商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2015/09/01 |
JAN | 9784120047633 |
- 書籍
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空にみずうみ
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空にみずうみ
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商品レビュー
3.9
9件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
作中で描かれる夫婦の生活がほんとうに理想的に見えた。お互い創作事に生業があって、なんとなく時間に緩やかななかで生活している。2010年代~(震災後)の東北での話であるが、そのことには直接触れられず何かがあった後というくらいに収められている。 作中で主人公の作家が紹介する作品にとても惹かれて読みたくなった。福原麟太郎「治水」や、木山捷平「木の匂い」など。永井荷風の「濹東綺譚」の文章が引用されたときは、うんうんと心の内で頷いた。 この小説は作者をモデルにした早瀬の視点だけでなく、妻の柚子の視点でも生活の多くが語られるところがよかった。そのおかげでかなり広くこの地の景色や人々を眺めることができたとおもう。かなかなの章で、耳の聞こえない桜井さんのためにその場の雑談をメモして伝えるところが好きだし、感じるものがおおかった。この話全般を通して自分の生活に訴えかけてくるような、もっとも好きなタイプの小説である。
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外出自粛で時間がたっぷりある時に読んだ。 こうした時に読むのにはピッタリの本だ。 ゆっくり時間が流れるのを感じる。でもけっして時間は止まらない。こんな時間の流れを感じることができる内容の本だ。
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傑作。「渡良瀬」でたどり着いた場所から、もっと向こうに歩き続けている佐伯一麦が、ここにいます。何も起こらない日常生活の描写を読み続けることが少しも退屈ではない。この不思議な感覚は、村上春樹の引きずり込んだら離さないドライブ感とも違います。当分、この人の作品はやめられそうもありませ...
傑作。「渡良瀬」でたどり着いた場所から、もっと向こうに歩き続けている佐伯一麦が、ここにいます。何も起こらない日常生活の描写を読み続けることが少しも退屈ではない。この不思議な感覚は、村上春樹の引きずり込んだら離さないドライブ感とも違います。当分、この人の作品はやめられそうもありません。 https://www.freeml.com/bl/12798349/1062070/
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