草花たちの静かな誓い

宮本輝(著者)

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 2016/12/05
• JAN: 9784087710205

商品レビュー

2025/10/27

自分の大切な人を守るために、自分が犠牲となる。あるべき姿が本末転倒してい。時間とお金、それに知恵があれば、もっと良い対処法が見つかるのでは、そうできる様に周りの人をサポート出来る人間になりたいと思った。
　お金や権力が無くても、一人ひとりが心を持つ人間であることを忘れない。

2025/10/20

亡き叔母の莫大な遺産と秘められた謎。
母と娘の間にどんな人生があったのか──。

アメリカに住んでいた叔母が修善寺で亡くなり、突如、4200万ドルもの莫大な遺産を相続することになった弦矢。遺骨を抱え、弁護士とロサンゼルス郊外にある叔母の家に向かった。そこで白血病で死んだはずの叔母の娘・レイラが行方不明だと知らされる。27年もの間、叔母はなぜそのことを秘密にしていたのか、レイラはどこにいるのか。弦矢はその謎を追い始める──。
「集英社」内容紹介より

事実を知ることって、どれほど大事なことなんだろうなと思う．
知らなければならないと考える人もいるだろうし、辛い事実なら知らなくてもいいと思う人もいるだろう．

事実は一つだけれど、真実はいろいろある．
自分だったらどうかな．どれだけ辛いことであっても知りたいと思うかな．

この本を読んでいると、心の機微を感じられる人って理想だなぁとなんとなく思った．
”一般常識”と呼ばれるものから外れることを非難しない人になりたいし、草花たちが人の願いを聞いてくれるのだと思うことができるような人にもなりたい．
感じること、考えること、伝えること、沈黙すること、実行すること．
これらを適切なときに適切なだけできる人になりたいなと、この本を読んでいて思った．
すごく漠としたものなのだけれど、このお話の全体から、そんなことを思った．

2023/10/28

かなりの読み応えのある作品でした。
時間がなくて、なかなか読み進められなかったけど、途中でやめようと思わず隙間時間でも読みたいそんな作品です。
6歳の娘の失踪事件。
母親の辛さを考えたら、胸が張り裂けそうです。
その結末もまた切なくて。
その中で、探偵のニコの存在は、力強く安心感がありました。