「幻の鳥」オオトラツグミはキョローンと鳴く フィールドの生物学23

水田拓(著者)

• 販売会社／発売会社: 東海大学出版部
• 発売年月日: 2016/12/01
• JAN: 9784486021186

商品レビュー

2023/06/22

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2020/06/02

「幻の鳥」オオトラツグミはキョローンと鳴く
水田拓 著
もはや「幻の鳥」ではない。世界中で奄美大島だけに住む鳥、オオトラツグミ。謎に包まれたその生態を、亜熱帯照葉樹林に追う。
「BOOKデータベース」より

[目次]
第1章 鳥の研究を始める(研究生活の始まり
サンコウチョウを追う ほか)
第2章 南国タイでの野外調査(マダガスカルに行けない
ならばタイに行こう ほか)
第3章 憧れの地マダガスカル(いよいよマダガスカルへ
マダガスカルサンコウチョウとは ほか)
第4章 「幻の鳥」オオトラツグミ(奄美大島に移り住む
奄美大島の概況 ほか)
第5章 オオトラツグミと奄美大島のこれから(さえずり調査の継続
オオトラツグミの遺伝的多様性 ほか)
「BOOKデータベース」より

このシリーズを、わたしは陰で「研究者の生態シリーズ」と呼んでいる。
フィールドワークは常に危険と隣り合わせ、特殊な事情もあることから、あの時死んでいたかもしれない…というような劇的エピソードがつきものだ。ここでもマラリア罹患の体験、ダニの話などがある。そして奄美大島への移住コラム、外来種防除の話など、コラムが充実している。本題になっている舞台となる奄美大島がここにしかいない在来種の宝庫であり、それがノネコに脅かされている事実。知っている人だからこそ正しく伝えられる情報が盛り沢山で、読み応えがあり、現在進行形の著者の研究や暮らしぶりについても興味を持った。