感情8号線

畑野智美(著者)

• 販売会社／発売会社: 祥伝社
• 発売年月日: 2015/10/01
• JAN: 9784396634803

商品レビュー

2024/10/13

環状八号線沿いの街に暮らす女性たちの揺れる恋心と日常を描いた傑作、と本の帯にあるが、確かに揺れる女心の描写も上手く、共感する部分もある。
連作短編なのだが、どんどん繋がっていって怖くなる。
美人なのに恋愛がうまくいかず傷ついている里奈は、同期と恋に発展しそうな…と思いきや、その男ってその前に出てきたDV男じゃん！
お嬢様で恋愛をしたことのない麻夕は、ずっと好きだった彼に振られてすぐ電話した相手は、バイト先の同僚の彼氏で、しかも顔だけいい女ったらし…、ってどういうこと？
彼女たちはまた傷ついていくのだろうか…
なんだか恋愛に誠実なんだか違うんだかわからない人たちの話だったなあ。
それはそれで面白かったけど。

2023/09/24

同年代だから思えるのだろう…
自分で稼いだお金を自分だけで使い、自分で作ったご飯を自分だけで食べるうちに、世界が狭くなっていく気がするという上野毛不倫女には同情しなくもないな…

世間知らずで真っ直ぐに貫ちゃんを好きになれる田園調布お嬢様も若干羨ましい。
お見合い相手、公太君なのかなと勝手にどきどきしてしまった…
最後タクシーで帰る場面、
あれば遠回りせずに
真っ直ぐ進むということなのか…
（感情も環状8号線も）

千歳船橋新婚女の同僚2人よりは地理的に南に住みたいは怖いよ…

なんと、各章を各地のカフェや喫茶店まで行って
そのお話を読んだ。
生活の豊かさが南に行くにつれてよくなる的な視点だけでは良し悪しは決められないけど
体感(めちゃくちゃ偏見だがw)
荻窪|||八幡山||||千歳船橋|||二子玉川|上野毛||田園調布
かな(?)
街のカラーが違いすぎる。

カフェ巡りと一緒に楽しめたのは
個人的にかなりよき◎

2023/01/02

繋がっていく主人公たちの視点が変わって、人から見られた"自分"と自分から見た"自分"とがそれぞれあって面白かった。