世界像革命 家族人類学の挑戦

エマニュエル・トッド(著者), 石崎晴己(編者)

• 販売会社／発売会社: 藤原書店
• 発売年月日: 2001/09/30
• JAN: 9784894342477

商品レビュー

2024/01/19

あくまでアンソロジーです

[奥田末治]

内容的に注意していただきたい事は、この本はトッド氏の主著でなく、アンソロジー的なものだという事です。トッド氏の新書を読んで感銘した方は必ず原典的な主著を読みたいと思うでしょうが、それなら「世界の多様性」「帝国以後」「文明の接近」「我々はどこから来て今どこにいるのか」などに取り組むべきです。この本の冒頭は訳者によるトッド家族人類学の入門解説です。その次は「世界の多様性」の序文と重複します。後はトッド氏の来日講演、座談会記録などです。私的には新書的に軽く、興味深くは読めますが、読み応えはなかったです。ぜひ前述の主著に取り組んでください。一番のおすすめは「世界の多様性」です。550ページもあり、値段も4600円で、ノートを取らないとなかなか理解できない部分もありますが、読後の充実感があります。再読したいと思わせます。

2019/05/21

その地域の家族制度がその地域の社会・経済的な特徴やイデオロギー、歴史を作ったのだという論。単純に、かなり、面白い。知的興奮冷めやらず。

2005/09/03

権威主義的家族：ドイツ、日本/自民族中心的権威主義
絶対核家族：イングランド/自由主義的個人主義
平等主義的核家族：北フランス/平等主義的個人主義
外婚制共同体家族：ロシア、中国、北インド/共産主義
アミンー的家族：タイ、中央アメリカ/？
内婚制共同体家族：アラブ圏/イスラム
非対称共同体家族：タミル、ケララ/カースト制＋共産主義
近代化：?識字化?脱キリスト教化?工業化?受胎調節