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なぎさ 角川文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
| 発売年月日 | 2016/06/18 |
| JAN | 9784041039892 |
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なぎさ
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商品レビュー
3.8
56件のお客様レビュー
複雑な人間関係や家族の絆を描いた物語は、登場人物たちの心の葛藤や成長を通じて、現代社会の閉塞感を浮き彫りにします。主人公の冬乃とその夫、そして彼らを取り巻く人々の生活は、時には思いやりや憎しみ、支配の欲望が交錯し、互いに影響を与え合います。特に家族愛がテーマとなっており、姉妹の関係性や家族のつながりが深く掘り下げられています。物語は、日常的な出来事を通じて人間の本質に迫り、時には救いを見出す瞬間も描かれています。全体的には曇りがちな雰囲気が漂いますが、最終的には希望を感じさせる結末となっており、読者に考えさせる余韻を残します。
※この内容はAIが作成したものであり、ブックオフ公式オンラインストアの見解や意図を示すものではありません。
三宅香帆さんの『夫婦不在社会』で夫婦を描いている作品として引用されており興味が湧き、図書館で借りた。 初めましての作家さんの文章を読むときは中盤まで勢いがつかないことが多いけれど、山本文緒さんの文章は最初から入り込みやすく、物語に没頭してあっという間に読み終わってしまった。 ...
三宅香帆さんの『夫婦不在社会』で夫婦を描いている作品として引用されており興味が湧き、図書館で借りた。 初めましての作家さんの文章を読むときは中盤まで勢いがつかないことが多いけれど、山本文緒さんの文章は最初から入り込みやすく、物語に没頭してあっという間に読み終わってしまった。 夫婦関係、姉妹関係、親子関係、恋愛、仕事。 人生において切ってもきり離せないテーマで、リアルで、色々考えさせられるけど読み終わってじんわり、あったかい気持ちになる不思議な、素敵な一冊。 個人的に刺さった箇所二選 「興味を持ち続けるから罪悪感に縛られるんだ。同じ悩みにそろそろ飽きろ。人生の登場人物を変えるんだ」 「巻き込んだり巻き込まれたり、みんなそうやって生きているのだろうか。」 過去の事を後悔したり気にしたりすることをやめて、新しい事に巻き込まれながら前に進もうと希望をてた。 人生、どの節目にいるかによって感じ方の変わりそうな予感。いつか、10年か20年後にも読んでみたい。
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幼い頃初めて目にした海の記憶。 寄せては返す波。畏怖と、憧れ。 それは社会を見る私たちの気持ちに似ている気がする。 まるで自分の膝を抱えるように紡がれた物語だと思った。 神奈川の久里浜に住む主婦の冬乃と、冬乃の夫の部下である川崎。 この二人の視点から物語は描かれていく。 社会...
幼い頃初めて目にした海の記憶。 寄せては返す波。畏怖と、憧れ。 それは社会を見る私たちの気持ちに似ている気がする。 まるで自分の膝を抱えるように紡がれた物語だと思った。 神奈川の久里浜に住む主婦の冬乃と、冬乃の夫の部下である川崎。 この二人の視点から物語は描かれていく。 社会のせいにしたつもりはなくとも、どこかでそう思っていたことに気付く自分。 簡単にやり直しがきく時代ではないからこそ、失敗してもいいのだとは思えない。 一歩踏み出すことのできないまま時は経ち、変わることを恐れてしまう。 誰かに向けられた言葉はそのまま臆病な自分に向けられ、傷つき、背を向けてしまいたくなる。見て見ぬふりをし逃げてきた過去の記憶は薄まらない。 できればこの現状を変えたい、抜け出したい。そんなふうに思いながらも実際は理想通りに動けるはずもなく日々は巡る。 変化を求める彼らのもがきや息苦しさは、大人たちが気づかないふりをしながらも確かにそこに存在している。 伸びやかに生きたいけれど生きられない。 自分だけが知っている、家族の悲鳴や痛み。 自分の居場所ができたからこそ感じる、家族に対する後ろめたさ。 人には、外からでは決して計り知れない苦しみがある。 外に興味を持つことで罪悪感に縛られてしまう。 目に見えないところにいつまでも放っておけばいい、自分を騙し続ければいい。 そんなふうに生きていける人間は意外と少ない。 相容れない両親のことでしか繋がれない姉妹にとって、肉親であるからこそ生まれる傷はどうしたって消えてはくれない。 家族に与えた分、同じだけ返ってくるのを期待するのは間違いなのか。期待が裏切られたと思う方が打算的なのか。 家族でしか癒せない傷もあれば、家族にしか付けられない傷もあるのだと、この物語は教えてくれたように思う。 こんなにも悲しいのに、希望が見える。 なくしたばかりだというのに、新たな挑戦を夢に見る。 傷付いているのに生きていける。 人が思うその瞬間は脆くも美しい。 傷付き、抱えていた膝からふと顔を上げる。 彼らにはその時に見えたものの感動を覚えていてほしいと思う。 痛む心をそっと撫で、新たな一歩を望む背中を優しく押してくれるような長編小説。
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互いの存在を支え合うようにして成長し、やがて結婚し、故郷から離れた久里浜で暮らしている主人公の冬乃と佐々井君のもとに、冬乃の妹・菫が転がり込んでくることからストーリーがはじまる。 菫は冬乃を巻き込んで、久里浜でカフェを開業することに。冬乃はちょうど休職中であったとはいえ、そのこと...
互いの存在を支え合うようにして成長し、やがて結婚し、故郷から離れた久里浜で暮らしている主人公の冬乃と佐々井君のもとに、冬乃の妹・菫が転がり込んでくることからストーリーがはじまる。 菫は冬乃を巻き込んで、久里浜でカフェを開業することに。冬乃はちょうど休職中であったとはいえ、そのことを佐々井くんに言い出すことができない。 強固な信頼関係があるものの、寝室は別だし、互いに干渉し合わないでそれぞれの秘密を抱えながら凪いだ生活を送る、老夫婦のような二人の関係はそれはそれでいいと思いながら読んでいたのだけど、菫(とそのまわりの仲間たち)という異分子が入り込むことで、それがスクラップ&ビルドされていくさまはある意味で壮観だった。 人間関係の程度としてはさざ波のようなものではあるのだけど、変化としてはかなり大きなうねりだった。 ちなみに再建途中のような状態のまま終わるのでやや消化不良。ストーリー自体も単調だけど、でも読んでいてまったく退屈には感じなかった。 夫婦という、あらためて考えれば特殊すぎる人間関係にもう少し踏み込んで書いて欲しかったが、きっと本書が刊行された十三年前の自分だったら分からなかった手応えは得られたように思う。
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