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すべては平和のために 文学のピースウォーク
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新日本出版社 |
| 発売年月日 | 2016/05/01 |
| JAN | 9784406060295 |
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- 児童書
すべては平和のために
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すべては平和のために
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商品レビュー
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今から少し未来の世界。国と国の戦争がなくなり、各地の紛争は企業が調停することになっていた。とある小国の紛争の調停役に、17歳の和菜が父の会社を通じて指名された。平和のためにと和菜は現地へと赴く。そこで見る戦地跡の状況、そして出会う人たちにより和菜の中の平和の意識が変わる。 小さ...
今から少し未来の世界。国と国の戦争がなくなり、各地の紛争は企業が調停することになっていた。とある小国の紛争の調停役に、17歳の和菜が父の会社を通じて指名された。平和のためにと和菜は現地へと赴く。そこで見る戦地跡の状況、そして出会う人たちにより和菜の中の平和の意識が変わる。 小さな島国のひとつの市が国に反旗を翻し独立を求めてテロ活動を行なう。そのように認識して現地に赴くと、そこにはネット上ではわからなかった現実があった。 大きな力の前で小さな力は無力なだけでなく、大きな力の都合のいいように利用されてしまう。どこを見せてどこを見せないか。情報を統括する大きな力の前では正義も平和も好きなように演出されてしまう。 それに抵抗する存在としてフリージャーナリストが登場します。小さな声を大きなものの陰に隠れてしまう姿を多くの人に知らせる存在として。 和菜も大きな力に飲み込まれてしまいます。今までの価値観が崩れてしまう経験をします。しかし彼女はそれに直接あらがう形でなく、自分の思いを形にして結果として大きな力に対抗するのです。 戦争で被害となるのはどういう人たちなのか。「悪」によって虐げられている人を「正義」が救う、そんな簡単な型にはめてしまおうとする力が働いていないだろうか。 これはフィクションですよという顔をして、ズバズバと世界の仕組みを書いています。架空の国の近未来の物語だから忌憚なく書けることも多いでしょう。しかし作者は作中人物の言葉を通して和菜(つまりは若い読者たち)に、自分の目で見て自分で調べて自分の考えを持てと伝えるのです。 その上でずるくなれ嘘をつけと伝えるのです。もっとしたたかになれと。そうでなければ小さな力は大きな力に抵抗できないのです。この世はもうそうなっているのです。そうでありながら若い人たちに希望を見出す、そんなラストでした。
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私は別の問いを投げかける。 「あなた方は、平和を望んでますか?」 「いったいなんだい?その平和って」 陽気な声の調子を変えずに、そう問い返され、私は、次の言葉が出なかった。(125p) 17歳の和菜の想像もできなかった「世界」が立ち現れる。いつの時代も未来をつくるのは、若者なの...
私は別の問いを投げかける。 「あなた方は、平和を望んでますか?」 「いったいなんだい?その平和って」 陽気な声の調子を変えずに、そう問い返され、私は、次の言葉が出なかった。(125p) 17歳の和菜の想像もできなかった「世界」が立ち現れる。いつの時代も未来をつくるのは、若者なのである。 (Amazonによる内容紹介) 国と国の戦争はなくなったものの、各地で「紛争」が絶えず、「平和創設」の名の下、その調停に企業が乗り出すようになった近未来の世界。独立間もない小国内の紛争調停に突然かり出されることになった女子高生・和菜。和菜は出向いた小国で出会った若い女性ジャーナリストを通して、複雑な現実を目の当たりにする――。解説・丸井春。 この感想文を書く前に、私が先ずしたのは、和菜がしているように自分の誕生日の歴史的な事件をググることだった。大津事件、ノモンハン事件と共に出てきたのは、ナチスの幹部だったアイヒマンが逮捕された日だった。「ハンナ・アーレント」という映画で彼は裁判でユダヤ人虐殺の責任を問われて「命令に従っただけだ」と答えた。ユダヤ人でドイツ哲学者アーレントは、しかし「彼は小役人に過ぎない」といい、誰でもアイヒマンになる可能性があると示す。そこからは戦争の持つ底知れない恐ろしさが顔を覗かすだろう。そのきっかけを作ったのが、私の生まれた日だった。 和菜はいろんな日の歴史を調べる。それは、グローバル企業がアメリカ以上に力を持ち表面上の戦争がなくなり地域紛争をコントロールする近未来において、和菜が無意識のうちに行っていた、自分の立ち位置の確認作業だったに違いない。 著者は、本書を書いた時期のせいか、2014年の集団的自衛権の行使容認の閣議決定の事を重視する。けれども、日本史の中では、戦争法の成立(2015)の方が大きな出来事になるだろう。そして、このあとの起こるかもしれない改憲によって日本史重要事項は更に上書きされてゆくかもしれない。和菜が調べた「未来の歴史」は、例えばこんなことだ。 2019年。SNS規制法上程。廃案になるも、運営会社が自主規制を強め、利用者減少。 日本の日輪警備が、米国の軍事産業の傭兵部門を買収。日本の民間会社が、紛争地に兵を送りだすさきがけになる。 2020年。格安3Dブリンタ発売開始。合わせて、武器複製禁止法上程。 総務省端末より個人情報大量流出。マイナンバー実施以降最大の被害。 2025年。泊原発でテロ未遂事件。詳細不明。秘密保護法指定か。 現代の延長線上が和菜のいる未来であるとすれば、その時から30年近く経ったと思われる和菜の日本はまだ平穏無事すぎる気がする。それとも、決定的な出来事は既に起きていて、それは描かれなかっただけなのかもしれない。 沖縄の高江・辺野古を思わせる、マナトの抵抗運動が最後に示唆される。その未来を良いものになるように、ふと読み終わって彼らの時代から過去に戻った我々は、我々のいる場所で頑張らないとならないだろう。 15歳から社会に出るまでの20歳代の若者に、先ず読んで欲しい。けれども大人もこの近未来に対して意見を言って欲しいと思う。YA(ヤングアダルト)文学の新しい収穫。 2016年11月TPP強行採決の日に読了
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