商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2015/10/01 |
JAN | 9784167904630 |
- 書籍
- 文庫
空の拳(下)
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空の拳(下)
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商品レビュー
3.6
11件のお客様レビュー
角田光代さんのボクシング小説『空の拳』(2012年単行本刊)、文庫化で分冊された下巻です。 上巻以上に試合場面が増え、描写にも質的な変化が見て取れます。試合をするボクサー、観戦する側の観る目も経験を積んで成長し、意図的な濃密さを感じました。 選手の描写で、肩胛骨と筋肉がそ...
角田光代さんのボクシング小説『空の拳』(2012年単行本刊)、文庫化で分冊された下巻です。 上巻以上に試合場面が増え、描写にも質的な変化が見て取れます。試合をするボクサー、観戦する側の観る目も経験を積んで成長し、意図的な濃密さを感じました。 選手の描写で、肩胛骨と筋肉がそれぞれの意思で踊るように動くとか、観衆の様子で、土砂降りのような歓声だとか、空也目線の状況分析と選手心理の読みが深化している‥? 記者として追うボクサーが複数いて、試合描写が焦点化されないのはある程度当然かもしれません。物語がどう収束していくのかなと思いながら、長い試合場面に神経がやや疲れました(笑)。 でも、ハングリーさやストイックさを感じさせず、優しく爽やかで、希望をもてるような読後感だと思いました。 シンプルで人を魅了するボクシングを、それに打ち込む若者たちを、見事に鮮やかに描いている小説でした。 巻末の沢木耕太郎さんとの特別対談も、とても興味深く読みました。 本書の続編にあたる『拳の先』、さらにエッセイ『ボクシング日和』、さらに×2 沢木耕太郎さんの『一瞬の夏』も、機会を見つけて読んでみたいと思いました。
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やっぱりボクシング小説はおもしろい!リングの上の熱い気迫が、ビシビシ伝わってきます。殴り合うという単純明快なスポーツの先にある、ボクサーたちの苦悩や興奮が、リアルに感じられました。大満足です。
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ビッグマウスを批判されながらも、順調にステップアップするタイガー立花。ボクシング雑誌編集者の空也にも、人生の転換期が訪れる。ボクシングに魅了される男たちの姿を描く青春スポーツ小説。 まさに角田光代版『一瞬の夏』。巻末の沢木耕太郎氏との対談は必読ものである。カシアス内藤がガンと闘い...
ビッグマウスを批判されながらも、順調にステップアップするタイガー立花。ボクシング雑誌編集者の空也にも、人生の転換期が訪れる。ボクシングに魅了される男たちの姿を描く青春スポーツ小説。 まさに角田光代版『一瞬の夏』。巻末の沢木耕太郎氏との対談は必読ものである。カシアス内藤がガンと闘い、そして彼の息子がボクシングを始めるとは。『一生の夏』とは言い当て妙だ。
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