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みんな彗星を見ていた 私的キリシタン探訪記
2,145円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2015/10/01 |
JAN | 9784163903460 |
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みんな彗星を見ていた
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みんな彗星を見ていた
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商品レビュー
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『転がる香港に苔は生えない』の星野博美である。自らのルーツに探究心を燃やしながら、しかし、それは殆どこじ付けで、かと言って信仰心が強いわけでもない出発点から、天正遣欧少年使節団に引き込まれ、気付くと、リュートという楽器を習い、キリシタンに関係する土地を巡る。だが、丁寧な取材と自ら...
『転がる香港に苔は生えない』の星野博美である。自らのルーツに探究心を燃やしながら、しかし、それは殆どこじ付けで、かと言って信仰心が強いわけでもない出発点から、天正遣欧少年使節団に引き込まれ、気付くと、リュートという楽器を習い、キリシタンに関係する土地を巡る。だが、丁寧な取材と自ら体験してみよ、というようなスタンスが分かりやすく歴史を解説し、時々、キリシタンに感情移入する。 しかし、元来、宗教の増殖欲求に対して、私はあまり良い印象を持っていない。布教の必要性が理解できず、イデオロギーの内発的成長欲求、領域拡大欲求を苦々しく見てしまう。著者もその点では冷静である。 ー 2013年3月に教皇フランシスコが就任して以来、教皇の記事が新聞に登場する機会が格段に増えた。宮殿住まいや教皇専用の豪華なリムジンを拒否したりするからこそ、教皇はメディアの注目を集める。清貧を貫き、率先して貧しい人々と言葉を交わす姿には、カトリック信者でなくとも好感を抱く。就任以来、精力的に仕事をしている印象がある。教皇フランシスコには確かに人間としての魅力もあるが、メディア戦略が巧みだなと言う印象も一方では強く受ける。広報重視の姿勢は教皇がイエズス会出身だからだろうかと思ったりもする。 ー 雲仙温泉では、小さな穴をいくつも開けた柄杓に温泉の熱湯を入れ、棄教しないキリスタンの体にかけることを繰り返し、息も絶え絶えになったところで、煮えたぎった谷底に突き落とすと言う筆舌に尽くしがたいキリシタン責めが行われた。 ー カトリック教会は回心の物語を好む。聖書の記述者として知られ最後は逆さ磔で殉教したパウロもまた元はキリスト教の迫害者だった。全く正反対の価値観を持ち、世俗的な生き方をしていた人間が神の道に入るからこそ、その信仰は強固なものとなると言う信念が、信者には強い引力を発揮するのだろう。それはカトリックに限った傾向ではなく、宗教と言うものの本質が回心を好むのかもしれない。 信仰が分断や悲しい結果を齎すならば、そこには救いはない。キリシタンの悲運を巡り、抗争と惨劇に改めて触れる事で強く思う。
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少しずつ 噛みしめるように感動しながら読んだ 旅行記 かと思ったが日本とキリスト教をふかんする貴重な 物語だった
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東西の出合い、少数者への温かい眼差し、自分の感情を簡潔表す文章、星野氏の著作で、先ず私が好感を覚える点である。 自分の感情を簡潔に表すことは、やってみると意外と難しい。どうしても着飾ろうとするのが、人間の性だからだ。 しかしそれ以上に、彼女の関心の広げ方には、畏敬の念すら覚え...
東西の出合い、少数者への温かい眼差し、自分の感情を簡潔表す文章、星野氏の著作で、先ず私が好感を覚える点である。 自分の感情を簡潔に表すことは、やってみると意外と難しい。どうしても着飾ろうとするのが、人間の性だからだ。 しかしそれ以上に、彼女の関心の広げ方には、畏敬の念すら覚える。 とにかく、気になったことは知りたいと突き進む様子が、ページを繰るごとに手にとるように伝わってくる。だから、まだ読み終わらぬうちに、別の著作を入手したくなってしまう。
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