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台湾少女、洋裁に出会う 母とミシンの60年
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台湾少女、洋裁に出会う 母とミシンの60年

鄭鴻生(著者), 天野健太郎(訳者)

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台湾少女、洋裁に出会う 母とミシンの60年

1,870

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 紀伊國屋書店
発売年月日 2016/09/01
JAN 9784314011433

台湾少女、洋裁に出会う

¥1,870

商品レビュー

3.7

7件のお客様レビュー

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2024/09/25

洋裁は女性が始める職業として華々しい時代があった。美しい縫製がなされた手工業としての洋裁は、普段着るものだからとあまり価値を評価されていない気がする。いまや縫製が粗い粗雑な服が大量に作られ大量に破棄されている。捨てるのは流行遅れだけが理由ではなくて、ほつれたり、生地が伸びたり破け...

洋裁は女性が始める職業として華々しい時代があった。美しい縫製がなされた手工業としての洋裁は、普段着るものだからとあまり価値を評価されていない気がする。いまや縫製が粗い粗雑な服が大量に作られ大量に破棄されている。捨てるのは流行遅れだけが理由ではなくて、ほつれたり、生地が伸びたり破けてしまったりと着れなくなったからというのもある。服は普段に着るものだからこそ作り手のことを考えたい。祖母の古い洋服は生地も縫製もしっかりしていたのを思い出した。

Posted by ブクログ

2024/06/23

天野健太郎の句集を読んだら、氏の翻訳を読みたくなり、台湾の作家の一冊を手に取る。タイトルから解るように、それは、もちろん、呉明益の書くような小説とは全く異なる類の一冊なのだけれど、ぽつぽつと懐かしいような気持ちが湧き上がる文章にも出会うことができる。台湾の歴史に詳しい訳でもなく、...

天野健太郎の句集を読んだら、氏の翻訳を読みたくなり、台湾の作家の一冊を手に取る。タイトルから解るように、それは、もちろん、呉明益の書くような小説とは全く異なる類の一冊なのだけれど、ぽつぽつと懐かしいような気持ちが湧き上がる文章にも出会うことができる。台湾の歴史に詳しい訳でもなく、特に台南へは行ったこともないのだから、作家が丁寧に書き起こす戦中戦後の台南の街の変遷、人々の暮らしぶりの変化に郷愁を覚える筈もないのだけれど、台湾には昭和生まれの日本人の琴線にも触れる何か共通したものがあるのだろう。例えばそれは曲がりくねった舗装もされていない道であったり、住み込みで地方から出てくるお手伝いさんであったり。そんなことをつい考えてみたりするのは「歩道橋の魔術師」に、やはり、魅せられてしまったせいなのかも知れない。 この一冊は小説ではなく、作家の実母の半生を台湾の激動と共に描き出すドキュメンタリ。朝のテレビ小説に登場しても不思議ではない女性の生き様は、翻訳者が奇しくもなぞらえた「カーネーション」の小篠三姉妹の母親のようにバイタリティに溢れている。それだけでも充分に面白いのだけれど、実母の歴史を描きながらも決して情緒過多に陥らずに、その時々の社会情勢を背景に、その大きな流れの中を生き抜く人々の人生を活き活きと描き出してみせる筆致に好感を覚える。 『日本の台湾統治が始まって以降、政治機能の中心たる旧台北城の外側――錦町、福住町など(今の和平東路、金華街あたり)に公務員・教職員の宿舎が多く造られ、さらに東南へ、瑠公圳を越えた先に台北帝国大学(戦後の台湾大学)が設立されたものの、それ以外は用水に潤された田んぼばかりだった。そんな農村風景を、戦後まもなく青田街に住んだ両親も見ていた。それから二〇年後、ぼくが台湾大学に通った一九七〇年代初頭でも、大学の北側のほう(今の辛亥路のあたり)には、まだ田んぼがいくらか残っていた』―『戦中戦後の混乱を生きる 1944-53』 そして、所々に書き足される著者自身の思い出話に、どこか呉明益を彷彿とさせるものがあり、何となく天野健太郎節が聞こえてくる文章であると感じるのかも知れない。そんな読み方は邪道であるかも知れないけれど、翻訳者もまた指摘するように、著者の歴史観は戦中戦後をただ単に日本統治時代とその後という風に単純化をすることなしに、清の時代から連綿と続く人々の生活史と捉え、台湾社会の複雑さを見失わない。そのものの見方が呉明益のまなざしを思い出させるし、それを翻訳者も好もしく思っていたことはあとがきにある通りだ。であるからこその天野節なのかも知れない。 そんなことを思いながらあっという間に読み終える。もし存命であったなら他にどんな台湾の作家を読ませてくれていたのだろう、と詮無いことばかり改めて考えて、ぼんやりとした気持ちになる。

Posted by ブクログ

2021/03/01

戦後、台湾で洋裁に魅せられてリタイアするまで洋裁一筋に生きてきた女性の話。息子さんによってつづられているわけだけど、日本植民地時代から近年までの台湾の歴史や発展についても触れられているので(避けてはとおれない)小難しい説明をよむよりも、そのあたりの時代背景がすんなりと理解できた。...

戦後、台湾で洋裁に魅せられてリタイアするまで洋裁一筋に生きてきた女性の話。息子さんによってつづられているわけだけど、日本植民地時代から近年までの台湾の歴史や発展についても触れられているので(避けてはとおれない)小難しい説明をよむよりも、そのあたりの時代背景がすんなりと理解できた。 元々とても手先が器用で洋裁の才もあった人なんだと思う。中学校、高校と家庭科でミシンは触ったが、なぜか必ず下糸がすぐ絡まって直進縫いさえもまともにできたためしがない私。 私が子供の頃も服は母が縫ってくれたものばかりだったのを思い出す。 訳は3年前に若くして亡くなられた天野健太郎氏。 良い本をありがとう。

Posted by ブクログ

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