商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 太田出版 |
発売年月日 | 2016/03/01 |
JAN | 9784778313944 |
- 書籍
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震災風俗嬢
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震災風俗嬢
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商品レビュー
3
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被災地で食うに困って、風俗に「堕ちた」話ではない。 元々、風俗があって、いろんな事情があって、震災後も実のところ早々にというか、状況が許し次第、営業を開始しているのだ。 それは、普通に、様々な仕事が再開してくのと変わらない。 そこで生きていく、数人の当事者へのインタビューをまと...
被災地で食うに困って、風俗に「堕ちた」話ではない。 元々、風俗があって、いろんな事情があって、震災後も実のところ早々にというか、状況が許し次第、営業を開始しているのだ。 それは、普通に、様々な仕事が再開してくのと変わらない。 そこで生きていく、数人の当事者へのインタビューをまとめた内容。 そう、まとまったものではないが、やはり、風俗という内容から、いろいろなものが見えてくる。 主体的に描かれているのは、「風俗」の側にいる人たちが、もちろん、そこを利用する人たちがいる。 癒されるんだ。 やはり、人の肌というのは大事なんだと思った次第。 それが、家庭の中にあるのかどうか、そことは違うのか、勿論、状況からして、「単身」で来ている男たちもいるだろうが。 色々考える。 あまり描かれては来なかった分、考えさせられる。
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東日本大震災の被災地において、日常生活を取り戻すべく務める風俗嬢。利用するのは進駐軍が如き、復興支援者や除染作業者だけではなく、同じく被災した人々。妻や子供を津波で亡くし、絶望の淵に何を糧にすれば良いかも分からず人肌を求めたのだと。性を賤しいものだと捉えずにその世界を覗く。究極的...
東日本大震災の被災地において、日常生活を取り戻すべく務める風俗嬢。利用するのは進駐軍が如き、復興支援者や除染作業者だけではなく、同じく被災した人々。妻や子供を津波で亡くし、絶望の淵に何を糧にすれば良いかも分からず人肌を求めたのだと。性を賤しいものだと捉えずにその世界を覗く。究極的な包容力と癒し、生きる目的へのリアルが感情と肉体を重ね合わせ交雑する。 被災者の絶望を垣間見て悲しくなる。だけど、何か根底に突き抜けた前向きさを感じ、不思議と平和な気持ちになる。生まれ、生み、死に、循環していく。性への希求は退廃ではなく、生きることへの前向きさかも知れない。ただの欲望の処理という側面が、排泄に等しい野生の下劣さを想起させても、歩みが無いわけではない。自らを傷つけるのは、自身の基準に照らした意識だ。どんなアプローチであれ共感を得る事によりそれが和らぐならば、救いはあるのだろう。
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うむ、興味深かったです。面白い、と言っては、ちょっと、語弊があるかな、と思いますので、興味深い内容だった、というのが適切な表現ではなかろうか?と思う次第かな、というところでしょうか。 東日本大震災。2011年3月11日。近年の日本において、未曽有の大災害であったことは、間違いのない事だと思います。多くの人々の生活を、根こそぎ、変えたのだろうな、と。2021年4月28日現在の、新型コロナウイルス禍の猛威が全く衰えを感じさせない今も、やはりそうなのでしょうが。 人間の性欲に対する思いの強さ、ってのは、シミジミと感じましたね。性風俗産業。それの存在の善し悪しを論ずるのは、また別の問題として、それはもう、人々の社会生活の中に、間違いなく存在するものなのでしょうし。性風俗産業は、間違いなく、この世の中に、存在する。まずはその存在を認知する。 未曽有の大災害が起こった地域で、その災害後、まだ間もない時期に、こうした性風俗産業の動きが再開した。という事実こそが、とても重要なことだと、思うのですよね。人々が、それを、必要とした、という事ですものね。 著者の小野一光さんは、まず、なによりも自分自身が、「何故にこのような事態が起こるのか?」という事を、「自分が」知りたかったんだと思います。何よりも「自分が」納得したい。何故にこうなのか。何故にこういう世の中なのか。「この事は、どうしても、世の中に知らしめねばならん」という社会的意義を考えた、とは、思えないのですよね。 まずは、なんとしても、自分の気持ちを納得させたい。という思いから、この著書を書いたのだと、思うんですが、完全に自分の推測でしかないので、違っていたら誠にすみません。 でも、その、「なにがどうあれ自分が知りたいんだよ納得したいんだよ」って思う事は、個人的には、とても正しい、と、思うんですよね。動かしがたい事実として、このような現実が、目の前にある。何故にそれがあるのか?それをまずは知る。「ある」ということを理解する。事の善し悪しを論ずるのは、そこから先だ。まずは「ある」ことを理解する、という、そういうことかなあ、とね、思いましたね。 小野さんが、なじみの焼き鳥屋で、常連さんのナカムラさんとかわす会話が、好きですね。 ナカムラさんは、最初は「風俗嬢のインタビュー!?なにしょーもないことしとんねん。今はもっと、伝えなきゃいかんことが他に沢山あるだろうが」って、小野さんにバンバン否定的なんですよ。 でも、途中からは「この地域の事が、忘れられて欲しくない。どんなことでも取材して話題にしてよ」っていう態度にね、変わるんですよね。その変化って、とてもこう、腑に落ちる、って気が、したんですよね。あの感じが、分かるなあ、、、ってね、なんだか、思ったんですよね。 なにしろ、良い本でした。これはまさに実際に起こっている事なのだ、起こっていたことなのだ。という事は、ヒシヒシと感じましたね。
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