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原子力政策研究会 100時間の極秘音源 メルトダウンへの道 新潮文庫
825円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2016/02/01 |
JAN | 9784101295527 |
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原子力政策研究会 100時間の極秘音源
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原子力政策研究会 100時間の極秘音源
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原子力政策の黎明期からの足跡を、原子力推進の中心にいた人々の集った研究会のテープを基に追った力作。 石油がたまたま途切れずに入って来たという結果論からの批判にはなるが、負った負債の大きさに愕然とせざるを得ない。
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島村武久。科学技術庁原子力局長を最後に官僚を退官し、原子力委員 会委員をも務めた人。その島村氏が日本の原子力政策の歴史を残して おこう との思いで主宰したのが「島村原子力政策」だ。 この会議の様子が録音されたカセットテープの音源を元に日本の原子力 発 電の歴史を辿り、問題点を...
島村武久。科学技術庁原子力局長を最後に官僚を退官し、原子力委員 会委員をも務めた人。その島村氏が日本の原子力政策の歴史を残して おこう との思いで主宰したのが「島村原子力政策」だ。 この会議の様子が録音されたカセットテープの音源を元に日本の原子力 発 電の歴史を辿り、問題点を描いたのがNHK「ETV特集」。その書籍版が 本書。 東日本大震災後の福島第一原子力発電所の事故は、日本が政治主導 で 「夢のエネルギー」原子力発電に力を入れた時から始まっていた。 以前にも原発事故関連の作品を読んだ時にも書いたとは思うんだが、 正力松太郎のごり押しから始まったことがそもそもの間違いだったんだ。 なんで最初の商業炉が地震のないイギリス製のコールダーホール型なん だよ。しかも、基礎研究を十分やってから商業炉をという研究者の意見も 無視してさ。自分が成功させたプロ野球やテレビと一緒に考えていたの だろうか、この人は。 確かに日本は資源のない国。でも、唯一の被爆国。それであれば研究者 たちが言うように出来うる限りの基礎研究をして商業化に向けての問題点 を 解決するという道を取るべきだったんじゃないのか。 出発点が政治主導で先が見えていなかったのに商業利用を急いだばっか りに国は原子力予算に大きな金額を割いた。それに群がったのが旧財閥 系をはじめとしたメーカーであり商社だった。 まるでハイエナ。「電力の鬼」と言われた松永安エ門をはじめ、当初、電力 会社は原子力発電に積極的ではなかった。それがメーカーや商社にせっ つ かれ、徐々に各社が原子力発電所建設に傾倒していく。 似ていやしないか。福島第一原子力発電所の事故があっても政財界から 原発再稼働の大合唱が起こっている現在と。 資源のない国、オイルショック。だから原子力発電で電気需要を賄おう。 分からないでもない。電気の安定供給こそが現在も私たちの生活を支え ているのだから。 しかし、今のように日本が原発列島になる過程で常にその安全性や放射能 に対する正しい知識はどこかに置き去りにされて来た。 本書で取り上げてられている伊方原発訴訟なんて、本当に酷い。これこそ 「国策」という名の下に原発立地住民をないがしろにして来た典型だろうと と思う。 なんで証人尋問のすべてに立ち会った裁判官が結審食前で人事異動される かね。何かしらの意図が働いていたのが丸わかりじゃん。 「原子力の研究・開発・利用は、民主的な運営の下に、自主的にこれを行うも のとし、その成果は公開されるべしとする」。 原子力基本法に記されている三原則だ。「その成果は公開されるべき」の 「成果」には「危険性」は含まれていて当然だろう。 だが、誰が教えてくれただろうか。一旦、事故が起きればとても危険な施設 であるなんて。「クリーンです。安全です」。そんな言葉ばかりが原子力ムラ から 聞こえてこなかったか。 勿論、私たち国民にも責任の一端はあるんじゃないかなと思う。「これはもし かしたら、とっても危険に満ちたものなんじゃないか?」と疑い、それをぶつ けなかったことでだが。 先日、再稼働した高浜原発の3号機・4号機の運転停止の仮処分が出た。 画期 的な判決ではあった。しかし、それでも使用済み核燃料が日本国内 に溜まって いるんだよね。どうするんだろう。「もんじゅ」は動かず、核燃料 サイクルは夢の また夢。 溜まりに溜まったプルトニウムで核兵器なんて作らないだろうけれど、核武 装するには十分な量のプルトニウムが蓄積されているんじゃないのか。
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日本に原子力が導入された黎明期に政策立案に関わった元官僚、元技術者が語る当時の真相をまとめたノンフィクション。「原発の安全神話」がなぜ醸造されていったのかを辿ります。「資源がないことがゆえに戦争に突入し、そして敗戦へ至った」ことを糧として、石油資源に依存しないエネルギー政策を推進...
日本に原子力が導入された黎明期に政策立案に関わった元官僚、元技術者が語る当時の真相をまとめたノンフィクション。「原発の安全神話」がなぜ醸造されていったのかを辿ります。「資源がないことがゆえに戦争に突入し、そして敗戦へ至った」ことを糧として、石油資源に依存しないエネルギー政策を推進するという高邁な理想を掲げて推進した原子力エネルギーが、その推進過程で歪められて利権や利益、コストが優先され、安全が置き去りにされていく状況は読み進めるうちにやりきれない思いにさせられます。以下に象徴的なエピソードを抜粋します。 福島第一原発は当初海抜30m程度の敷地に建設されるはずでした。当時は日本国内では自力で原発の建設ができず、アメリカから輸入することになりました。ところがアメリカ製のポンプでは海水をその高さまでくみ上げることが出来ず、またプラント輸入の契約の制約でポンプの変更もままならず、敷地を削って海抜10m程度の高さに建設されたのです。東日本大震災で20m超の津波でメルトダウンに至った事を想起すると、真摯に安全と向き合っておればと思わずにはいられません。 証言されている方が実名を明かして、当時の肩書や立場も明らかにして証言されているので、資料としても非常に説得力があります。
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