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スナックちどり 文春文庫
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スナックちどり 文春文庫

よしもとばなな(著者)

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スナックちどり 文春文庫

517

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2016/05/10
JAN 9784167906061

スナックちどり

¥517

商品レビュー

3.5

34件のお客様レビュー

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2024/08/04

吉本ばななさんが好きなので、読み終えていない作品を埋めていくように読んでいる。 ばななさんの作品は、するすると入ってきて染みる。(読み慣れなのかもしれないが) 話は変わるが、最近クロテッドクリームというワードによく出会う。 これは食べるべきという啓示か。

Posted by ブクログ

2024/04/11

いまの自分の生活が、まるで借金を抱えている人みたいに、今だけは借金のことを忘れていようってむりに見ないようにして楽しいと思うような、そんな日々の積み重ねに思えてきた。 じゅわぁ~っと心があたたまりつつ重くなる、きれいごととごまかしで生きてても人を幸せにできないな、そんな感想を持っ...

いまの自分の生活が、まるで借金を抱えている人みたいに、今だけは借金のことを忘れていようってむりに見ないようにして楽しいと思うような、そんな日々の積み重ねに思えてきた。 じゅわぁ~っと心があたたまりつつ重くなる、きれいごととごまかしで生きてても人を幸せにできないな、そんな感想を持った。すごく好きな小説!1年に1回は読みたいステキな本!だけど、4月はいろいろ鬱な月だからいろんなことを痛感させられて今のままではだめだ、と思う。自分に自信のある生活をコツコツ地味に地道に積み重ねていきたい。

Posted by ブクログ

2023/07/09

「彼と暮らしていた今よりも少し若き熱い日々を思い出すたび、やはり目の前が暗くなった。あの日に戻れないなら、もう私の人生にはなんにもない、そんな気持ちがしょっちゅうこみあげてきた。楽しさだけを基準にするなら、話し上手で勘がよく、人の気持ちをさっと察して的確なことを言える彼との暮らし...

「彼と暮らしていた今よりも少し若き熱い日々を思い出すたび、やはり目の前が暗くなった。あの日に戻れないなら、もう私の人生にはなんにもない、そんな気持ちがしょっちゅうこみあげてきた。楽しさだけを基準にするなら、話し上手で勘がよく、人の気持ちをさっと察して的確なことを言える彼との暮らしはやっぱり楽しかったのだ」 「誰かの生きがいを生きるという重み」 「自分自身のことを愛してない人といると、それだけでとてもつらいしら苦しいんだ」 「先の約束をひとつする度に、未来に小さな光がひとつ灯った。それを実感できるくらい弱っていた。このところずっと今日を泳ぐのでせいいっぱい、明日は溺れるかも、そんな感じだったことをこの町に来て私は悟った」 「目から涙がぽろりと出てきた。ほんとうは心許してほしかった。もっと無言の時間をもてるくらいに。そして、静かに過ごしたかった。特別な言葉がなくても、相手をほめ殺しにしなくて も、派手に料理を作って並べなくても、特に面白いニュースがなくても、人と人はそっと地味な光が内側から照らすような寄り添い方ができるんだよ、ということをわかってほしかった。」 「人をほんとうにほんとうに愛するって、それはそれはたくさん時間かかるんじゃない?」 ちどりは言った。 「そうだね・・・・・時間をかけてもよかったのかもしれないのにね。 なんで離婚に至ったんだろう?自分のつごうを差し置いてまで愛せる気が全くしなかったからなんだろうと思う。毎日が楽しくて、それを重ねていったら愛になりましたって、そういうものでは決してなかった。まるで借金を抱えている人みたいに、今だけは借金のことを忘れていようってむりに見ないようにして楽しいと思うような、そんな日々の積み重ねだった。入院している人が一時帰宅して、病院のことは今だけ忘れようって思うような切実でありがたい忘れかたではなく、明日の朝仕事上の重要なミーティングがあるけど、すごくいやな人がいて気が重い、だから飲んじゃえ、みたいな甘えた逃げの時間だった」 「でもね、ほんとうにほんとうに愛してたら、いや、愛せそうな予感がしたら、どんなに自分と価値観が違ったって続けたと思うよ。」 「クマさんともしも寝たら、脱いだシャツもハンカチも、みんなクマさんの奥さんが毎日の中でもはや義務感さえなく、普通のリズムで取り揃えたものなんだよね。クマさんのカバンも、靴下も、みんなふたりの家、子どもたちを育てた家からやってきたものなんだよね。不倫っていうのは、要するにとことんそういうものなんだよ。一見楽しく見える。ホテルはそうじもしなくていいし、シーツだって換えなくていい。おいしいもの食べ て、お酒飲んで、セックスして、いいことずくめ、最高じゃない?と思う。 でもそれは、さっちゃんの元だんなさんの思ってるきらびやかでいつもふんわり楽しい人生と同じで、実はすごくつまんないものなんだよね。ひたすら皿を洗ったり、ふきんでふいたり、ばかほど洗濯物干したり、シーツ換えて腰痛めたり、なんかそういうのがないと、人との関係って深くはならないんだよ。どうしたって。どうしてだかは知らないよ。でも、そういうふうにできてるみたいね。」

Posted by ブクログ

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