商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 東京大学出版会 |
| 発売年月日 | 2016/02/01 |
| JAN | 9784130033480 |
- 書籍
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大人になるためのリベラルアーツ
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大人になるためのリベラルアーツ
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商品レビュー
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学生が自らの精神を既存の価値観から解放し、世界とより柔軟で豊かな関係を結べるようになることを目指す 「思考の筋肉」を鍛える訓練であり、質的な努力によって思考の限界を乗り越えるためのもの 複数の分野にわたる知識を備えていることが、「教養人」の第一条件 引用は、他の論文との差異を強調...
学生が自らの精神を既存の価値観から解放し、世界とより柔軟で豊かな関係を結べるようになることを目指す 「思考の筋肉」を鍛える訓練であり、質的な努力によって思考の限界を乗り越えるためのもの 複数の分野にわたる知識を備えていることが、「教養人」の第一条件 引用は、他の論文との差異を強調し、自論文の位置づけを示す「コンパス」の役割を果たす 引用によって元の論文の意味は常に「再構成」される 他者の言葉を援用することで、自らの主張を補強する 「出典の明記」というルールが守られない場合に問題が生じる 「人材」は人間を「材料」または「財産」として捉え、組織のために役立つ要素として見る傾向がある言葉 「グローバルなローカル人材」や「ローカルなグローバル人材」も考えられる 自然科学は災害の確率などを普遍的な数値として算出するが、社会がその値のどこまでを許容値とするか 誰にとってのメリットを考えるかで判断が異なる 科学者も一種の「メディア」として事実と市民の間に立つ 「誰にとっても同じ」客観的な定義が付与できないところにこそ、客観性の本質がある 価値は作品と受容者の相互作用によって形成される 「事実なるものはなく、あるのはただ解釈のみ」 出産を「聖なるもの」「儀礼」と捉える視点は新鮮 文学は何か役に立つためではなく、そこに無限の営みとしてある 文学は人間を人間たらしめるものであり、共感能力を育む 「人はパンのみにて生くるに非ず」 人文系の研究は、提起された問いそのものを崩したり転倒させたりする役割を持つ 「役に立つ」という言葉は、どのような時間スケールで捉えるかで意味が異なる 対象にコミットしながらも決して同化しない批判精神が必要 共同体(国家)の名において実行される暴力 「人を殺してはならない」という倫理は、共同体を維持するためにルール化されたもの 人間が存続していくための「ある種のフィクション」 共同体はもともと暴力を内包している 差異を乗り越えることは、差異を消滅させることと同義ではない 他者理解とは、安易な妥協や同一化ではなく、差異から生じる違和感をすべて抱え込みながら共存する術 「私」という単一の揺るぎない主体ではなく、自分の中にも多様な異質性が存在している いじめは、同質性を確認することで不安を払拭しようとする行為から生まれる 自らの専門分野の意義を再確認し、自らの思考の癖を把握できた 知識や概念枠組みを共有しない異分野の人に向けて、合理的かつ説得力のある議論を組み立てることの難しさ 討論は必ずしも単一の正解を出す作業ではなく、問いと格闘するプロセスに価値がある 差異の認識と自己の変容を経てこそ合意に至る 教養とは、自分の中に多種多様なパースペクティブを持つこと 静的な知識所有ではなく、他者との差異を認識・承認し、自己変容を経て協力できる動的な知性 分野の枠、共同体による無意識の制限を乗り越えることを目指す 日本は各分野の研究レベルは高いが、分野間のコミュニケーションが苦手 誰もが「当事者」として他者と向き合い、思考し、自らを変えようとする健全な「公共圏」 量的な努力では増やせない「思考の筋肉」を鍛える
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東京大学で取り組んだ教養教育を書籍化したもの。 12の課題があり、それについての賛否を考え論点を整理していくような展開。 課題も、現在的なもので、課題を読み込むにも広い知識と洞察が求められる。 印象に残った課題は以下の2点 ・飢えた子供を前に文学は役に立つのか ・絶対に人を殺して...
東京大学で取り組んだ教養教育を書籍化したもの。 12の課題があり、それについての賛否を考え論点を整理していくような展開。 課題も、現在的なもので、課題を読み込むにも広い知識と洞察が求められる。 印象に残った課題は以下の2点 ・飢えた子供を前に文学は役に立つのか ・絶対に人を殺してはいけないか 最初に問題提起があり、学生たちの議論の様子が紹介され、最後に振り返りをしてまとめている。 続編もあるので、そちらも読んでみる。
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福島の章を読んでいて ある学生が、何ができるのか、を考えるにあたり、過去現在未来の視点で考えていた。 頭いい人は、問いについて問題解決を考える前に、問いそのものをどう捉えるか、を考えているのだろうか。 コピペは不正かの章を読んで 本を読むことは自分だけの星座を作ることは少し感...
福島の章を読んでいて ある学生が、何ができるのか、を考えるにあたり、過去現在未来の視点で考えていた。 頭いい人は、問いについて問題解決を考える前に、問いそのものをどう捉えるか、を考えているのだろうか。 コピペは不正かの章を読んで 本を読むことは自分だけの星座を作ることは少し感動すら覚えた。スティーブ・ジョブズのコネクティングドットかのよう。 また、考え方として、正しいか正しくないかではなく、そのような議論があったということを残しておくことが大切 コピペの是非は、結論の章による。 グローバル人材は本当に必要かの章を読んで。 議論の展開の仕方が勉強になる あらゆる問いは定義をめぐる問いを内包している 必要性を議論する前に、グローバル人材とは何か、について議論する必要がある この議論を通して、 「立場を問う問いの後ろには必ず定義の問題が隠れている」 立場を問う問いについて思考するためには、まず「前提を問う」「脱構築をする」ことが必要となる。そのためには、グローバル、人材といった言葉の定義を掘り下げることが不可欠 たまたま6minEnのvocabraryでpremiseが出てきたが、まさにこの今の通り。 premise idea you believe to be true and use as the basis for developing an argument ここで思い出すのは、ちきりんのポジションをとれ、という話。自分の意見を表明するためには、立ち位置を明確化させる必要。 外国語を学ぶ意義について、文化の三角測量という言葉を用いて、三つ目の語学を学ぶことの意義が述べられていた。グローバル人材であることと英語を話せることは必ずしも必要十分条件ではないが、外国語を学ぶことで、モノの見方や思考が言語を通して行われていることがわかる。 日本語英語にフランス語が加われば、日本語英語、日本語フランス語、英語フランス語の三角形ができる。 芸術作品に客観的価値はあるか?の章 本は芸術性があっても低価格だが、絵画は数億円したりする。金額も変わる。客観的な価値がどちらにもあるはずだが、金額が違う。高価であることと価値があることは違う。 作品自体が価値を持っていると考えるのか、受け手によって価値が生まれるのか、作品と受け手の双方で価値が作り出されるのか。 価値とは何か。マーケティングの価値は顧客価値なので、受け手にとっての価値。費用と便益の差。 代理出産の章を読んで。 この問題をどの立ち位置から考えるのか、それによって変わってくる。本書では学問分野による捉え方の違いとしており、医学的側面、生物学、法学、人権(子を持つ権利、子の権利、の立場から様々な問題提起が示されている。自分自身の立場をどこに据えるか、簡単には答えが出ない問題。ともすれば、主張のしやすさ、ロジックの通りやすさを考えてしまっている自分がいる。 議論の最後に提示された表を見た際、精子、卵子に加え、子宮という項目を見た瞬間、言葉を失ってしまった。それは、人間をパーツで考えていることで、まさに子供を産む機械と捉える見方が提示されたからだろう。 昔の政治家が女性は子供を産む機械と失言していたことを思い出す。また、人間の体をパーツで捉えることで、テセウスの船を想起させた。整形や移植を繰り返した場合、生まれた当初は両親の遺伝子を受け継いでいたかもしれないが、徐々に元の姿形(時に性別)を変えていくため、姿形は「我が子」とはちがう。それでも我が子と思えるのだろうか?遺伝的に継承されていても、現代医療では外形は可変可能だ。 ロールプレイについて、学生たちの堂に入った演技力が挙げられていたが、ロールプレイの効用として、自分の立場とは異なる立場を担うことで、想像力と思考力が試された、とまとめられている部分は、「生産性 マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの(伊賀泰代)」のロールプレイ研修の有用性を想起させられた。
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