高速バス進化の軌跡 1億人輸送にまで成長した50年の歴史と今 交通新聞社新書081

和佐田貞一(著者)

• 販売会社／発売会社: 交通新聞社
• 発売年月日: 2015/08/01
• JAN: 9784330587158

商品レビュー

2024/09/26

私自身もよく高速バスを利用しているが、高速バスの歴史についてはさほど知らなかった。この本を読み、高速バスが50年の歴史の中で、どのような経緯を辿り、どのように改善されたかを学んだ。他の交通（鉄道、航空）には無い強みを生かして運行されていると理解した。これから乗車する際は、50年の歴史に思いを馳せてみたい。

2016/08/08

鉄道マニアは多いがバスマニアはそれほど見かけない。バス好きには耐えかねる状況だろう。本書はバスマニアのためだけでなく、将来のバスマニアを増やそうという意図も感じられるよき本、といいたいところだが、ストレート過ぎる。

バスの歴史やメカニズムについて詳細に出ているのだが、言われてもよくわかんねえなあというのが正直な所。高速バスがどう社会に関わってきたか、をもっと知りたいところだが、むしろメカと、走らせる、という立ち上げに力が入っていると感じた。

先日久しぶりに夜行の高速バスに乗ってみた。カネが安いから、ではなくて時間を有効に使いたかったからなのだが、いくらバスの設備が整ってきたとはいえ、やはりホテルで寝るようには行かず、オッサンにはもうつらいものになっていた。もう高速バス乗らねえ、と思った矢先にこの本に出会った。非常に緻密で真面目に組み立てられている世界であり、本でもあると思った。自分には出来ない世界だ。

2015/12/31

高速バスの歴史や現状、特徴や得意分野などについて網羅的に取り上げた本。著者も「はじめに」で書いているが、高速バスに関する類書はほとんどなく、興味深かった。特に面白かったのは、高速バスの黎明期で、そもそも高速道路自体が開業して間もなく、誰も高速での長距離走行の経験がなかったため、時速８０ｋｍで走行する訓練で運転手が音を上げたというのが時代を感じさせる。バスの仕様や性能といったハード面の変遷も面白かった。
他方、現在の全国各地のバス路線網の紹介は、網羅的ではあるものの、個人的に馴染みのない地域も多く、少々退屈であった。もっと全国をバスで旅行していれば、より楽しめたかもしれない。