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帰郷
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帰郷

浅田次郎(著者)

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帰郷

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2016/06/24
JAN 9784087716641

商品レビュー

3.8

43件のお客様レビュー

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2023/12/24

太平洋戦争に関連した兵隊の物語が6篇。 浅田次郎らしい洒落の効いた東京弁での会話も多く出てきます。 ちょっとSFチックな自衛隊と帝国陸軍の士長と上等兵がタイムリープにて絡み合うお話し「不寝番」が、テンポが良く良かった。 南方戦線で生きる為に人肉を食らった元帝国軍人の話などは本来タ...

太平洋戦争に関連した兵隊の物語が6篇。 浅田次郎らしい洒落の効いた東京弁での会話も多く出てきます。 ちょっとSFチックな自衛隊と帝国陸軍の士長と上等兵がタイムリープにて絡み合うお話し「不寝番」が、テンポが良く良かった。 南方戦線で生きる為に人肉を食らった元帝国軍人の話などは本来タブーの話しであっても、実際にあった事を曝け出しており、浅田次郎のお話しは幅がとてつもなく広いと感じた。

Posted by ブクログ

2023/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「失敗の本質」を読んだため、帰還兵の小説も合わせて読みたいと思い手に取った。 案の定、浅田先生特有の味付けがあって読みやすくその時代の雰囲気も兵隊さんたちの生き様やその後のアレコレもほんの少しだけれどわかった。 「失敗の本質」で描かれたのはほんの一握りの上層部の人間。だけどこの本では、塵芥のように扱われていた沢山の一般人、庶民。 戦争許すまじ、しみじみ思う。

Posted by ブクログ

2021/10/27

「短篇工場」でこの中の1編を読んでからすぐに購入したのに、表題作「帰郷」を読んだ後読み進められずにいました。 戦争によって引き裂かれ壊された、名も無き人たちの運命。 悲惨な戦争に駆り出されてきたのは普通の生活を営んでいた心優しき教師や自転車屋や職人、学生たち。きっと今、わたしたち...

「短篇工場」でこの中の1編を読んでからすぐに購入したのに、表題作「帰郷」を読んだ後読み進められずにいました。 戦争によって引き裂かれ壊された、名も無き人たちの運命。 悲惨な戦争に駆り出されてきたのは普通の生活を営んでいた心優しき教師や自転車屋や職人、学生たち。きっと今、わたしたちの目の前にいる若者やおじさん達と同じ。 直接的な表現は無くても、その凄惨さ、例え生きて帰れたとしても、その地獄に胸が締め付けられ、とても苦しくて読み進めるのに非常に苦労しました。 本書で初めて「磔部隊」という言葉を知り、調べてみたところ「神風特攻隊」や「人間魚雷」、「人間爆弾」と同じ残酷な発想のもと犠牲になった人達だと知りました。 ジャングルの中や船倉の底や、凍土の下に埋もれていった、「人倫に悖る行為」をし、処刑された、まだ息のある兵隊に湧いた蛆を、自らの身体に湧いた蛆を、貴重な蛋白源として食べた、「僕を、あなたの腹におさめて、国に連れ帰ってください」と言い残した、名もなき人々の筆舌に尽くし難い犠牲の上に、今の私たちの国があるのだと、忘れてはならないと、語り継がねばならないと強く思いました。

Posted by ブクログ

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