カフカはなぜ自殺しなかったのか? の商品レビュー
カフカの作品を一つも読んだことない状態で読む 共感できる気持ちが多くて驚いた 現代に生きていたらツイッターで無双している人間になっていた気がする 言語隠匿の話は是非とも多くの人に読んでほしい
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朝起きたら巨大な虫に「変身」していたという有名な小説の作者フランツ・カフカ。 希死念慮が強かったそうだが、自殺ではなく、若くして結核で亡くなっている。著者の頭木弘樹さんは、カフカが遺した日記や手紙を引用して、短い人生をわかりやすく追っている。 まずカフカが、現代日本の一部の(...
朝起きたら巨大な虫に「変身」していたという有名な小説の作者フランツ・カフカ。 希死念慮が強かったそうだが、自殺ではなく、若くして結核で亡くなっている。著者の頭木弘樹さんは、カフカが遺した日記や手紙を引用して、短い人生をわかりやすく追っている。 まずカフカが、現代日本の一部の(弱いと云われる部類の)男性像に限りなく近いことに驚く。自己評価の低さ、オタク気質、勤労意欲や野心のなさ、そしてびっくりするほど決断力がなく、いつまでもグダグダと逡巡している。 面白いのは、カフカがひと目惚れして婚約までした相手の女性。当時のヨーロッパでも結婚相手としては敬遠されるようなバリバリのキャリアウーマンだったらしい。カフカは女性優位もまったく気にならなかったようで、これも現代人の感覚に近い。 頭木さん自身、かつて病気で身動きできない状況だったとき、病室で「変身」を読み、苦しみを理解してくれてると感じて深く癒やされたという。絶望して倒れた人に頑張れというのではなく、倒れたままでいることを理解し肯定してくれるのがカフカの小説なのだ。 そして、今や20世紀最高の小説家と評価されているカフカだが、本当に読まれるのはむしろこれからだ、と著者はいう。 不条理でどちらかというと気味の悪い印象だった「変身」もこのような視点でみると興味深い。がぜん、再読してみたくなった。
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出版社(春秋社)のページ 本の内容紹介 https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393365434.html
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その日あったこと、感じたことを記録しておきたくて、知っている言葉にあてはめようとしてしまうことがよくある。 書いた直後は「なんだか少し違うような気がする」と違和感を覚えても、その微かな違和感はすぐに消えてしまい、言葉に隠されてもう思い出せなくなってしまう。
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これまでに読んだカフカ本と比べると面白さは低めなのだけど、やっぱりカフカ好きだ〜。なんか染み入る言葉が多い。自殺に限らず、したいけどしたくないを繰り返す生き方は逃げるとも少し違ってて。かなり共感できる。
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言語隠蔽 言語で表現してしまうからこそ言語で表現できてしまう範疇に感情が喚起され、とどまってしまう。強い感情とは文字に表現することが出来ないほどに無秩序で、カオスなものなのだとカフカの手紙から知ることができた。 死にたくて、死にたくて、でもまだ生きている。 これこそが愛なのだ。 死ぬことは彼にとって何らかのメタファなのか。 極限の身体表現。 消去法的愛の存在意義について考える。
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フランツ・カフカの遺した手紙や手記を抜粋して解説していく形式を取った本。 カフカの実生活における奇妙さ、不器用さは有名であり、本書はそれをとことん紹介している。社会に適合できず、また恋人にも素直に気持ちを伝えたり、伝えられなかったり、どうにも「生きにくい」カフカの姿が痛いほどに伝わってきた。 こうにも絶望的な人間を見ているとなぜだか安心してしまう。 「あー、わかるわかる」と容易に感じてしまう自分がいる。 中二病的な思考しか出来ない自分が恥ずかしくて、絶望的な気持ちになった。が、死ぬ勇気も持てないのがカフカである。 最後まで読み進めて、結局作者は私に何を伝えたかったのか?これがかなり弱かった印象を受けた。 多くを受け取れなかった自分にも非があるのかもしれないが、内容に奥行きが足りないように思えた。もう少し作者自身による考察などに多く紙面を割いて欲しかった。 しかし少なくとも、当時割と絶望していた自分にとっては「まあ、カフカより全然マシかもw」と思うことが出来たので感謝している。
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カフカの人間性が今でいう「メンヘラ構ってちゃん」で、彼が遺した手紙が本著の中ではたくさん紹介されるのだけど、読めば読むほどイライラして自分には読破が無理でした……。
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https://haruaki.shunjusha.co.jp/posts/749 上記サイトで少し読める。 カフカという人物そのものにとても興味を惹きつけられる。面白かった。 カフカの性格タイプはINFPらしいが,手紙や日記でひどい自嘲が多くて逆に笑える。もしカフカが現代に生き...
https://haruaki.shunjusha.co.jp/posts/749 上記サイトで少し読める。 カフカという人物そのものにとても興味を惹きつけられる。面白かった。 カフカの性格タイプはINFPらしいが,手紙や日記でひどい自嘲が多くて逆に笑える。もしカフカが現代に生きていたらTwitterで自虐ネタを投稿してバズるタイプのアカウント作っていそう。
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カフカの残した多くの書簡から「自殺念慮をいつも口にしていたカフカが、なぜ病死するまで自殺せずに生きたのか」を読み解こうとする。 書簡の情報の豊富さはすごいと思うのだが、結局、表題の「カフカはなぜ自殺しなかったのか?」ということへの考察は最後に少しあるだけで、正直に言うと期待はずれだった。 ただ、著者が述べる「大いに葛藤するが決断はしない、それがカフカという人だったのではないか」という考察は相応に納得感がある。 不可逆性と苦痛を回避している間に病で人生を終えることになった。 自殺念慮を口にすることで生きていくバランスを取っていた。 そういうことなのかもしれない。
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