商品レビュー
4.2
9件のお客様レビュー
人を裁くな。あなたがたも裁かれないようにするためである。あなたがたは、自分の裁く裁きで裁かれ、自分の量る秤で量り与えられる。 ──『新約聖書』「マタイによる福音書第七章」
Posted by 
今作『尺には尺を』はシェイクスピア作品の中でも問題劇と言われる作品になります。 何が問題なのか。 それは物語の筋やその終わり方がどうもすっきりしない、謎、あるいは首をかしげるような展開であることに由来します。 シェイクスピアが何を思ってこの作品を書いたかはわかりませんが、シェイク...
今作『尺には尺を』はシェイクスピア作品の中でも問題劇と言われる作品になります。 何が問題なのか。 それは物語の筋やその終わり方がどうもすっきりしない、謎、あるいは首をかしげるような展開であることに由来します。 シェイクスピアが何を思ってこの作品を書いたかはわかりませんが、シェイクスピア作品中屈指の「どうしようもなさ」です。 ちょっと切ない恋愛劇ではありますが、ある意味この作品は私に爪痕を残した作品でありました。
Posted by 
人間にはたくさんの欲望があり、そのうちの一つである性欲とは、人間の根源的な欲望である。しかし、この欲望は、時に誤った方向へと転換すると、痛い目にあう。本作は、情欲が原因で死刑を宣告される人物と、その妹の動向が見どころである。公爵の代わりとして、一時的に任命されたアンジェロは、禁...
人間にはたくさんの欲望があり、そのうちの一つである性欲とは、人間の根源的な欲望である。しかし、この欲望は、時に誤った方向へと転換すると、痛い目にあう。本作は、情欲が原因で死刑を宣告される人物と、その妹の動向が見どころである。公爵の代わりとして、一時的に任命されたアンジェロは、禁欲的で、世間から好意的に見られた。ところが、いったん権力の座につくと、次から次へと厳格な法を整備する。このように、本作は、欲望に関する対立構造に忠告すると、それぞれが、なぜこのような振る舞いをするのか、その人物ならではの事情を想像できる。人間とは一貫した性格を持ちえず、矛盾を抱えながら生活する。このように、人間の限界、脆弱さが、読んでいくとわかる。
Posted by 