商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2016/03/22 |
JAN | 9784103399513 |
- 書籍
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ワンダフル・ワールド
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ワンダフル・ワールド
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商品レビュー
3.7
33件のお客様レビュー
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かけがえのない存在との出会いと別れを特別な香りとともに描く短編集。 全体的に大人の色気があった。 一気によみおわった。 ①アンビバレンス 顔が良くてセックスが上手くて色気があっても、飼ってるインコを初対面で雑に扱った事で一気に全てが終わる…私も犬を飼ってるので、自分のペットを大事にしてくれない人は絶対に無理だって気持ちはよくわかる。 比嘉さんとの関係性が好きで、もっと2人を見ていたいと思った。 ②オー・ヴェルト 正論で相手を追い詰めすぎる。言いたい事を言ってしまう。 私も友達に言われた事があるし自覚もあるので耳が痛かった…。 ただそういう人が合うと思ってくれる人、裏表がない、言葉の裏に隠された本音や建前を考えなくていいから楽って思ってくれる人も、いるんだろうなと思えた。 ③バタフライ 男性目線で物語が進み、志織さんの事は大人の余裕があるかっこいい女性に見えていたけど、最後に真相を知って切なくなった。 不倫関係だけど、この2人はすごくお互いを想いあってる感じがして、燃えるような恋ではないかもしれないけどすごく素敵な関係性に見えた。 ④サンサーラ これが1番好きかも? いわゆる毒親ってやつですね。 子犬を勝手に取り替えたくだりは、ありえなすぎて引いた。 主人公が守るものができて強くなっていくのが良かった。 何度死んでもいい。その度に生まれ変わってこの人を探し、可愛い豆太郎を見つけようと躍起になるだろう。もしかしたら既に何度か生まれ変わってるんだろうか。その度に香りを頼りにこの人を探していたのでは… いや、素敵でした。好きです。 ⑤TSUNAMI 震災の余震の最中、17年間一緒だった猫を看取る話。 隣にいる愛犬を何度も撫でながら読みました。 間違いなくタビは幸せだったと思う。
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【あらすじ】 アロマオイルを纏った肌をぶつけ合い、のぼり立つ匂い。調香師との情事は、私に長い愛人生活を終わらせる予感を抱かせた。あの光景を目にするまでは──(「アンビバレンス」)。年上の人妻経営者に持ちかけられた三か月間の恋人契約。俺に抱かれ、女の喜びを感じると話していた彼女は、なぜ突然いなくなったのだろう(「バタフライ」)。記憶と熱を一瞬で呼び覚ます特別な香り。五編の恋愛小説集。 《オー・ヴェルト》 ・田代くんが、思ったことは何も我慢せずぽんぽん言ってしまう性格の万実に言った「表裏がないってことだから。万実ちゃんといると、言葉に隠された意味とか本音とか建前とか、色々考えなくて良いから楽だよ」が私も田代くんと同じですごくしっくりきた。 《TSUNAMI》 ・なんの前触れもなく、突然の波に呑まれて奪われていく命があることを思うと、こうして死の訪れまでの間に心の準備のための猶予が用意されているのは、残酷なのか、それとも幸福なのだろうか。 ・生と死とを分かつ境界線は、人が思うほど太くはない。死は、つねに生のすぐそばにある。それは同時にこうも言い換えられはしないだろうか。死せる者は、生ける者のすぐそばに在り続けるのだ、と。 ・この子もまた、きっと見守ってくれるだろう。最愛のものをなくした私が、それでも懸命に日々を生きてゆこうとするのを。自分のいないこの世界が、それでもなお、愛しく眩しく輝き続けるのを。 【個人的な感想】 五編の短編すべてに途中に性的な表現もあるが、最後の短編の『TSUNAMI』が2週間前に愛犬を失った私に響きすぎて号泣したので★5にした。 『TSUNAMI』では17年間共に生きた猫と飼い主の女性の最後のお別れを描いた話。 大切な家族である猫や犬を亡くした方に読んでみてほしい。
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香りを巡る恋愛。プールの塩素臭,原生林の匂いなど,匂いで記憶が蘇る。気になる3編。 バタフライ:恋人契約,期間限定の理由 サンサーラ:骨董白蛇洞の店主の秘密 tsunami:震災と猫の看取り
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