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最も危険なアメリカ映画
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最も危険なアメリカ映画
¥1,320
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商品レビュー
3.8
25件のお客様レビュー
『アメリカのめっちゃスゴい女性たち』で町山本にハマりかけた時期があった。アメリカのあらゆる方面に巣食う暗部を克明に、そしてエキサイティングに描き出していて、読んでいる分には本当に面白い。 本書も「読んでいる分には…」と言える一方で、ちょっぴり笑えない部分もある。一番分かりやすい例...
『アメリカのめっちゃスゴい女性たち』で町山本にハマりかけた時期があった。アメリカのあらゆる方面に巣食う暗部を克明に、そしてエキサイティングに描き出していて、読んでいる分には本当に面白い。 本書も「読んでいる分には…」と言える一方で、ちょっぴり笑えない部分もある。一番分かりやすい例で行くと… 「ロバート・ゼメキス監督の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85年)と『フォレスト・ガンプ』(94年)の楽しさの裏側には、60年代の反戦運動や公民権運動に対する強烈な敵意が隠されている。それが甘い菓子に混ぜられた毒だ」(P 5) えぇー…マジすか?フォレストはともかくBTTF好きだし、こないだもロゴ入りのキャップ買っちゃったんですけど。(知らんがな) ベトナム戦争に対する反戦・黒人の公民権運動に湧いた60年代を否定的にとらえ、ひたすら白人の優位性失墜について嘆く…。衝撃以外の何物でもない。あれだけ慣れ親しんだBTTFが危険認定されているのが、笑うに笑えなくしている。 このように政治的・社会的に危険だと見なされるものもあれば、デリケートだったり考えさせられる題材の映像作品が、計20作紹介されている。 ディズニーランドにある スプラッシュ・マウンテンの原作『南部の唄』(1946)は「史実を歪曲して伝えている」という理由でDVD化がされていない。ファンの間でも有名な話である。しかしそれ以前にも、ディズニーは、とんでもない作品を世に放っていたのをご存知だろうか。 『空軍による勝利』(1943)。日本に向けた本土爆撃の必要性を謳ったもので、何とW.ディズニー自らが製作を企画。結果として、チャーチルやローズヴェルトを突き動かしたという。 YouTubeに全編上がっていたのでチェックしてみたが、まぁ日本人からすれば胸糞悪い…。 特に終盤では、ディズニーとは思えないリアルなタッチで、日本の街が完膚なきまでに爆撃を受けている。(アニメーション部分は『バンビ』や『白雪姫』のスタッフが手掛けているんだとか)コメント欄は見渡す限り英語で、アニメーション技術や内容を賞賛する声で持ちきりだった。 2004年に米国内でDVD化されたそうだが、日本には知らされていない。天下のディズニーに冷ややかな一瞥をくれてやるか、「うぅ〜…でも過去は過去!今は今!」と支持を辞めないか…今を生きる日本人にとっては反応が分かれるところかも(!?) 『4リトル・ガールズ』(1997)は、一番考えさせられた作品。教会が爆破され、黒人の少女4名が犠牲となった事件をドキュメンタリーにまとめている。 事件に怒りを覚えた白人学生が猛勉強の末に司法長官となり、犯人を起訴。犯人は黒人へのヘイトを終生取り下げなかったが、二人房で一緒になった黒人の面倒をとてもよく見ていたとの事…。 事件が、4人の少女が、2人の男の良心を呼び起こしたのだろうか。そうした問いが、今も付き纏っている。 先住民や黒人・その他有色人種への差別、インテリの排除に赤狩りetc… 「自由の国」というのは所詮理想論。あんなに広い土地を持っておきながら、どこまでも排他的で窮屈なのが、アメリカって国なんだな。
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実際に観たことがある映画は、 「Back to the Future」と「Forrest Gump」 くらいだったが、色んな見方を知ることができて、 勉強になりました。 でも、アメリカで映画を作ったら、 何をどうやっても人種問題と切り離せない、 となるのでは?とも思う。 「Bac...
実際に観たことがある映画は、 「Back to the Future」と「Forrest Gump」 くらいだったが、色んな見方を知ることができて、 勉強になりました。 でも、アメリカで映画を作ったら、 何をどうやっても人種問題と切り離せない、 となるのでは?とも思う。 「Back to the Future」なんて、 ただただ楽しい映画だったと思うんですけどね…
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一日で全部読み切った。町山さんのこういう観点での映画評論は歯切れが良過ぎて、ちょっと危うい感じもするんだけど、やっぱり面白い。
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