいけどしたくない。気持ちは分からないでもない。私も友達に会う前とかそう思うし。自殺もしたいけど、やっぱ決行できなかったんだろうな。つくづく、親友マックス・ブロートがいて良かったなぁ。こうしてカフカの小説や手紙や日記が読めるんだもの。しかし、34歳で病気になって、41歳目前で亡くなったとは、ほんと短い人生だったんだなぁ。
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カフカの作品を一つも読んだことない状態で読む 共感できる気持ちが多くて驚いた 現代に生きていたらツイッターで無双している人間になっていた気がする 言語隠匿の話は是非とも多くの人に読んでほしい
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朝起きたら巨大な虫に「変身」していたという有名な小説の作者フランツ・カフカ。 希死念慮が強かったそうだが、自殺ではなく、若くして結核で亡くなっている。著者の頭木弘樹さんは、カフカが遺した日記や手紙を引用して、短い人生をわかりやすく追っている。 まずカフカが、現代日本の一部の(...
朝起きたら巨大な虫に「変身」していたという有名な小説の作者フランツ・カフカ。 希死念慮が強かったそうだが、自殺ではなく、若くして結核で亡くなっている。著者の頭木弘樹さんは、カフカが遺した日記や手紙を引用して、短い人生をわかりやすく追っている。 まずカフカが、現代日本の一部の(弱いと云われる部類の)男性像に限りなく近いことに驚く。自己評価の低さ、オタク気質、勤労意欲や野心のなさ、そしてびっくりするほど決断力がなく、いつまでもグダグダと逡巡している。 面白いのは、カフカがひと目惚れして婚約までした相手の女性。当時のヨーロッパでも結婚相手としては敬遠されるようなバリバリのキャリアウーマンだったらしい。カフカは女性優位もまったく気にならなかったようで、これも現代人の感覚に近い。 頭木さん自身、かつて病気で身動きできない状況だったとき、病室で「変身」を読み、苦しみを理解してくれてると感じて深く癒やされたという。絶望して倒れた人に頑張れというのではなく、倒れたままでいることを理解し肯定してくれるのがカフカの小説なのだ。 そして、今や20世紀最高の小説家と評価されているカフカだが、本当に読まれるのはむしろこれからだ、と著者はいう。 不条理でどちらかというと気味の悪い印象だった「変身」もこのような視点でみると興味深い。がぜん、再読してみたくなった。
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