商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2015/09/15 |
JAN | 9784062931977 |
- 書籍
- 文庫
昼田とハッコウ(上)
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昼田とハッコウ(上)
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商品レビュー
2.5
7件のお客様レビュー
やらなければならないことが明確になって、読書にあまり時間を割けず、今年初の読了が今ごろになってしまった。 心のケアのためにも細く長く読書していきたいなぁ。 以下、抜粋。 p.116 「(略)オレは、本を読んで、自分の考え事が枠に収まっちゃうのが嫌なんだよ」 「そうかもしれ...
やらなければならないことが明確になって、読書にあまり時間を割けず、今年初の読了が今ごろになってしまった。 心のケアのためにも細く長く読書していきたいなぁ。 以下、抜粋。 p.116 「(略)オレは、本を読んで、自分の考え事が枠に収まっちゃうのが嫌なんだよ」 「そうかもしれない。言葉になる前の世界に、暴力的に枠組みを与えるのが、小説なのかもしれない。いやだね、小説って」 ちょっと考えてから、オレは頷いた。 しかし、オレはその暴力が好きなのだ。世界に暴力をふるいたい。言葉以前の世界はもやもやしている。はみ出しそうなものを無理やりぎゅうぎゅうに器に収めてやる、あるいは、世界を切り取って、残りは屑に。曖昧なものに名前を付けてしまう強大な力、微妙な力加減でそのパワーを操る人々。そのふざけ具合と、切なさが。 p.214 子ども時代は「いつか社会に出る時のために」あるのではない。老年時代はいたわられるためにあるのではない。今だけが光っているのだ。 p.261 コーチングというのは、相手の良さを引き出すものである。ティーチングとは違う。教え育てるのではなく、引き出すのである。たとえば浅田真央ちゃんのコーチは真央ちゃんよりも能力が高いということはまずないだろうが、真央ちゃんの能力の引き出し方を知っている。そういうことだ。 装丁、栞ともにこだわりが詰まっていてめちゃくちゃ 素敵です。
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書店員の日常を描くのと同時に、「昼田」によって、山崎ナオコーラさんが常日頃感じている、生き方や政治社会についての思いを「徒然なるままに」語らせているエッセイ風小説だと思う。 誰とも競争せずフリーにフラットに生きていきたい、という思いは多くの共感を得られるのでは。
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昼田によって語られる自分の存在や社会に対する考察が興味深く、時間をおいてまた読み返してみるのもまた良いかもしれないなーと感じた。 自分でもうまく噛み砕けずに抱えたままになっている蟠りや、自覚してさえいなかった不安や生きていくことへの心許なさまでも、易々と目の前に並べられた気がして...
昼田によって語られる自分の存在や社会に対する考察が興味深く、時間をおいてまた読み返してみるのもまた良いかもしれないなーと感じた。 自分でもうまく噛み砕けずに抱えたままになっている蟠りや、自覚してさえいなかった不安や生きていくことへの心許なさまでも、易々と目の前に並べられた気がしてストーリーそっちのけで少し感動してしまったほど。どれもこれも、語彙力のない自分では到底しっくりいく言葉が見つからなかったものばかりだ。
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