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アルファベット・ハウス
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アルファベット・ハウス
¥2,200
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商品レビュー
3.6
18件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
特捜部Qの作者のデビュー作。第二次世界大戦中にイギリス空軍のパイロット2人が不時着したドイツで精神病院に偽患者として隠れて過ごし、一人だけが脱出に成功。そして二十数年が経った後の物語。 スリリングなアイデアと予想もつかない方向に展開するストーリーは素晴らしい。相変わらず名前を覚えるのが苦手なのが悪いのだが、登場人物たちが本名以外に偽名を持ってたりするので本当にややこしい。途中で人物を特定するのを放棄したので、やや面白さを味わうことができなかったかも。 七四式銃にまつわる話は、まさか東の果ての国で、文化教養溢るる自国の小説が読まれるとは思ってもいないからああいう描写になるんだろうな。少し悲しい。3.2
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設定にちょっと無理を感じるけど 読むに堪えないほどの理不尽さ もちろん戦争中とはいえ これでもかと言う虐待 タイトルにも違和感 やっぱりQが・・・
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特捜部Qシリーズの作者、オールスンのデビュー作。第二次世界大戦末期のドイツの病院を舞台にする前半と、それから30年近く経った70年代初めを描く後半の二部構成。第一部ではドイツ軍の機密施設を戦闘機で低空飛行して撮影するという危険な任務を負わされた若いイギリス兵二人が、任務に失敗し傷...
特捜部Qシリーズの作者、オールスンのデビュー作。第二次世界大戦末期のドイツの病院を舞台にする前半と、それから30年近く経った70年代初めを描く後半の二部構成。第一部ではドイツ軍の機密施設を戦闘機で低空飛行して撮影するという危険な任務を負わされた若いイギリス兵二人が、任務に失敗し傷病者を運ぶ列車に潜り込みドイツ兵になりすまして生き延びたものの、入院先は重度の精神障害を負ったナチ将校たちが収容される特殊な病院で、そこで身を偽りながら精神疾患のフリをし続けるという二重の偽装を重ねて死を免れようとするさまが描かれます。戦争は悲惨なだけでなく犯罪者にとっては通常の世より悪事を働きやすく邪魔者を始末しやすいという側面もあり、主人公の二人の他にも戦時の混乱を利用して私腹を肥やすサディストのグループが前線に送られるのを免れようとやはり偽患者として身を隠していて、目を点けられた若い二人はこの悪人たちに酷い虐待を受けるので、過激な電気療法と無計画な投薬で正気と精気を保とうとするだけでも最悪なのに、読んでいてすごく気が滅入りました。しんどい前半が終わると、後半は映画さながらの展開もあり読みやすいのですが、それでも著者がテーマとして扱った「人間関係の亀裂」が淡々と描かれ、映画のようなハッピーエンドやカタルシスは得られないのでした。それでも続きを読むのをやめる気になかなかなれないあたり、この作家のすごいところだと思いました。面白かった、と素直に言いにくいのですが、大変読みごたえがありました。へとへとになって読了。
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