商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2016/01/07 |
JAN | 9784022690647 |
- コミック
- 朝日新聞出版
瓜子姫の夜・シンデレラの朝(文庫版)
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瓜子姫の夜・シンデレラの朝(文庫版)
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
諸星大二郎さんの作品はこれまで読めておらず、勧めて下さっている方のご意見を参考にいくつか購入してみました 最初に選んだのはこちらです 諸星氏は面白いが難解で、取っつきにくいが止められん魅力がある作家さん、というイメージを持っていたので、その中でも読みやすそうかも知れない、という勘...
諸星大二郎さんの作品はこれまで読めておらず、勧めて下さっている方のご意見を参考にいくつか購入してみました 最初に選んだのはこちらです 諸星氏は面白いが難解で、取っつきにくいが止められん魅力がある作家さん、というイメージを持っていたので、その中でも読みやすそうかも知れない、という勘で選びました 結果として、すごく面白いし童話や民話好きにはたまらない定番の作品が大胆な脚色がされていて、読んでて楽しくてニヤニヤするほどでした 『瓜子姫とアマンジャク』 瓜から生まれたところや機織りのエピソードをばっさり切って、瓜子姫は歴代に何人もいた予知の力を持っている(とされている)巫女姫とし、アマンジャクは近隣の森に住むしっぽの生えた猿の子供のような妖怪で、とても瓜子姫に優しい、何だったらボーイミーツガールみたいなお話 でもふたりが恋愛をするのではなく、瓜子姫は恋をした男のために、もう戻れなくても、どこまでも空高く飛んで行く、で、そこで終わるの!? っていう結末なんですが、でもそれでいい もともとの瓜子姫が大人しくて、あまのじゃくにひどい目に遭わされる話(何だったらそれだけの話)だから、自分の意志で想う人の元に翔べるのなら、しあわせのはず 自らの意志で恋しい男のところへ翔ぶ女性って、別の作品にもありますね ずっと瓜子姫に優しかったアマンジャクはとてもいい子だし、他の妖怪や精霊たちも、それぞれの定番のお姿もありつつ、諸星大二郎さんの個性もあって素敵です 屋敷に暮らす神様と野山に暮らす妖怪や精霊たちの興味やもたらす情報がリアルなのも凄くいい そして人間の社会のままならなさ、愚かしさを対比する形で描かれるのも、構造が端正だなあと惚れ惚れします 難解さや取っ付きにくさはまったくない、すごく面白い作品です 『見るなの座敷』 あれ、この話って『うぐいす長者』とは違うんだっけ? と調べたら地域によって内容が大きく違う形で流布されている話だと知りました それもそうだ 現代にも渡り、幾度も押し掛け女房と暮らしてるって話ですが、意外な結末が発生したのは江戸時代、という事は、時代が下っても変わらずに押し掛け女房し続けるんだろうな、何をされようと… 『シンデレラの沓』 お城で働くシンデレラが沓を無くしてしまい、裸足のままお城の中を彷徨う話 当たり前のようにお城の中でコールセンターのような場所で働いてるシンデレラと貴族の姫君たち しかしおとぎ話らしく魔法使いの陰者さまとやり取りして手助けを受けたりする この話のシンデレラは、ガラスの沓にまったく浮かれない 裸足の心地よさを知り、王子のやや困った欲望も優しくスルーして、友たちと楽しく過ごす事に価値を見いだす、その姿がすごく嬉しい話です 『悪魔の煤けた相棒』 グリム童話の『悪魔の煤けた相棒』は読んだことはあったのですが、タイトルを認識できてなかったので、原作の概要を確認してから読みました 原作にも出てくる盗賊宿が舞台になってますが、その主の娘を語り手として“悪魔の煤けた相棒”を再構築されていて、その娘がとにかく不憫すぎる 『ベルセルク』や『レ・ミゼラブル』にもこういう境遇の女の子おったな…とそちらも思い出して悲しくなるが、それでも“悪魔の煤けた相棒”に優しい娘がほんとに偉い、地獄の釜で嫌な記憶をどんどん燃やしてしまえばいいよ! と思ったらわりとテクニカルな真相が出てきて面白い 恩義に忠実で誠実な人がああいう稼業してるのって、地獄の釜の世話をするような奴らはそういう人が好きだからなんだろうな 『竹青』 科挙の試験に通れずに死にかかってた青年が、カラスに助けられてカラスに変ずる話 そこから思わぬ方向に話が展開され、殺人事件の犯人探しをカラスの身で行うという意外さが面白いし、またカラスならではの情報集めをしているところとか、呉の甘寧を祀った廟のカラスと関公(関羽)の廟のカラスは仲が悪い、という下りにはニヤニヤしてしまう 人の姿とカラスの姿を駆使して真相に迫る過程も鮮やかで、何より家族の仇討ちのために犯人を探す女性、竹青が賢く凛々しき人ですごくいい 元になった『柳斎志異』はよく知らなかったので、また調べてみます そういう訳で、諸星大二郎さんの作品を初めて読みました 多分この作品は、諸星大二郎さんの作品といえばこれ! という作品 ではない と思うんですが、すごく面白かったです 各話に出てくる瓜子姫、押し掛け女房、シンデレラ、宿の娘、竹青、メインどころの女性のキャラの魅力が素晴らしい短編集でした 諸星大二郎さんは女性のキャラが魅力的、だなんて読む前には想像もしていなかったので、うれしい意外さがある体験でした
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「瓜子姫とアマンジャク」2012年 「見るなの座敷」2009年 「シンデレラの沓」2012年 「悪魔の煤けた相棒」2011年 「竹青」2013年 本人もあとがきで述べている通り、日本民話、グリム童話、聊斎志異に、それぞれ題材をとっている。 という共通点はあれど統一感はなし。 というより、伝奇ありSFあり寓話ありの芳醇な世界。 今回この本を通して改めて気づいたのは、諸星先生の描く女性の姿が好きだな! と。 全作そうなのだが、特に「瓜子姫とアマンジャク」ラストの瓜子姫なんて、宮崎駿「千と千尋の神隠し」を越えているよっ。
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2013年発行の文庫版、2016年。 平成25年度芸術選奨文部科学大臣賞受賞。 NOTE記録 https://note.com/nabechoo/n/n547a1a82462d?magazine_key=md5e1b0cdc677 一つ一つ短い話しながら、 なんとも濃い内容。 どれも良いし! やっぱ好きですね〜! 内容5編 「瓜子姫とアマンジャク」2012年 「見るなの座敷」2009年 「シンデレラの沓」2012年 「悪魔の煤けた相棒」2011年 「竹青」2013年 「瓜子姫とアマンジャク」 うりこひめとあまのじゃく っていう 昔話があるんですねー。知らなかった。 原作結構悲惨そうな話だけど。 それでいうと、こちらの作品は、 だいぶ違ってるのかな。 原作知らないからあれだけど、 ウリちゃん、ツンツンしてて気が強そう。 つらい立場だから、そうなるか。 ラストは、会えたのか、風となったか…。 アマンジャクはなんだかんだいいヤツだし。 友情と悲恋の物語か。 短編ながら、多様なキャラが魅力的。 木霊や天狗、山姥などの精霊や妖怪の類いから、 屋敷神や塞の神、雷神などの神様たち。 あと分からない、ガゴゼ?スダマ?山父?など。 中でも、どろねむりが好きだな。ゆるい。 「見るなの座敷」 見たらダメよ、のやつ? もうこんだけ色々あったら、見なきゃいいのに笑 でもまー見ちゃうか。気になるよねー。 昔の百姓の世界から、夢が覚めたら現代に行ってて、 でまた百姓に戻ってていう…こういう、 どこが現実か分からない系て好みなんだよなー。 しかも衝撃のラスト。 それが、「漠然とした不安」からの…。 こういうのが一番怖いかも。 自分に置き換えると、恐ろしや。 でも、何が現実か分からないし。 こちらにも何やら「漠然とした不安」が残る…。 「シンデレラの沓」 面白いね、こんなシンデレラストーリー。 会社みたいなお城で生活してるシンデレラ。 沓探し、ちょっとRPG風。 地下倉庫の番人さんが素敵。 物との対話、そこにある物語・ドラマを楽しんでる。 あくせくと働きすぎで大事なモノが見えなかったり、 見栄えばかり気にすることへの風刺めいてる。 ラストの幸福感ハンパない。 窓際の隠者、かっこいいぞ笑 「悪魔の煤けた相棒」 グリム。 地獄にはやっぱ釜と火か。 悪魔も忙しいか。 そりゃ助手も必要だ。 自分の王様。 契約期間終わってないのかな。 「竹青」 中華なヤツ。聊斎志異。 竹青の復讐劇。 コレ読んだらなんかカラスが 気になってきちゃうな。 監視されてるかも…。 勧善懲悪。恩返し。義の心。心地良し。 魚客❤️竹青、ハッピーエンド。 「呉の甘寧を祭った呉王廟の…」 ていうセリフがあるけど、 あの三国志の?気になる。 黒衣欲しい!
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