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日本会議をめぐる四つの対話
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日本会議をめぐる四つの対話

菅野完(著者), 白井聡(著者), 村上正邦(著者), 横山孝平(著者), 魚住昭(著者)

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日本会議をめぐる四つの対話

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 K&Kプレス
発売年月日 2016/12/01
JAN 9784906674688

日本会議をめぐる四つの対話

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2017/04/04

『日本会議の研究』で一躍有名になった菅野さん、最近テレビで露出が多くなってきている。籠森さんに独占インタビューするなど、なかなか捨てておけない。ぼくは顔を見てあまり好感を持てなかったが、この人はどうも清濁併せのむ人で、いろんな人が話をしたくなる性格をしているようだ。本書はその菅野...

『日本会議の研究』で一躍有名になった菅野さん、最近テレビで露出が多くなってきている。籠森さんに独占インタビューするなど、なかなか捨てておけない。ぼくは顔を見てあまり好感を持てなかったが、この人はどうも清濁併せのむ人で、いろんな人が話をしたくなる性格をしているようだ。本書はその菅野さんが「永続敗戦論」で有名になった白井聡さん、ジャーナリストの魚住昭さん、そして日本会議の中核的メンバーである村上正邦さん、さらには民族派の横山孝平さんにインタビューしたものである。話の中で、日本会議とはなにかがより鮮明になっていく。ぼくが一番印象深かったのは、菅野さんが日本会議のねらいは憲法9条改正などにあるのでなく、むしろ個人の尊厳と男女平等を唱った24条の改正にあると言っていることである。教育勅語でもそうだが、要するに個人よりも家を大事にすべきだという主張である。ついでに言うと、教育勅語にはいい面もあると最近論じる人がいる。断章取義である。(このことばそのものは本来悪い意味ではなかった)一つの体系の中から部分だけを取りだしてよかったというのなら、なんでも言えるのではないか。親に孝、家族の和、夫婦仲良くという徳目は否定しようがない。しかし、そのことばでかつて個人がどれだけ抑圧されてきたか。要するに和のためにはだれかが我慢しなくてはならない。文句を言ってはいけないのである。それは往々にして女であり子どもであった。構成員がなんの文句も言わず家長の言うことにしたがっていれば、たしかに家族の和は保てる。(これは儒教的な家族観である)しかし、そんな家族は見せかけだけの家族ではないか。問題があれば親に対しても、夫に対しても堂々と意見を言えるような家族こそ本当の家族ではないか。それはともかく、日本会議が推しているのは安倍さん一人だという。だから、安倍さんがこければ日本会議もこける。だから、安倍さんには元気であってほしいのである。日本会議が憎いのは左翼であって、ただ左翼憎しで、なんでもやっているという。それはちょうど「在特」に通じる。ただ、一つ大事なことは、戦後の左翼は赤軍派の事件以後、運動の継承ということが絶えているのに、日本会議は草の根の運動をずっとやってきて、運動のノウハウを知っているという。シールズなどは、逮捕者が出たらうろたえてどうすればいいかわからないが、日本会議の人たちはそういうときのノウハウを知っていてすぐ行動ができるらしい。この事務能力はバカにできない。日本会議の大きな財産である。日本会議は男女同権に反対だが、櫻井よしこさんをはじめ女性の論者もたくさんいる。これに対する菅野さんの答えは黒人にも人種差別者はいるというふうに結論しているが、これでは答えになっていない。ぼくなら、彼女たちは要するに男化している、菅野さん流に言えば「おっさん化」しているのではないだろうか。

Posted by ブクログ

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