商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2016/01/01 |
JAN | 9784061399334 |
- 書籍
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牢獄のセプテット(01)
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牢獄のセプテット(01)
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舞台は20世紀初頭の日本及びフランス。バスティーユ牢獄襲撃が失敗しフランス革命が成立せず、フランス共和国内に閉鎖都市バスティーユという独立国が存在するif世界。探偵業を営む主人公・碓氷玲人郎は、親の敵である女性・外崎燈子を追い、イギリスからきたエージェント・元村アリサと共に閉鎖都...
舞台は20世紀初頭の日本及びフランス。バスティーユ牢獄襲撃が失敗しフランス革命が成立せず、フランス共和国内に閉鎖都市バスティーユという独立国が存在するif世界。探偵業を営む主人公・碓氷玲人郎は、親の敵である女性・外崎燈子を追い、イギリスからきたエージェント・元村アリサと共に閉鎖都市バスティーユに足を踏み入れる。 当時の世相を反映しようとしてか、文章がやや堅い。「漸く」の連発が気になる。前作の滑らかな文章が好きだったため、硬質なテキストになっており残念。 前作のヒロインであるアリサが主人公のバディ兼マスコットとして登場するのだが、本作のヒロインとしては据わりが悪い。命懸けで任務に挑む主人公と対比するとどうにも脇が甘く、足手纏いに感じてイライラさせられる。前作ではアリスであるという切なさと心の奥底にある優しさがにじみ出ていたため不快な想いはしたことがなかった。舞台設定とキャラクターがうまくマッチングしていない。 疑似旋律の仕組みも、都市内の奴隷も悲惨なのだが、その悲惨さが真っ当に伝わらない。おそらく主人公が弱者でも弱者に寄り添って生きる者でもなく、復讐を目的に強く生きようとする者だからだと思う。 無名の新人作家ならこんなもんかで読み流したかもしれないが、前作の素晴らしさを知っているだけに期待がかかり、相対的に評価は低くなる。デビュー作が衝撃的に面白かったのでハードルが跳ね上がっていたことに違いはないが、それにしても……。作者が書きたかったのであろう物語なんだろうけど、うまくマッチングできてないという印象を感じた。
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