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マインド・コントロール 増補改訂版 文春新書1074
990円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2016/04/20 |
JAN | 9784166610747 |
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マインド・コントロール 増補改訂版
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商品レビュー
4.1
39件のお客様レビュー
マインドコントロールとは、宗教団体や会社のような組織化された集団が、個人ないしは複数人に対して心理状態をコントロールして思うように操ることだ。 自分自身上記のような定義付けをしているが、キチンとした洗脳やマインドコントロールの仕組みについて考えたことはなかった。なんとなく心が弱...
マインドコントロールとは、宗教団体や会社のような組織化された集団が、個人ないしは複数人に対して心理状態をコントロールして思うように操ることだ。 自分自身上記のような定義付けをしているが、キチンとした洗脳やマインドコントロールの仕組みについて考えたことはなかった。なんとなく心が弱ってるなと思うとき、自分の行動に確信がいまいち持てなかったり、自信がないといった心持ちのとき、普段なら絶対引っかからないことにも飛びついてしまったり、飛びつきそうになった経験が何回かある。このような脆弱性をついてくる詐欺行為が日常に溢れているにも関わらず、マインドコントロールに無関心なのはよろしくないと思ったため、この本を一通り読んでみた。 結果として、マインドコントロールの事例から心理状態を操作する方法、解除方法までが具体的に示されていて非常に楽しく参考になった。 マインドコントロールは人の心理状態を巧みに操作することが本質なので、何分特別なことではなく、人とのコミニュケーションをとる日常生活でもさり気なく使用している場面はある。ただマインドコントロールを意識して行っている人間は、人の理性をスキップして無意識に働きかける術に長けているだけなのだ。あからさまな詐欺行為はともかく、明示的に法規制により取り締まる術がない以上、マインドコントロールは過去の遺物などではなく、ますます形を変えて日常生活を侵食していくと思われるので、いっそう心の脆弱性を突かれないようなマインドコントロールを自分自身に施す必要がある。 ただ、マインドコントロールも使い方次第で毒にも薬にもなるので、自身に良い反応が起こる条件付け、つまりトリガーとなる刺激を活用するのは薬になる使い方と言える。 【以下引用】 何となくうまくいきそうだとか、何か不吉な気がするという場合、過去に条件付けられたサインを感じ取って、成功と失敗の兆候を感じていると言える。成功を信じることで実際に成功しやすくなり、失敗するのではと弱気になることで、実際に失敗してしまうことは、しばしば起きることである。こうした条件付けをうまく利用することで、気分や意欲をコントロールすることができる。そのためのポイントは、成功や良い結果と結びついた条件を、積極的に生活に取り入れることである。行動の記録を取り、物事がうまくいっていたとき、していたことを特定し、それと同じことをするように心がける。うまくいったときに聞いていた音楽を聴くのもいいし、服装や筆記用具などにこだわるのもいい。せっかく物事がうまくいっているのに、そのやり方や生活習慣を変えてしまったために、成功パターンを見失ってしまうということもある。
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何度でも読もう。騙す方が悪いが、騙される方も原因があることが科学的に分析されており、刺さる。奪回の鍵は調査と行動で、予防には考えること、自由に考えをしゃべれる環境、鵜呑みにしないこと、忖度は楽だけど、危険。戦前、敗戦を通じた反省がいきていない。そういう土壌を狙われた。猛省した。
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866 どういう人が、どういうプロセスを経てテロリストになるのか、それはもう少し踏み込んだ姿を教えてくれる。 一つは、理想主義的で、純粋な傾向を備えていたことである。また、もう一つは、彼らは社会でうまくやっているように見えていても、実際には、社会で生きることに苦痛や困難を感じ...
866 どういう人が、どういうプロセスを経てテロリストになるのか、それはもう少し踏み込んだ姿を教えてくれる。 一つは、理想主義的で、純粋な傾向を備えていたことである。また、もう一つは、彼らは社会でうまくやっているように見えていても、実際には、社会で生きることに苦痛や困難を感じており、あるいは、社会に対して不信感を抱いていたということだ。不適応が顕在化して、すでにドロップアウトしている場合もあるが、潜在的な不適応を抱えているものの、周囲は問題に気づいていないという場合も ところが、純粋な理想主義者が抱えやすい一つの危うさは、潔癖になり過ぎて、全か無かの二分法的な思考に陥りやすいということである。二分法的思考においては、完全な善か、さもなくば完全な悪かという両極端な認知に陥って だが、霊感商法において不可解だったのは、多くの人が騙されて不当に高額の商品を買ったこと以上に、それを売った側の人たちもまた、それによってほとんど報酬を得ていなかったということである。 売り上げ金の一部は、手数料として本人に割り当てられたが、それらも結局献金したり、さまざまな名目で他の用途に用いられたので、実質的に彼らは無給で、過酷な仕事をしていたことになる。ノルマが達成できないと、深夜まで販売をしたり、断食を強いられることもあった。奴隷以下の待遇だと言えるだろう。ある意味、彼らは進んでその立場を受けいれたので 人を信じやすい人や人の関心や愛情に飢えている人は、マインド・コントロールを受け 実際、破壊的カルトと呼べるような危険な宗教的、政治的組織の場合、その主宰者は、過去に犯罪歴をもつという場合が少なくない。その典型は、オウム真理教の麻原彰晃である。彼が松本智津夫と呼ばれていた頃、一度は二十一歳のときに傷害罪で、もう一度は二十七歳のときに薬事法違反で、二度の有罪判決を受け、罰金刑を科せられている。反社会的性向は、教祖となる前からすでに存在していたと 何者にも頼らない本来の自分の人生ではないかもしれないが、もっと強く、揺るぎない存在やもっと大きな意味に自分を同一化することで、このちっぽけで弱い自分にも、生きる確かな意味があると感じたい。そうした願望が、ユングの愛人となってでもそばにいるという選択を生んだであろうし、カルト宗教や反社会的集団、ファシズムなどの政治運動にすがる人々を生み続けてき リフトンの著作が図らずも明らかにした重要な事実は、全体主義やファシズムというものが、カルト宗教と極めて似た特性をもつということだ。そして、大きな共通点は、善か悪かの二分法的価値観であり、その独善性で 共産主義や社会主義に、社会の救済を見出そうとした若者たちが、治安維持法により数多く逮捕され それは、決して他人事ではない。日本やイタリアでも、ファシズムに熱狂的な支持を与えたのは、知識人を含む普通の市民だった。多くの人が、強い確信をもって希望を約束されると、その言葉を信じてしまう。なぜなら、多くの人は、現実の世界では満たされない願望やフラストレーションや不安を抱え、希望や救いを求めているから カルト宗教であれ、反社会的仲間であれ、薬物であれ、問題のあるパートナーであれ、それをおおっぴらに攻撃したり、否定したりするという姿勢はとらず、むしろ本人が、そこに惹かれていった経緯やその気持ちを共感的に受け止める。そうして、さまざまな出来事を回想し、語る中で、自分がおかれていた状況や、自分に何が起きていたかを、客観的に振り返れるようになる。 本人が信じ、依存していたものを否定するという立場に立ってしまうと、その人は、相手に対して心を開くという気持ちを持ちにくいし、自分の信じていた存在を守ろうとして防衛的になり、余計に頑なになることで、結局、冷静な視点で事態を振り返ることができなくなって 外からもたらされる情報や空気を鵜吞みにするのではなく、自分の頭で考え、体験のみならず過去の歴史に照らし合わせて判断し、冷静さを忘れずに行動することはできる
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