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クレーヴの奥方 光文社古典新訳文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2016/04/12 |
JAN | 9784334753290 |
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クレーヴの奥方
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クレーヴの奥方
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商品レビュー
4.3
4件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
色恋がフランス宮廷を支配しすぎててびっくりする。宮廷なら政略結婚の要素が強いのかと思っていたが、さすが愛の国。そしてだいたいみんなうわさ好きで口が軽い。人が簡単に死んでしまうのは医療が未発達なせいなのか。 読んでいてクレーヴ夫人の好意に気づいてからのヌムール公がだんだんうっとうしくなる一方、クレーヴ夫人本人に対しては好感が増した。
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恋は時間が過ぎれば冷めるもの、まして不倫の恋愛は害あって益なしと知ってる女性の、わかっているのにも求めてしまう恋の苦しさを、これでもかこれでもかと描いています。 はじめは少々イライラもさせられるほどで、両思いなのに結ばれない、結ばれようとしない自制心の苦しみ、そんなに苦しむなん...
恋は時間が過ぎれば冷めるもの、まして不倫の恋愛は害あって益なしと知ってる女性の、わかっているのにも求めてしまう恋の苦しさを、これでもかこれでもかと描いています。 はじめは少々イライラもさせられるほどで、両思いなのに結ばれない、結ばれようとしない自制心の苦しみ、そんなに苦しむなんて無駄…とか、ヒロインの拒絶行動が、恋愛をいやがうえにも盛り上げているのじゃないか、とうがった見方までしてしまう。 今や女性自身で考える自律が普通のことですけど、17世紀の女性の作家が16世紀のフランス宮廷を背景にしての状況ですから、先駆的でもあったのですね。なるほど、不倫の恋愛の苦しみ、究極の恋愛を描いたフランス心理小説の古典、なのだと。 むかしむかし高校の教科書に堀辰雄『美しい村』の序曲が題材として載っており、その文中に『クレーヴの奥方』と、ラディゲ『ドルジェル伯の舞踏会』が引いてあり、なぜか興味を覚えやみくもに読んで、わかったのかわからなかったのか、それから幾十年。 今回読んでみてヒロイン(クレーヴの奥方)が熟女のように思っておりましたのに、16歳の設定でびっくり、高校生年代ではありませんか。だから高校生の頃ってそんな姿を、若さゆえの老成を、理解しようとしたのかもしれません。
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1678年初版の宮廷恋愛小説。恋愛と結婚の二律背反に苦悩する三角関係を描き、その結末が物議を醸した名作。 16世紀のフランス宮廷が舞台ということで、序盤はたくさんの人名が出てきて戸惑うが、いざ物語の本筋に入るとほぼ主要人物3人の話なので読みやすい。恋愛感情に伴う男女のあらゆる心...
1678年初版の宮廷恋愛小説。恋愛と結婚の二律背反に苦悩する三角関係を描き、その結末が物議を醸した名作。 16世紀のフランス宮廷が舞台ということで、序盤はたくさんの人名が出てきて戸惑うが、いざ物語の本筋に入るとほぼ主要人物3人の話なので読みやすい。恋愛感情に伴う男女のあらゆる心の機微と、結婚という義務と責任で揺れる苦悩が生々しい。背景にこの時代の貴族社会の特殊性があるとはいえ、状況自体は舞台をどこに移してもありえそうな、というか普通によくある話ではある。この小説が特別なのは内面・心理の描写の細やかさと、ヒロインのとった決断と行動にあるのだと思う。この結末が読む人それぞれに賛否あるのは当然で、彼女の選択肢には絶対的な正解などあるわけもない。かのスタンダールは否定派で、彼女は○○すべきだったと書いているとのこと。真の愛情とは?女性の幸せとは?女性の自律とは?出会いのタイミングという運命の理不尽さ。感情と理性の葛藤。色々と考えさせられるが、自分はクレーヴの奥方に拍手喝采した。なによりもクレーヴ公に同情した……。
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