商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2016/11/25 |
JAN | 9784103784098 |
- 書籍
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土の記(上)
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土の記(上)
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商品レビュー
3.6
20件のお客様レビュー
重い内容ですが、妄想と連想、断片的な記憶など、あちこちに飛びながら話が少しずつ進み輪郭を帯びていくのが幻想的です。人間の営みの歴史の積み重ねに想いを馳せてしまいます。
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今まで福澤彰之シリーズで、漁師の生活や仏教といった変わった題材を描いてきたが、本作では米つくりの農家という日本人にとってある意味普遍的な日常生活を描く。都会に住む自分のような者にとっては異質だが、日本の歴史を通覧すると普遍的であると言え、衆目の目を惹きやすい変わった題材から普通の...
今まで福澤彰之シリーズで、漁師の生活や仏教といった変わった題材を描いてきたが、本作では米つくりの農家という日本人にとってある意味普遍的な日常生活を描く。都会に住む自分のような者にとっては異質だが、日本の歴史を通覧すると普遍的であると言え、衆目の目を惹きやすい変わった題材から普通の題材を描く事にシフトしているような気さえする。普通の題材をいかに深く描くか、という事に挑戦しているのか?とも思う。土と共に生き、土に還る。タイトルにはそんな思いが込められているような気がする。ただ単に伊佐夫が土のサンプル収集に凝っていたから、というだけではないだろう。その伊佐夫も、16年前に交通事故に遭い植物状態になって、半年前に死んだ妻の昭代が生前他に男を作って不貞をはたらいていたのではないかという疑惑を払拭できず、うじうじと考え昭代という死者にとらわれている。昭代の妹久代と結婚していればまた違う道を歩んでいたのかもね、とも思う。下巻になって伊佐夫のボケが進み目が開いていても現実と夢の境がなくなる事、記憶の中の風景と現実が混在していく描写には恐怖を覚えた。詳細→ https://takeshi3017.chu.jp/file10/naiyou6711.html
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山村の70代の男が、交通事故で16年意識が戻らないまま死んだ妻が、不貞を働いていたようだということを考えながら、田舎の農作業に取り掛かる、そういう波風の少ないストーリーなのだが惹き込まれる。
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